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VTuber 2021.03.14

この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(3月6日~3月12日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)の動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック!

今回紹介した動画のYouTube再生リストはこちら

● 採集場での朝のルーティーン【VTuber/シチュエーションボイス/ささやき声】

バーチャルヒーラーすのう・あにぅがアップしたルーティーン動画は、映像表現にとことんこだわっており、かつシチュエーションボイス的な見せ方も巧みな作品。

いくつかの定点カメラで採取場にいるすのう・あにぅの朝の姿を映しています。レトロなビデオカメラ風のフィルターと、朝陽の差し込みによる光の効果、レイアウトとアングルの画的なこだわりがしっかり生かされている映像です。三分割構図などしっかり計算された構図が美しく映えています。
その他ちょっとした小物や効果が映像の中で独特な描かれ方をしているのも特徴的。優しい世界の物語性を作り込み、映像と言葉で見せることに長けたVTuberです。

琳派サンバ【360度動画】

360度動画でインパクトのある映像表現を行い続けている水野マイム。今回は「マツケンサンバⅡ」に影響を受けたとのことで、サイケデリックなダンス映像をアップしています……マツケンサンバってこんなんだっけ?

前半の金屏風のような空間表現からスタートし、360度をフルに生かした地球の映像に。さらにカレイドスコープさながらの世界に飛び込み、見ている側をいい具合にトリップさせてくれます。今までの360度動画の中でもかなりパンチの強い方なので、VRで見たときの酩酊感もさることながら、ブラウザで見てもなかなかにトびます。

総集編も二本めがアップされています。ドキッとする内容のものから、静かに安らげる映像まで多彩。BGMは別のものになっているので、興味のある方はぜひ元動画を開いてみてください。

【新人デビュー】ついにキズナアイから新キャラ登場!?

REALITYは、パーツを組み合わせてアバターを制作しすぐ配信できるという、極めて敷居の低い便利なVTuberプラットホーム。ここでキズナアイが実験。自分のアバターを作って新人のふりで配信をしたら、バレるかどうか。REALITYの配信者としては確かに新人ではありますが、VTuberファンなら知らない人がいないであろうキズナアイ、さすがにこれはすぐバレるか……?

分かる人はすぐ「キズナアイに似ている」と反応。とはいえそっくりさんや本人詐称の可能性もあるので、視聴者は慎重です。普段のキズナアイの配信と違い、REALITYでの配信は視聴者との距離がものすごく近い。(一応は)視聴者はキズナアイだと知らずに会話しているため、間違いなく新人Azuna Kiiがそこに存在していました。アバターを変えるということは「もうひとりの自分」を作るということにほかなりません。
興味深いのは、キズナアイを知らないという視聴者がいたこと。存在としては知っていても見たことがない、というのは配信メインのREALITY視聴者は層が異なっているからである可能性は高そう。あえてここをカットせずにキズナアイが「(まだまだがんばらないと…!)」とテロップで述べるシーン、彼女の謙虚さとポジティブさでより一層魅力的に見える場面でもあります。

3名取からのお言葉をよ~く聞くのだな!【 #名取爆誕 】

名取さなのお誕生日イベント「さなのばくたん。」は、細部に至るまでこだわりが詰まった熱量の高いライブでした。前説としての開演前注意事項映像も完全撮り下ろし。今回は単品でチャンネルにアップされています。映画館で見るアレを、名取さながかわいく楽しく再現。このまま使えるのでは、というレベルのクオリティで仕上げています。
映像が映画風の画質になっているのは見どころの一つ。映像編集者のこだわりを感じさせる細かい演出の数々は是非チェックしてみてください。脚本の中の「肉の世界」「でかい唐揚げ」などのキャッチーな単語が素敵。名取さなワールドがこの短編動画だけで十分に伝わります。

「さなのばくたん。」は食べ物も好評でした。本格的にしっかり作られたメニューに、名取さなの世界観がブレずに盛り込まれたコンセプト。そしてこのメニュー解説。何もかもが丁寧で、作っている側の熱量が強く伝わってきます。

【ポケモン生物学】 #1 なぜゴーリキーからカイリキーに進化することで一対の腕が追加で形成されるのか 【Vtuber】

学術系のVTuberによる、独自の切り口の面白い動画や配信が既に数多くあります。あやつじ昆虫channelでは今回、ポケモンに出てくるゴーリキーがなぜカイリキーに進化すると腕が一対増えるのか、昆虫の生物学の観点からガチ検証しています。ポケモンは昆虫である、という前提はとりあえず飲み込んでから、じっくり解説を味わってください。

できるだけわかりやすく解説されていますが、出てくる専門用語はガチガチのもの。どうやったら一対の腕が増えるのかを真剣に検証しており、思考実験としてかなり興味深いものになっています。
研究者VTuberあやつじは他にも昆虫食などについても扱っています。昆虫を考える視点から世界を見ることができるチャンネルです。

