日本からの作品が人気 東京コミコンで展示されたVRコンテンツ

2016年12月2~4日幕張メッセで 東京コミックコンベンション(略称:東京コミコン)が初開催されました。

通称コミコンと呼ばれるこのイベントは1970年アメリカサンディエゴで開催されたゴールデン・ステート・コミック・ブック・コンベンションが始まりです。ゴールデン・ステート・コミック・ブック・コンベンションは、漫画を中心としたアニメ・映画・ゲームなどポップカルチャーのイベントで、アメリカサンディエゴで毎年7月に開催され約15万人が集まります。イギリス、フランス、台湾でも開催されており、日本でも開催が望まれていました。今回は日本初開催です。アメリカンテイストでありつつも、日本のコンテンツも包含した内容を目指して開催されました。

主な展示はアメコミやハリウッド映画関連、漫画、イラストですが、VRコンテンツも展示されていましたので紹介します。

 『Usagi Yojimbo VR』

『Usagi Yojimbo』は、日系アメリカ人スタン坂井氏作が書いた江戸時代の日本を舞台にした擬人化されたウサギの用心棒が主役のアメコミです。『Usagi Yojimbo VR』はこの原作コミックのVRアニメ化ですが、今回展示してあったのはVRアニメを制作している過程で作られたVRゲームです。

猫忍者の師匠に手裏剣、剣術、聞き耳を教えてもらいます。手裏剣はコントローラーで手のひらサイズの手裏剣を掴み、前後左右に出現する的に投げます。ボールとは飛び方違うため当てにくいです。

剣術は、前後左右に突然下からでてきた巻藁を掴んだ刀で指定の斬り方をします。袈裟懸け、唐竹、右薙ぎなど腕を振って斬っていきます。切った触感こそないですが、2つに切れると爽快感があります。

聞き耳は壁際にワープして、コップのようなもので壁に付けるて耳を寄せると声が聞こえてきます。そこで話されているのは城での秘密の計画。デモはここまでですが、本編はこの後城に潜入するところをプレイできるようになる予定とのこと。

ゲームに入る前のオープニングでは『Usagi Yojimbo VR』アニメのワンシーンとして、主人公の白ウサギの宮本兎が竹林の中、複数の敵に囲まれるシーンが流れます。キャラクターが可愛く、グラフィックがきれいであること、日本が舞台のアメコミ原作と注目をさらに浴びそうなこの作品、VRアニメの完成版が待たれます。

制作:株式会社x10studio

使用デバイス:HTC Vive

VRドリフトレーシング『Fearless D』 αデモ

コロプラのVRファンドColopl VR Fundの投資を受けて始動したプロジェクトの第一弾コンテンツです。

今までのレーシングゲームのように車を運転してタイムを競うことではなく、コースのカーブを走り抜けるときに、いかに美しくドリフトをするかを競うゲームです。綺麗にドリフトができると「Good」「Excellent」という文字が現れます。何回かコースアウトして壁にぶつかっても酔いませんでしたが、今のところはまだ、今までのレーシングゲームとそれほど違いは感じません。

今後は、ドリフトキング土屋圭市氏を迎え、更なるドリフト表現やドリフトゲームとしての面白さ等を進めていく予定。VR INNOVATOR INC.CEOの村中りか氏は「土屋さんの(ドリフト時の)足さばきはバレリーナのよう」、「ドリフトは芸術」というほどのドリフト好きとのこと。操作性、ドリフト音や音楽にもこだわりの姿勢を見せていました。完成時期や対応デバイス等は未定(デモ体験ではOculus RIft 製品版)とのことです。

ドリフトキング土屋氏(左)、トークショーを行うVR INNOVATOR INC. CEO 村中りか氏、共同創設者 デミアン・マサイアス氏、Drift King 土屋圭市氏、株式会社コロプラネクスト 浅井良氏(右)

制作:VR INNOVATOR INC.

