凧飛び、羽ばたき、味覚。学生VRコンテスト「IVRC」で体験した驚きのアイデア(前編)

9月10日(木)~11日(金)の2日間、芝浦工業大学豊洲キャンパスにて、「第23回国際学生対抗バーチャルリアリティコンテスト」の予選が行われました。日本中の大学から、様々なコンテンツがこのコンテストのために開発され、工学などの多くの学術分野とVRの融合を体感できました。その展示の模様を2回にわたって紹介したいと思います。今回はその前編です。

他己揚げ / 凧 揚太郎(慶応義塾大学)

ユニティちゃんが引っ張る凧に乗って、VR内で大空を舞うというコンテンツ。右へ左へと移動する凧の感覚が大規模な装置によって可能となっています。

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上部には扇風機も備わっている他、コンピュータ制御で動かされている2つのウィンチが左右の足をのせている台を別々に引っ張る事で、傾きを演出します。

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バーチャルパタパタ / ノコノコ(大阪大学)

プレイヤーがVRで羽の生えたユニティちゃん自身となる事で、自分の意志で羽ばたく事ができるコンテンツ。体験者の肩の筋電位を感知し、肩の力の入れ具合で羽ばたきの速さが変わります。また、羽ばたいた時の「羽」の感覚が背中から伝わってきます。

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羽ばいている「羽」の感覚を演出するのは、バッグの後ろについている黒い物体。3Dプリンター出力されており、背中に適度な力を加える形状となっています。

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こちらは、筋電位を検出するデバイス。肩を上下に動かした時の電位を検知し、羽ばたくための起点となります。

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羽ばたき始めると、目の前に置いてある扇風機から風を感じられます。また、手や足といった体の動きをユニティちゃんに応させないとプレイヤーが違和感を感じてしまう事を防ぐため、キネクトが使われました。

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チョップの達人 / アイエエエエ!ナンデチョップ!?(北海道大学)

腕に装着するチョップ感を提示するデバイスとHMDによって、VR内の物体にチョップができます。チョップした腕にブレーキがかかる事で、物体の固さが腕に伝わってきます。また、物体にチョップした時の強さによって割れ方も変わります。

image02実際にプレイしている様子

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チョップした時の強さによって、チョップの判定がされます。

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チョップした時の物体の固さを感じられるようにするために、ソレノイドコイルとブレーキ盤が使われていました。固い物の場合は左右についたソレノイドコイルが双方からブレーキ盤を押さえるため、強くチョップした時の腕が一気に停止します。

image09ブレーキ盤に対して、正面から見た図

色めがねで見る / クオリティーオーブエイト 早稲田大学

彩度・明度を変化させる事で、体験者に味覚変化を感じさせるシステム。視覚による色のイメージや先入観が味覚に与える影響を体験できます。「メタクッキー」から着想を得たとのこと。

https://www.youtube.com/watch?v=Ob-sNMcNQLM

注射機のシリンダーをひくと、HMD内で表示されるジュースの色が透明になったり、濃くなったりします。筆者も、濃い色となるとなんなく程度ですが、味が濃くなったように感じました。

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スマホカメラに、人間と同じぐらいの視野で表示できるレンズを装着しています。視野が同じぐらいになるため、HMD内で見ている外の世界に違和感を感じませんでした。

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飛行船しゃぼん号 / デッドライン 北陸先端科学技術大学院大学

しゃぼん玉の中に入り、大空を自由に飛べるコンテンツ。VR内のしゃぼん玉の壁(現実世界では食品用ラップ)に触れる事で自分の行きたい方向に飛ぶ事が出来ます。また、足元には浮遊感をもたらす特殊な装置が設置されています。

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どこに位置でしゃぼんだまの壁に触ったのか、モーションセンサーが検知する事で方向を決める事ができます。

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底部についている穴から空気が送られる事で、足元に浮遊感が生まれます。

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次回は後編をお送りします。

この記事を書いた人

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    先端技術好きなデザイナー。VRでは、MVコンセプトアート制作や360度カメラを使用した企画に関わる。多摩美術大中退、CI開発から書籍装丁等の様々なデザイン業務に従事。 THETA LOVERだゾ。

    Twitter:@sayamecci

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    http://www.moguravr.com/writers/