Home » この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(3月26日~4月1日)


VTuber 2022.04.03

この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(3月26日~4月1日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)やバーチャルで活動しているタレントの動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック!

今回紹介した動画のYouTube再生リストはこちら

【珍妙日本語】2022年の日本はSF映画の未来にいた

でんきの動画で映画「ブレードランナー」が2019年の設定だったいうことを聴いて、衝撃。もうすっかり未来を超えた未来にいます。今回は映画内に出てきたへんてこ日本語を題材に、「ブレードランナー」から3年後の現在どんなへんてこ日本語が実際にあるか紹介しています。

へんてこ日本語看板はおしゃれ感があるため、わざと漫画や映画やVRChatで使用されることもあります。単なる誤訳なんですが、今回取り上げられているものは味のあるものばかり。へんてこ日本語にちょっとした愛しさを感じる動画です。

【ザ・バットマン】ミステリーだと思って観に行ったら大興奮だった件/ ネタバレあり感想【 映画紹介 常世モコ 】

映画紹介や同時視聴を中心に活動している常世モコ。今回は話題作「ザ・バットマン」を取り上げ、感想とともにみどころを紹介しています。ネタバレありじゃないと伝わらない魅力を思いっきり熱く語っているので、映画を観た人は是非チェックして欲しい内容です。

常世モコの映画紹介スタイルの魅力は、自分から一方的に話すのではなく、みんなと感想を語り合いたい、という姿勢で一貫しています。よいものを共有し、楽しかったところをより楽しむスタイルです。そのためコメント欄も視聴者の感想でいっぱい。映画の楽しみ方を多角的に感じ取って話題を交換できるため、その映画が好きな人なら幸せな気分で観られる動画ばかり。そして映画そのものがもっともっと好きになれるチャンネルです。

【エイプリルシープ】速報!4月1日!Tsunomaki NEWS!!!【角巻わため/ホロライブ4期生】

エイプリルフールは凝った動画や配信を多くのVtuberがアップしていました。その中のひとつとして、角巻わための動画は今年もこだわりが尋常じゃないものでした。
アップされたのは「TSUNOMAKI NEWS」というニュース番組。ニュースキャスターとして角巻わためが登場、色んな意味で完全新規撮り下ろしです。

ニュース内容は彼女らしいユニークかつほんわかな、観た後に楽しくなれてしまうもの。元ネタと思われる某ニュース番組のあの様子まで、完全再現。それのみならず、隅々までネタが詰まっています。テロップなども含めて映像演出が丁寧。この一発のネタのために、かなり労力がかかっているのがひと目でわかります。

一昨年は「1st ミニアルバム発売決定」、昨年は「ソロライブ決定」というエイプリルフールジョークを披露していた角巻わため。何よりすごいのは、どちらも実現した、ということです。
彼女がかつて組んでいた相棒の番組的なものをやる可能性があるのか、あるいは公式番組のニュースキャスターを目指すのか。もしかしたら本当に大物ゲストとのコラボをするのか…ハードルをあげすぎない程度に、「夢もいっぱい叶えていこうな!」という彼女の発言に期待したくなります。

【ご報告】絵を販売してウクライナに寄付してきました

世界の情勢が不安定な昨今。クリエイターができることはないものか、と考えた焼まゆるが行ったのは、イラストレーターとしての技術を活かし描いたイラストをチャリティーオークションにかけ、その収入をウクライナの困っている人のために寄付しよう、というものでした。

絵が欲しい人がチャリティーオークションでお金を払い(NFTを利用しています)、その人の許可を得て寄付をする、というのはみんなが納得した上でwin-winになる素敵な仕組み。結果いくらになったかは、動画を観てください。それだけ絵としての価値と、チャリティーとしての意義が認められたということです。
支援の仕方は色々あると思いますが、自身の技術を活用する事例として、非常に参考になる動画です。