【にじFes2021】発声と滑舌講座 ~私はこれを見て学校や会社で成功することができました~【神田笑一/にじさんじ】

声優、ナレーター、演劇をやる人はもちろん、これからの新社会人や学生、VTuberを始めたい人などなど、発声をよくしたい人必見。「にじさんじFes」で行われた神田笑一による「発声と滑舌講座」の録画がアップされました。
神田笑一はにじさんじの中でも発声の綺麗さで有名なライバー。彼の発声のよさはこの講座を見るだけですぐにわかると思います。聞き取りやすい言葉の技術は一朝一夕のものではなく、コツコツとした積み重ねの上で培われたもの。腹式呼吸はどのような状態でできるものなのか、簡単にできる練習方法、発声練習の際の思考の働かせ方などものすごく具体的に、それを25分という制限時間の内にまとめて解説しています。

【20万人記念】凸待ち #パシフィックリリム 【にじさんじ】

魔界ノりりむの20万人登録記念凸待ち配信にて、以前からネタにされていた「パシフィックリリム」が実施されました。テレビでバナナマンが行っていた「パシフィック・ヒム」のリスペクトネタで、葛葉卯月コウが指示を出して魔界ノりりむがしゃべる、というもの。(どんなに隠そうとしてもバレバレなのはそれはそれとして)凸相手は知らない状態でくるため、ふたりの指示と会話する状態になります。
これが予想以上にうまくいかなくて凄まじいことに。そもそもの葛葉・卯月コウのおふざけが入った時点でコミュニケーションがめちゃくちゃになるというのもあるのですが、真面目にやっても魔界ノりりむが聞き間違いでとんでもない地雷ワードを発言してしまったり、指示をそのまま会話に乗せてしまったりするものだから、ひっちゃかめっちゃかに。葛葉の「レッドオーシャン」という単語を「劣等種の集まり」と発言するシーンはミラクル度高め。卯月コウの「涙を知っているからこそ人一倍笑えるところ」というエモな発言を「涙を人一倍笑えるところ」と最低な行動に置き換える部分のコミュニケーション破綻も楽しい。
対応する凸者による反応もばらばらで、スリル満点。魔界ノりりむが5分ぴったりでぶつ切りする生真面目さのアンバランスさなども含めて、是非とも通して見てほしい内容です。

で、VTuberってぶっちゃけどうなん? ~なりたい人にとってちょっとだけ為になるかもしれない話~

VTuberのリアルを知りたい人は是非見てほしい。アメノセイによる超ぶっちゃけ話が配信でプレゼンされています。東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校高等課程のプロモーションなのですが、話されている中身はアメノセイが今まで経験してきたVTuber人生そのものの経験談です。

アメノセイはオリジナル曲も多く、現在多方面で活躍しているVTuberのひとりですが、主にプロモーション面で苦労を重ねてきた話をしています。ストイックなクリエイター精神が強かったがゆえに、見てもらうための施策が足りず苦しんでいた様子。ファンから見ると足跡を立派に残し続けていると感じるものの、それだけでは再生数やお金は回らない。好きなことを成就しつつ、経営していくためのリアルな指針がかなり具体的に語られます。VTuberとして生きるための大変な現状を知ることができる非常に貴重な資料です。

おつかれベイビーズ – ダイアリー【MV】

音楽に長けたVTuberが集ってバンドを結成したおつかれベイビーズ。今回はメンバーのひとり樫野創音が作詞作曲したギターロックナンバー。自身の日々を紡いで残し、物語にしていく様子をセンチメンタルな歌詞で描きます。

樫野創音サウンドは、早すぎず遅すぎず、じっくりと染み込んでくるようなリズムと音作りが特徴。聞きやすいためついリピートしているうちに、作品のもつ独特な寂しさとエモーショナルが心を侵食してきます。今回は特にソロ曲ではなくメンバーが複数いるおつかれベイビーズとしての音作りなので、なおのこと歌われている思い出の数々が貴重な宝のように感じられます。楽しいことも哀しいことも自身で振り返り噛み締めていく樫野創音サウンドが、おつベビによって深化しました。

サディスティック・フライデー/らびあんろーず(Prod. by EmoCosine)

バーチャルなフロアでガンガンにかけたい。らびあんろーずの新曲はゴリゴリにアッパーなハイスピードEDM。金曜の夜だけプリンセスになるらびあんろーずが、キュートに魅了してきます。

だいぶ治安の悪いアートワークも魅力的。「終電壊せ 雷駆 乱 future 自由になる」の歌詞やのびのびした歌い方が相まって、非常に痛快で爽快。自身の少女感とビビッドさをがっちり掴んで、全力でその素敵さを見せてくれるオリジナルMVに仕上げられています。

