Netflixが配信する人気SFドラマシリーズ「ブラック・ミラー(Black Mirror)」はたびたびARやVRを題材にしたストーリーを放送してきましたが、そのリストに新たなエピソードが加わるようです。
最新作となるシーズン6のエピソード1「ストライキング・バイパーズ」では、VR格闘ゲームを通して生まれた男性同士の恋愛関係、そしてそれを取り巻く現実の模様を描いています。
VRゲームで再会を果たした旧友たち
主人公のダニーとその元ルームメイトであるカールは、しばしば格闘ゲーム「ストライキング・バイパーズ」を一緒にプレイしていました。ダニーが選ぶキャラクターはいつも黒髪の男性格闘家「ランス」で、カールはブロンドの女性格闘家「ロクセット」。大人になるにつれて2人は別々の人生を歩み、それぞれの家庭を持ちますが、のちに「ストライキング・バイパーズX」というVR格闘ゲームが配信され、2人はまた共通点を持つように。そしてこの2人がVRゲーム内で“友達以上”に変化してゆくストーリーが展開されます。
(在りし日のダニーとカール。女性アバターと男性アバターを通した男性同士の恋愛は、決してもう珍しいものではないのかもしれない)
フィクションの世界だけではなく、現実にもソーシャルVRで出会い、親しい友人を作るユーザーや、VRで結婚するカップルなど、世界中の様々な人々がVRで繋がることが可能となっています。「ブラック・ミラー」で取り上げられている題材は決して未来を描いた物語ではなく、すでに私たちの目の前で起こりうる/起きている出来事と言ってよいでしょう。こうしたVRやバーチャルなものを通したアイデンティティ、あるいはセクシャリティの確立や戸惑いなどは、今後注目されていくテーマになっていくかもしれません。
(参考)UploadVR