でびっちと承認欲求の地獄

元でびでび・でびるのチャンネル(現在しようしているものとは別です)を利用して配信をしているでびっちは、いわゆる「萌え声生主」。空気としてはニコニコ生放送風。今までも何回か出てきたのですが、今回一ヶ月、ほぼ毎日配信を行っていました。
彼女の配信はたわいもない内容のものもありました。ノリのいい視聴者にちやほやされ、欲求を満たし続けていました。もっと多くの人にも観てもらいたい。そうして手元配信など新しい挑戦をやるにも至りました。

ところが事件が起こります。なんとか視聴者を増やさないといけない。でもなにをすればいいかわからない。かといって注目されすぎるのも怖い。すっかり視野狭窄に陥ってしまい、強迫観念と、肥大化する承認欲求と、数多くのトラウマのフラッシュバックの末に行ったのが、02-04(リアル配信日は3月30日)でした。ニコ生スタイルなので30分1枠。彼女に何が起きたのか、是非最初から通して観てください。モダンホラーテイストなので要注意。

承認欲求と逃げ場のない絶望の果てに、顔出し配信を決行するでびっち。そのリアルとは…?
悪魔でびでび・でびるも登場したエイプリルフールの放送は、かなり意味深。果たしてこれはギャグなのか、ジョークなのか、虚構なのか、むしろ現実なのか。かなり生々しい、悪魔のような展開になっています。この回は映像もかなりこだわったものになっており非常にVtuber表現として面白いのですが、こちらも圧迫感のある演出が苦手な方は要注意。
でびっちの配信はコメント欄も必見です。ファンはでびっちの持つ「生主」の承認欲求地獄の空気を読んで、ときに優しい言葉で思い切り持ち上げ、ときにきつい言葉で叩き落とします。これも含めて、ヒリヒリしすぎる「生主」の切迫した空気感が劇場化されています。でびっちのTwitterの日々の発言も含め、現代ネットのアンダーグラウンドを垣間見られる、バーチャルな一ヶ月の配信でした。

【#石の上にも三年Vtuber】レジェンドVtuberが大集合!歴史を振り返ろう!電脳少女シロ/ミライアカリ/樋口楓/ぽんぽこ【因幡はねる / あにまーれ】

こういうコラボが開催できるようになった、という事自体が事件かもしれません。因幡はねるが開催したのは「レジェンドVtuber」と称された、2017年から18年初期から活動してきた面々を集めた歴史振り返りクイズ大会。電脳少女シロ(2017年6月デビュー)、ミライアカリ(2017年10月デビュー)、樋口楓(2018年1月デビュー)、ぽんぽこ(2018年2月デビュー)。この面々の歴史を追えば、Vtuberが盛り上がり始めた初期からの流れが大体わかるんじゃないかというレベルの濃い内容です。

2019年に流行った「歌ってみた」や「ゲーム実況」などを振り返ると、今とだいぶ違うのがわかります。当時から追っている人にとっては、その頃の配信や動画を思い出してかなりグッとくる設問だらけ。加えて質問の作り方や事実調査、フォントの作り込みなど、こだわりを持って画面づくりをしているのも、因幡はねる企画のすごいところです。
4人とも第一線でVtuberを牽引し続けているメンバーです。特にミライアカリと電脳少女シロは最近はゴリゴリのプロレス感を見せてくれていて、新しい風を感じられます。数年活動しているというのはものすごいことですが、まだまだ先達の面々は前へと駆け続けています。

羽子田チカ『春待ち林檎は蜜の味』(short ver.)- Official Music Video

エイプリルフールだからなにかしら「やらない・うそです」というのは覚悟していましたが、「バンド活動はやらない」というだけで、ゴリゴリにかっこいいオリジナルソングをしっかり作ってきたのが羽子田チカ。愛情たっぷり情熱たっぷりな作品で、心を揺さぶってくれました。

クリアなギターが印象的なスリーピースバンドサウンド。カントリー調のノリの良さも踏襲した、老若男女問わず楽しめるものになっています。春に向けての思いを林檎のイメージにこめつつ歌う、駆け出すような歌詞と歌声が印象的です。バンドに路線変更するのは嘘でいい、でもこの曲はフルで聴きたい! バンドの演奏動画も、バーチャル演奏の見せ方としてかなりかっこいいです。

