日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)や、バーチャルクリエイターの動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。特にユニークな作品や技術力や企画力の高い作品、時事性のある作品などをさらに深掘りし、今のVTuberの面白さ、頑張り、才能をキャッチしていきます!
[Original Anime MV] Your clingy anime waifu comes home to you
NIJISANJI ENのScarle Yonaguniによる、とってもセクシーでキュートなアニメーション動画がアップされました。見どころはたくさんあるのですが、コメント欄を観ると「飛べたの!?」のようなツッコミがいくつもあがっていました。部屋の中が色々とすごいことでも知られている彼女なので、今回のアニメの部屋のきれいさに驚いているファンもいました。それだけ彼女のキャラクター性がみんなに愛されているのがよくわかります。
帰ってきて服を脱いでお風呂に入り、寝室に行くと…というドキドキ展開続きのアニメーション。うっかり電車や職場で見ないように気をつけつつ、じっくり楽しみましょう。
かなり凝ったアニメーションの作りになっており、髪の毛や衣装の表現などとても繊細に描かれています。元々彼女はデビュー時からオリジナルアニメーション作りを行いたかった旨を話していました。以前もシーン切り替え用の「変身アニメーション」を発表したり、新衣装発表時に短編アニメーションを制作するなど、アニメで見せる手法にかなりこだわりがあるようです。
彼女は以前、自身の恋愛シミュレーションゲームを制作し、実況プレイしています。CGやロゴは外注しているもののシナリオやスクリプトは自分で作っているという多才さも披露しています。
意外と応用が広いタピオカの話 【台湾グルメ紹介】
仮面の投稿者_月川は動画で台湾の話題を数多く投稿している、文化情報発信者VTuberです。今回は日本でもよく食べられているタピオカについて。日本ではミルクティーに入れるのが一般的でしたが、本場台湾ではどのように食べられているかを解説してくれます。どういう由来なのか、食べ方がどう異なっているのかなど具体的に説明してくれており、いずれも食欲をそそるものばかりです。4年前に行われた解説配信「Vで台湾解明」とあわせてみるとより楽しめます。
食べ物、観光地、歴史、文化を配信と動画で伝えている月川。月川の台湾文化 解説リストに解説配信と動画がまとめられています。
配信では日本語話者のみならず、台湾のVTuberなど幅広いゲストを呼んで、台湾の話題を広げているのも特徴的です。かなり幅広く台湾について扱っているので、日本文化と比較しながら楽しめる話題がいっぱいです。
数多くある切り抜きが短くわかりやすくまとまっているので、まずはそちらから見るのをおすすめします。
【 #もりのへや 2周年記念企画】当事者に聞いた!統合失調症あるあるをこどくといっしょに見よう!! #こどくならいぶ
https://www.youtube.com/live/yDMVu6uK7mg
統合失調症VTuberとして病気について発信しているもりのこどくが行ったのは「統合失調症あるある」の配信。当事者の人たちに聞いたあるあるを集め、実際に統合失調症で起こりがちなできごとを紹介しています。当事者にしてみたら共感できるものが、当事者でない人には知見を得られるような内容が、明るく話題にされています。
「コンセントから誰かに盗聴されている」「世界を救うヒーローになりがち」のような妄想の症状での悩みから、「グレープフルーツは避ける」のような薬に関わる話題など、知らない人だったらかなり驚かされる話題が大量に出てきます。それぞれ具体性が高いので、統合失調症とはどのような病気で、どういう点で生活で悩んでいるかを知る意味でもぜひ見てほしい配信です。当事者の人は、自分だけではなくみんな同じようなことで悩んでいるんだ、と安心できる内容だと思います。
もりのこどくはclusterで「もりのへや」という、統合失調症の人が孤独にならないための交流の場を開いています。ここには専門家の人がボランティアで入っており、運営して2年目を迎えました。
もりのこどくは統合失調症についてより広く知ってもらう活動をしていると同時に少しでも自分と同じような苦しい境遇の人に手を差し伸べたいと考え、VTuber活動や「もりのへや」の開催を行っている存在で、その活動はいろいろなニュースや番組でもとりあげられています。最近ではNHK出版書籍編集部の公式NOTE「本がひらく」でも「こどく、と、生きる」という連載をしています。