化想 / 紅杯ひぐれ (Official Video)

紅杯ひぐれのオリジナル新曲は、疾走感のあるロックサウンドが印象的な作品。力強くも優しさを持った彼女の歌声が、心臓の鼓動を高めるテンポのリズムで訴えかけてきます。
前に向かって歩みたいという理想と、乖離する自分がいることへの焦燥感を感じさせる歌詞は、サビに向かうにつれて力強い叱咤激励へと変わっていきます。自身の思いを「揺らめいた君の体温」と例え、離れていく前に「足掻いてみせろよ」と強く背中を押す。強めの歌詞を柔らかな歌声で表現し、後半のメロディで明るい音に変化させていくことで、かなりポジティブな印象に変化させている作品です。

ロックな君とはお別れだ /森中花咲(cover)

森中花咲のこのカバー曲は、アイドルユニットpetit fleursとして一緒に活動していた御伽原江良がにじさんじを卒業した次の日に投稿された作品です。
この元曲は、自分自身を振り返りながら「ロックな君」との比較をやめ、決別する力強い作品。歌詞自体には「君」がなんなのかは明示されていません。森中花咲はこの曲を、多様な念を感じさせる歌声で熱唱しています。

緑とオレンジのマイクに、トルコキキョウ(リシアンサス)、ガラスの靴など多様に連想させるものが織り込まれているMVです。
ファンが気になりつつも言えなかった繊細な部分について、森中花咲は多くは言葉にせず、自身の思いを作品として表現することを選びました。受け取り手によって様々な捉え方の余地があるのも含めて、アーティスト森中花咲の生き方が垣間見える作品です。

【デレマス】Yes!Party Time!! 5人で歌ってみた【オリジナルMV】

https://www.youtube.com/watch?v=DxarwDkrmcw

君波笑凪恋部みるりそらのとあ絹糸シオリ桃枇はくとの5人がカバーしたのは、デレステでも人気のポップなパーティーナンバー。全員キュートでありつつも声質がバラバラなのもあって、とても華やかなカバーになっています。実は女の子だけでなく少年VTuberが混じっているのもポイントが高い。歌い方それぞれかなり個性が出ており、それをいかすようにミックスされているため、にぎやかさが引き立つ作品として仕上がっています。

【メタモエの歌ってみたfeat.熊野ぽえみ】夜にダンス / フレンズ【VTuber】

メタモエ熊野ぽえみによるデュエット曲は、夜が楽しくなりそうな作品。メタモエの落ち着きつつもワクワク感あふれる柔らかな歌声と、元気いっぱいでキラキラした熊野ぽえみの歌声がきれいに重なり合い、夜の街へと飛び出す高揚感が伝わってきます。歌声のテンションとイラストがぴったりシンクロしているのも素敵。ふたりの関係が物語のように伝わってくる作品です。

【水野あつ】知りたい / 初鹿野ことな(cover)【歌ってみた】

初鹿野ことなが一周年記念に歌った「知りたい」のカバーは、ふんわりした彼女の声質を存分に生かした、優しく柔らかい作品。儚さを感じさせつつも彼女のワクワクする心が滲み出ており、聞いていてすこぶる心地がいい。概要欄の「卑屈なわたしが自分をかわいいと言ってあげられる居場所をこれからも大切にしていけますように」という言葉がMVとシンクロし、彼女の活動の軌跡をもっと知りたくなるような歌になっています。
途中で入る今までの動画の数々の振り返り映像が非常にエモーショナル。……ではあるのですが動画の内容を知っている人だともうちょっとだけ見え方が深くなるかも。

https://www.youtube.com/watch?v=Htl84kR0O04

実は普段の企画配信や動画はものすごくソリッドでロック。優しい声とのギャップで驚かされる部分が多々。「イマジナリー愛妻弁当」回は夫の手記を創作しながら妻の気持ちになって作ったお弁当を見る、という複雑怪奇な企画。お弁当を作った事実以外は全てない、でも出てくるお弁当は全部手がこんでいる、というテクニカルな配信になっています。食べ物系のユニークなネタを多数行っており、かわいらしさと尖りのバランスが絶妙で楽しいVTuberです。

【歌ってみた】オオカミ少年独白/無糖しお【Vtuber】

無糖しおによる「オオカミ少年独白」のカバーは、ウィスパーボイスで歌われているがゆえに切なさが押し寄せてくる作品。サビの部分に力を乗せすぎずそっと歌うことで、この歌の持つ独自の物語を再解釈し、表現されています。

元の動画をリスペクトしつつオリジナリティを交えた、作り込みの細かいMVは必見。無糖しおはイラストやらLive2Dや動画制作にも長けているクリエイターで、その技術力の一端がこの動画からも見ることが出来ます。

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