夢追翔 MV「おそろいの地獄だね」(Kakeru Yumeoi – In the same inferno)

シンガーソングライター夢追翔の作った曲は、人の弱さに寄り添う温かさのある作品と、自身のドロドロしたネガをむき出しにする作品の両方があります。今回は後者の極み。「お前もどうせ地獄行き」と、「夢追翔」の「夢」が「悪夢」に向かうタイプの、グロテスクな作品です。

ただ夢追翔作品は、直球な歌詞でありつつも色々な解釈ができるものが多いように感じられます。彼のポジティブな作品が「絶望している人に寄り添っていきたい」という思いだとしたら、逆にネガティブな作品は「自己否定に溺れてしまう自分と、同じく地獄でそばにいる人たちと寄り添い合いたい」という言葉にも捉えられます。もしかしたら両極端にすら見える彼の作品の数々は、どこかでつながっているようにも見えます。
彼が追いかけている夢は白か黒かの二択ではないし、一緒に歩いて行こうという道も天国か地獄かだけじゃない。少なくとも、プラスとマイナス両方の「善意」に向き合っている様子が感じられます。是非「死にたくないから生きている」「僕のあたまから出て行け」「弱きに寄り添う」「人より上手に」などの他の作品が持つ彼の表現美学や人生観と比較しながら、ラブソングとして聴いて欲しい作品です。

【オリジナル曲】With Us. / 苺奈いちご【福岡県民VTuber】

苺奈いちごがアップしたオリジナル新曲は、重低音が響くEDM調サウンドが印象的な、サイバーとエモーショナルが入り混じった作品。普段は柔らかく温かいトークの彼女ですが、自身の思いを強く伝えたいとする歌声は引き締まったかっこよさがあります。

「皆とのストーリー 君となら」という歌詞は、リスナーと彼女との絆を強く感じさせてくれます。力強さもありつつ、自信を持って話しかけるようなスタイルの歌い方なので、ファンとして彼女を追ってきた人にはかなり響くものが有ると思います。弾むリズムをスキップするように軽やかに表現しているのもあり、聴いていてポジティブな気持ちがわいてくる作品です。

クッコロ・セツ 『atrophia』MV

クッコロ・セツのハイスピードラウドロックの激しさと凛々しさ、かわいらしい声とデスボイスのギャップは是非聴いて欲しい。今回の「atrophia」はゴリゴリのギターサウンドに乗せた、切なさを包含した頼もしいボーカルがメインです。そして途中に入る咆哮のごときデスボイス。まるで魂の叫び。このボーカル技術力は彼女の強力な武器です。

オリジナル曲「懺響」は、入りからヘビーすぎるデスボイスで心を掴まれる、メタルコア作品。サビの部分のクリーンボイスとの温度差、超スピードのドラム、本人による作詞の音のきれいさが味わえる傑作です。

かと思いきや強烈なガバキックサウンドを活用した曲まで。幅広いジャンルを見事に活用する彼女の音楽活動からは、全く目と耳が離せません。

87poetry/「花」 beats by WELCOME脳

エイプリルフールは「うそをつく日」として盛り上がると同時に、表現者たちがここぞとばかりに「普段やらない表現をしちゃう日」としてガチ作品をあげてくるから、楽しくて仕方がない。いつもはひとりのおじさんとして生き様を赤裸々に綴る93poetry。そのチャンネルであがったのは87poetryという少女によるポエトリーリーディングでした。本人のコメントを見ると「誰だこの女」と言っているのでエイプリルフールの枠なんでしょうけれども、作られた作品は本物です。

「即席の感動を私に与えてくれる インスタントエモーション」「ただちに健康には影響ありませんが 心は緩やかに衰えていきます」ぎょっとするような人間心理を突く93poetry節は健在のまま、女の子が語ることで別の種類の鋭さを増しました。
87poetryの声はテキスト読み上げソフトVOICEVOXを利用したもの。淡々とした少女のポエトリーリーディング表現としてはぴったりです。