【original MV】大還元祭!夢のフレアチャンネル!/不知火フレア(official)
不知火フレアの新曲MVが混沌としすぎていて、ファン困惑。コメント欄では「インフルの時の夢に出てくるようなやつで草」「どこに感情着地させればいいんだろう?」「情緒が不安定になる」と大好評です。
撮影の舞台として実写の中野ブロードウェイや中野サンプラザも使用されています。特に中野ブロードウェイのまんだらけの映像はかなりしっかりと撮影されていて、その中を椅子に座った不知火フレアと10頭身近いファンのエルフレが通っていく様子は、どうつっこめばいいのかわからないシュールさ満点です。
かと思えば中学生くらいの女の子の実写不知火フレアが出てきたり、インタビューコーナーでいろいろな実写の人が出てきたり(しかもその人たちを取り込んだVR3Dダンスまで!)と、最初から最後まで徹底してかっ飛んだ映像になっています。
初出は2022年8月の不知火フレア3周年記念ライブです。曲は前山田健一。
元々不知火フレアは歌がうまいことで高く評価されていますが、今回はハイクオリティボーカルで高音メロディーの歌唱と、超低音エルフレボイスの両方を歌ってあわせるというウルトラCを成し遂げています。歌も映像も、おふざけを全身全霊でやっているから面白い作品です。
最後のほうでは3期生がフレア衣装を着ていたり、ユニット「バカタレ共」がドット絵ででてきたり、ちびキャラの「不知火建設」がかわいく踊ったりと、今までの思い出を感じさせる素敵なシーンも入っています。とはいえやっぱり、長身エルフレダンスのインパクトが強すぎてなにもかもが吹っ飛んでしまいます。脳みそからっぽにして歌って踊りたい楽しい作品です。
しらないこと研究会「しらけん」の漫画動画の番外編も公開されています。かわいらしい漫画にあわせてしらけんメンバーが声を当てているアニメーション風の作品シリーズで、各々の個性がうまく反映されています。日常系アニメが好きな人はハマる要素たっぷりなので、ぜひチェックしてみてください。
Mallow Blue
VRChatのミュージシャンたちが集まった、素敵なジャズナンバーのMVが誕生しました。ボーカルはSheena_baobab、ベースコジロー、ピアノちだ、ピアノアクターフレア・スカーレット、サックスざっく。森の中の水場で、ゆったりとした心地よい音と時間が流れます。
しっかりとリズムを支えながらも味のあるスウィング感のあるベース、爽やかなそよぐ風のように響くピアノ、技巧的でありつつも自由に踊り歌うかのようなサックス。Sheena_baobabの歌声はとても柔らかく滑らかで、演奏家3人の音と見事に混じり合って響いています。
途中に出てくる「マローブルー」というお茶は実在するハーブティーです。これがVRの喫茶店で実際抽出されているシーンで入っているのも映像としてユニーク。歌詞と合わせて見てみてください。
ここに出ている演奏家と歌手はVRChatでも生で観ることが可能です。演者のXをチェックしながら、出演するイベント等をチェックしてぜひ生演奏を見にいってみてください。MVとはまた別の迫力と美しさが発見できると思います。
【1stオリジナルアルバム『空』より】居場所【Vtuber/宇佐木そら】
自らの居場所を歌うアンセム的作品を宇佐木そらがアップしました。タイトルに「居場所」と直球でつけるくらいに、まっすぐな思いのこもった力強い作品です。
注目したいのはダウン状態とアップ状態のボーカルの差。「震えて泣いていた悲しみだけの世界」にいたときの姿は、右を向いてうなだれています。そこから光を見つけ、左に向かって駆け出していく彼女の姿は迷いが一切ありません。歌声にどんどん力がこもっていきます。
「何度だって何度だって砕け散ったって 立ち上がって前を向けたから」という歌詞と共に、走り出したシルエットの彼女は凛々しく立ち上がり、落ち込んでいたときの彼女に手を差し伸べ、色が付きます。光あふれる空の中、笑顔がはっきりと見えるようになります。変化していく演出は、心を高ぶらせてくれます。
歌い方の変化が、この一連の演出の流れによってぐっと引き立っています。力と確信に満ち、揺らぎ無く突き進むパワーに突き動かされていくかのようなボーカルの高まりがとても印象に残ります。歌詞の言葉が、自身の強い思いからそのまま出ているのを感じさせる歌唱は心を震わせてくれますが、ラストで急に変わる「居場所はここにある」の歌い方の大きな変化も注目したいところです。
映像を観るだけでもその熱気が伝わる「VRide! Vol.10」にも宇佐木そらは出演しており、この歌も披露しています。ぜひ他の出演Vミュージシャンとあわせて、ライブの歌の情熱と会場の盛り上がりを楽しんでみてください。
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