使用デバイス:Oculus RIft 製品版(デモ使用時)

『18 夢世界VR』

『18』は水口哲也氏監修のスマホ向け新作パズルRPG。『18 夢世界VR』は『18』が展開している新プロジェクト「The Art of 18」の第1弾として作られました。映像作家森本晃司氏によるコンテンツで、すでにDMM動画360Channelで配信されています。

森本晃司氏の代表作は大友克洋氏監修のオムニバスアニメ『MEMORIES -彼女の想いで- MAGNETIC ROSE』監督。 宇多田ヒカル氏楽曲『Exodus’04』MV、短編アニメーション「GENIUS PARTY BEYOND」”DIMENSION BOMB”『次元爆弾』監督など。国内外の受賞歴は文化庁メディア芸術祭 デジタルアート部門優秀賞、マルチメディアグランプリ CG部門最優秀賞、カンヌ・インターナショナル・クリエィティビィティ・フェスティバル サイバー部門銀賞など。

配信版との違いは頭の動きに連動してゆらゆらとついてくる光や、配信版では動いていなかった人形が動くなど。宇宙空間での曼荼羅のような光や、ビルの中で幻想的な映像など、森本氏が得意とする独特な世界観や映像美が浮遊感と合わさって楽しめます。パノラマサウンドで体験できるこだわりの音楽も心地いいです。

今回展示してあったVR映像は配信版と少し違う会場限定です。『18 夢世界VR』自体、配信されたバージョンで完成ではなく、随時新要素が追加されていきます。今回の展示版が配信される予定は未定とのこと。

ブースでの展示だけではなく、プロジェクト第2弾のTVアニメ化発表のためメインステージには総監修森本晃司氏、アニメ制作会社:株式会社ゴンゾ 代表取締役社長 石川真一郎氏、『18パズル』プロデューサー松谷幸紀氏が登壇しました。

森本氏 「VRは作る方としては新しい表現になっていて苦労も多い」

石川氏 「今、VRで表現しているのは、3.5次元位。宇宙は11次元あると言われているが、VRなら5次元まで表現できるはず。森本監督には5次元を表現したOPを作っていただきたい」

『18』は2017年にプロジェクト第2弾のTVアニメ化が決定し、総監修に森本晃司氏、制作はGONZOです。今配信されている『18 夢世界VR』から大幅リニューアルして、5次元をVRで表現したOPを制作するとのことで、どのような作品になるか注目です。

(左から)総監修森本晃司氏、株式会社ゴンゾ 代表取締役社長 石川真一郎氏、『18パズル』プロデューサー 松谷幸紀氏

『CIRCLE of SAVIORS』(CoS)

動画はJVRS2で展示していたときに撮影したものです。

HTCブースでは『CIRCLE of SAVIORS』が出展していました。こちらは今までにも各イベントで何度か展示されているもの。体験者はクリスタルをゴブリンから守るため剣と盾と魔法で戦います。盾と剣、双剣も使えます。

両手を振り回し、攻撃。うまくゴブリンに当たれば遠くまでゴブリンが吹っ飛びます。ボス戦は6~7m級の巨大トロール。

コミコンでも非常に人気が高く、午前中には予約で一杯でした。

クロマキー合成でVR映像と現実の体験者を融合した映像を流しているため、周囲で見物している人にも、今どういった戦いをしているのかがわかるようになっています。

制作:株式会社PDトウキョウ

使用デバイス:HTC Vive

バットマン:アーカム VR

自分自身がバットマンになりゴッサム・シティの謎を解くアドベンチャーです。PlayStation VR向けに配信中。こちらも午前中で予約が一杯でした。

バットマンはアメコミ、ということでコミコンにふさわしいVRコンテンツです。

制作:RockSteady Studios

使用デバイス:PlayStation VR

公式サイトにもVRコンテンツの展示の説明がないブースもありましたが、会場では人気がありVRの注目の高さがうかがえました。VRコンテンツは漫画やアニメの世界に入ったような体験ができ、漫画・アニメファンにとっても関心が高いです。今後も、アメコミ作品のVR化や、海外のVRコンテンツが体験できるようになると、更にコミコンの楽しみ方が増えるのではないでしょうか。

この記事を書いた人

  • アニメや特撮、VR・ARが好きなだけな人です。Oculus等HMD、VR・ARの魅力を沢山の人に広めていければと思っています。

    Twitter:@kure_kure_zo

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