8月8日(月)VRアーティストせきぐちあいみさんのNFTアート作品「Crypto Zinja 神田明神之図」が、東京都千代田区の神社「神田明神」に奉納され、注目を集めました。当日は現実の境内で作品の奉納式とVRパフォーマンスが披露されています。
(画像は一般社団法人日本ベンチャーカンファレンスのプレスリリースより引用)
上記の例だけでなく、神田明神では「合同会社AKIBA観光協議会」による「神田明神CG空間」が設立されるなど、VR/メタバース関連の取り組みに非常に積極的です。今回は神田明神の広報担当者の方に、これまでの取り組みについて話をお聞きしました。
――先日、神田明神の現地でVRアーティストせきぐちあいみさんの作品奉納とVRパフォーマンスが 行われていますが、この取り組みに至った経緯はどのようなものでしたか?
以前、別件でせきぐちさんから撮影の依頼がありました。その後、神田明神に出入りをしている業者の方からせきぐちさんを改めて紹介され、NFTの作品を奉納したいとの相談があり、受け入れを快諾しました。
神田明神では、秋本治先生より「こち亀絵巻」、初代タイガーマスク様より「コラボタイガーマスク」、その他、様々な方より作品を奉納していただいています。その中の一人がせきぐちさんだという認識です。ご奉納、ライブパフォーマンスをいただき、非常に有難いです。ご奉納いただいた作品はご神宝として資料館に所蔵いたします。
本日神田明神にてNFTアートの奉納式、ライブペイント、レセプションにお越しくださった皆様、関係者の皆様、どうもありがとうございました。このような素晴らしい機会に恵まれ、またご一緒出来ました事を心より喜び、感謝申し上げます。 pic.twitter.com/PDHiBn4lG5
— せきぐちあいみ⛩aimisekiguchi.eth (@sekiguchiaimi) August 8, 2022
――バーチャル空間上に「神田明神CG空間」が設立されるなど、メタバー ス関連への取り組みへの協力に積極的な印象です。神田明神が「メタバース」に注目しているポイントはどこでしょうか?
当社では、合同会社AKIBA観光協議会を介して、DNP様より社殿の高精細度データを奉納していただくという話から始まったものです。ですので、バーチャル秋葉原はサブ的な要素です。また来年4月に神田明神オンライン博物館を開館するにあたり、DNP様にご協賛いただき、開館を目指して作業しております。
――メタバースの普及によって、今後一般ユーザーがバーチャル空間上で参拝などを行う機会も増える可能性があります。そういった可能性について、神田明神側のご見解をお聞かせください。
当社とDNP様と以下の約束をしております。
・「バーチャル神田明神」という表現は決してしないで「神田明神CG空間」という表現を使用すること
・バーチャル参拝、オンライン参拝は一切しない。バーチャル空間の中に、神様はいらっしゃらないという共通認識で企画を進めています。
リアルな空間と、バーチャルな空間は、はっきり区別して認識しておいた方がいいと思います。ランドマークとしての神田明神はバーチャルと相性がいい、参拝を考えた場合はリアルな空間が相性がいいという解釈です。
――最後に神田明神で今後メタバース関連での取り組みなどございましたら、お聞かせください。
来年4月に神田明神が所蔵する数千点の資料をデータ化し、オンライン博物館を開館いたします。歴史的な資料、漫画家・イラストレータによるコラボ作品等、神田明神ならではの所蔵資料をご覧いただけます。こうした日本の歴史文化を知っていただく試みと、メタバースは非常に相性が良いと思います。
今後も、リアル空間とバーチャル空間において、神田明神にとって何がリアルで何がバーチャルとして相応しいかを見定めていきたいと思います。
――ありがとうございました。
(参考)プレスリリース