日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)や、バーチャルクリエイターの動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。特にユニークな作品や技術力や企画力の高い作品、時事性のある作品などをさらに深掘りし、今のVTuberの面白さ、頑張り、才能をキャッチしていきます!
【夢】モーションキャプチャースタジオでめっちゃ動く私たちを見て!!!|#あおさ
編屋さつき、おむらいす食堂、七篠さよの三人「あおさ」がモーションキャプチャースタジオに行って撮影する夢を叶えました。個人VTuberも最近スタジオを借りてハイクオリティ映像を撮影することができるようになりましたが、使用料はそこまで安いものではないですし、準備の労力もかかります。個人VTuberにとっては、Live2D化、3D化に続く夢だと言っても過言ではありません。だからこそ仲間3人で一緒に撮影に行けた、というのはとても大きな出来事です。はしゃぎ方を見るとその嬉しさが伝わってくると思います。
もちろんお金をかければ個人でもすぐに借りることは可能なのですが、今回は3人が作った、あおさのオリジナルグッズ「あおさのカレー」の売上を使って、3人揃って撮影に来られた、というところにクリエイターたちの大きすぎる意義があります。
イラストレーターの編屋さつき、VSingerの七篠さよ、食とクリエイティブのおむ。三人の目指す地点はバラバラですが、志を共にするクリエイター仲間が揃って、ふざけたり一歩踏み出したりする様子が見られるのが「あおさ」の魅力。その大きな一歩を刻んだ動画です。
このときに撮影した映像が今後もアップされるようなので期待できそうです。
『Palette Project』 オリジナルアニメーションPV
バーチャルアイドルグループPalette Project(以下パレプロ)の新しいプロモーションビデオが公開されています。かなり作り込まれているこのアニメーション映像は、パレプロの現メンバーの活躍と、新規で入ってきたばかりの研究生をつなぐ一本になっています。
5月17・18日に生配信デビューした研究生は愛染アネラ、月宮あお、夏渚まはろ、日本晴ここ、茉白モモナ、六連星なるの6人。彼女たちが現在活動しているパレプロのステージを見て感動し、パレプロに入るために必死に努力している様子が描かれています。ティザーを見るといずれも負けず劣らずの個性派揃い。配信もアイドル活動もとても楽しみです。
それに対してアニメの中に出てくる現パレプロメンバーの暁クララのインタビューの様子はかなり重みがあって印象的です。
「つらいことだってたくさんあって、悔しくて涙が出ちゃったり、でも本当に楽しいことだなって思います!」
そう語る彼女の涙の意味はなんなのかを考えつつ、頑張り始めた研究生の姿と比較すると、かなりエモーショナルなアイドルたちの感情の動きが感じられます。
パレプロの魅力はアイドルたちが一喜一憂しながら戦い、成長し、舞台で輝く姿をYouTubeでリアルタイムでに追えることです。個々が自分を探し表現していたり、みんなが集まって力を合わせたり、外部のアイドルと交流したり、ファンの応援で成長したり、全力のライブで輝いたりするのが全部見られます。
既にパレプロのファンの方はもちろん、気になってこれからチェックしてみたい方は、今はまさに研究生の0からのスタートを見られるチャンス。リアルタイムアイドル成長物語を追いながら、パレプロ本家の活躍を追っていくのはきっと楽しいはずだと感じさせる、情熱的なPVでした。
【大人気】静岡のさわやか風げんこつハンバーグを再現したらうますぎた!!!まさに肉塊山脈!!【VTuber 料理/紫桃あのん】【ご当地グルメ】
先日ガリベンガーVオープンキャンパスにも出演した紫桃あのん。今回彼女が作るのは、静岡で有名な「さわやか風」のげんこつハンバーグの再現料理です。ファンの多いハンバーグだけに完全再現は難しいですが、今回の「風」は満足度が高そうなので、ぜひレシピ動画として真似てみてほしい内容です。
さわやかの製法を調べて真似ながら調理していますが、その際に最も良い調理法を知識として解説しているのがミソ。冷凍ブロッコリーの使い方や、ひき肉の脂分のベターな使い方などの豆知識が盛り込まれているので、知ると実際に試してみたくなります。
また紫桃あのんの動画はほとんどが概要欄には文字でレシピが記載されているので、作りながら動画を見返す余裕のない人にもとても親切です。
完成後の映像もとても美味しそうに撮れているのは、料理メインのVTuberとして長く活動している彼女ならではでしょう。
話題の漫画「ドカ食いダイスキ!もちづきさん」の巨大サイズ簡易オムライスも作っています。しっかりとした調理の技術と、かつて超カロリー食品などを作ってきたCrazy Cooking Devilの腕前もあって、きちんと美味しそうな料理が完成しています。味の美味しさのポイントを適確に紹介しながら、実際にやるならどうすればいいかも伝えているあたり、料理人としてのこだわりを見せています。
このチャンネルではうまみたっぷりな茶色系の食品への愛と多幸感にあふれており、サムネイル一覧を見ると食欲が湧き上がってきます。動画のアップ数が多い上に、配信でも調理の様子が見られる、食べることの幸せに満ちたチャンネルです。
集え!バカ自炊侍コロシアム!!! 【なんかバズった】
やめろ!
自炊は節約のための道具じゃねぇ!
俺の麺とあさりの比率が同じのボンゴレビアンゴと勝負だ! pic.twitter.com/GUMZkqTUI0— 三珠さくまる🤹動画勢Vtuber (@MitamaSakumaru) May 8, 2024
三珠さくまるがXで、自炊をする人の楽しみは節約というよりも好き勝手なことをできることじゃないのか、とアップしたあさり特盛ボンゴレビアンコをアップしたところ大バズり。引用で自炊を謳歌している人の料理がわんさか寄せられました。
名付けて「バカ自炊侍」。寄せられた作品の写真を配信でいくつか紹介していますが、食べられるのかどうか、合理的なのかどうかは二の次で「やりたいことを自炊ならやれる」という精神があふれた楽しい食レポート動画になっています。
超巨大おはぎ、つながっている必要はないけど長いポン・デ・リング、ご飯の見えないホタテ丼、巨大カブをくり抜いたカレーなど、量の多さのみならず挑戦したくなっちゃった感のワクワク感があるものばかりです。
この企画のためにコロシアムを3Dモデリングし、その空間に入って配信しているのはVTuberならではの面白さ。技術を使うことに出し惜しみがありません。
最近Xで話題の「インプレゾンビが料理の写真をあげだした」という話題についても触れています。これはインプレッション数を稼ぐためにスパム的な投稿をしていた人たちが、自身の国の料理や地域の写真などをアップしたら有意義でバズりやすいよ、と指摘されたことで、生きた人間として日本語で自国料理を紹介するポストが増えてバズっている、というユニークで有意義なニュースの流れの話です。
これを受けて三珠さくまるはすぐさまナイジェリア料理のジョロフライスを食べに行っています。このフットワークの軽さとアンテナの高さ、リアルとバーチャルを融合させた活動スタイルの活用の仕方が、三珠さくまるというエンターテイナーの強みです。
【ゲスト : ピーナッツくん】ELLE Kitchen ~Elle Teresaの料理番組~【POP YOURS コラボ】
ヒップホップイベント「POP YOURS」に出演したピーナッツくんが、ラッパー漢 a.k.a. GAMIのチャンネル漢Kitchenに登場、ラッパーのElle Teresaとコラボをしました。漢Kitchenでは以前ピーナッツくんは漢 a.k.a. GAMIとコラボをしており、そのときはトークも和気あいあいとしていました。
一方今回はギャルと異質な存在、といった様相で終始独特な間ができており、見ていて色々な笑いがこみ上げてくる奇妙な映像になっています。
ピーナッツくんが自身をキグルミと言って距離を近くしようとするも、だいぶ圧が強くてびっくりさせてしまっているのは、五歳児の彼ならでは。ちょっとズレのあるコミュニケーションの取り方は、笑いの間としても絶妙ですし、かつてからのピーナッツくんファンなら「らしい」と納得できるような空気感でした。
同時にヒップホップ界ではピーナッツくんの存在がとても有名だというのも伝わってくるコラボでした。
今回のコラボやPOP YOURSでできた新規ファンをふるいにかけるような配信を行っちゃうのがピーナッツくんの尖った部分。昔の2Dビジュアルで登場し、マイペースに自分の世界を構築していく精神こそが、ファンの心をガッチリ掴んでいる要因なのがコメント欄からわかりますが、同時に何をやっているのか誰もわからないというのがエンターテイナーピーナッツくんの魅力です。
冥途ヶ原さらさ『13日の月曜日』Official MV
バーチャルヒューマンの配信者として活動している冥途ヶ原さらさのオリジナル新曲「13日の月曜日」がアップされました。少し懐かしさのある曲調のテクノポップ作品で、メイドとしてのコケティッシュな感じがぴったりマッチした作風になっています。彼女の歌声はのびのびとした軽快さがあるため、女の子の自由奔放さが詰まっていてとても魅力的です。
この動画や配信を見るとわかりますが、冥途ヶ原さらさはかなりバーチャルヒューマンとしての映像レベルが高くなっており、リアルタイムで動いていてもクオリティは高いです。
現実の人間そのものとはちょっと違う、かといってアニメ調にデフォルメ化されたキャラクターとも違う、もうひとつの存在としての彼女の姿は、今回の歌も相まって「かわいい」の新しい追求とも感じられます。
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