情熱的で心に訴えてくる普段の93poetry作品と比較すると、87poetryスタイルはある意味新境地かもしれません。どちらも素晴らしいからこそ、たまに彼女が語る作品をもう少し見せてほしいと思ってしまうほどの高いクオリティでした。

こじらせハラスメントからの大切なお知らせ

苦手で仕方がない人が多いであろう、黒背景に白文字の「大切なお知らせ」。こじらせハラスメント(緑仙相羽ういは弦月藤士郎の動画のサムネイルも、いくらエイプリルフールだとわかっていても心臓がバクバクしてしまう…と思いきや、本当に「大切なお知らせ」というタイトルの曲のMVでした。ジョーク抜きのガチアイドルソングです。作詞作曲は弦月藤士郎。

Vtuber界隈のネガティブになりがちなあるあるをネタに、とってもハッピーにしあげた歌詞と歌は実にお見事。「もっと見て欲しい!」という思いからくる「大切なお知らせ」という一文、応援してほしい、最後まで聴いて欲しい、頑張る背中をおして欲しいという思いからきていることを、明るいアイドルの一生懸命な姿に重ね合わせて歌っています。楽しそうに「大切なおしらせ」のおしらせをする3人はすこぶるキュート。推しの「大切なお知らせ」が来て心臓がヒヤヒヤしているときだけじゃなく、様々な場面で聴くたびに幸せになれそうな、視点を増やしてくれる作品でした。

昨年のエイプリルフールで誕生した「こじらせハラスメント」は、現在オリジナルの曲数が増えており、活動に期待が高まり続けている人気ユニット。一見男性に見える弦月藤士郎が女の子の格好をしていますが、そもそも弦月藤士郎は性別「弦月」としての考え方で活動をしています。また緑仙も性別はあるものの、性別不詳で活動中。そこに女の子アイドルとしてまっすぐに頑張っている相羽ういはが入ることで、非常に魅力的なバランスのアイドルユニットになっています。

闇のBAROQUE-バロック- / Covered by 滅菌しすたー・りくろまてぃっく【歌ってみた】

原曲を知っている人なら、懐かしさ、かっこよさ、かわいさ、艶やかさで鳥肌ものだったかもしれません。滅菌しすたー・りくろまてぃっくメルベルマルベルが披露したのは「マーメイドメロディー・ぴちぴちピッチピュア」の作中曲。デュエット曲としての妖艶さを持つバロック調のこの作品を、高い原曲リスペクトとそれぞれの声の持ち味を活かして披露してくれました。

ハモリパートのバランスがぴったりであればあるほどよくなる作品(元のキャラクター関係的に)なのですが、ここはふたりの歌唱も完璧にシンクロしていて、聴いていて気持ちが良いです。サビで音が揃っていく部分はまるで溶け合うかのよう。ハキハキとキャラ性を再現するような、華やかさを保った歌い方も、アニソン文化への愛情を感じさせてくれます。

【歌ってみた】ストロボラスト【無色ポエム】

無色ポエムによる「ストロボラスト」のカバー曲MVは、神経むき出しにしたかのような哀しみの歌表現がとても印象的。泣き崩れそうな儚さと立ち上がる力強さ、両方を全力で突きつけてくる歌い方は、歌詞の言葉ひとつひとつをとても大切にしているように感じられます。

無色ポエムは普段はラップ動画も多数アップしています。リリックのきれいさもさることながら、魂の温度をそのままぶちまけるようなラップ表現とMVに刻まれる言葉が心を掴んできます。無色ポエムのチャンネルにはすでにかなりの数のラップ動画・歌ってみた動画がアップされているので、独自の叙情表現力が気になった方は是非チェックしてみてください。

【歌ってみた】すきっ! / 超ときめき♡宣伝部【Covered by 犬望チロル/宇佐美ユノ/獅子神レオナ/天川はの/姫熊りぼん/月紫アリア】

これは間違いなくアイドル! Re:AcTのメンバー犬望チロル宇佐美ユノ獅子神レオナ天川はの姫熊りぼん月紫アリアによる「すきっ!」のカバーは、全員が思いを一致させてKAWAIIを表現。個々の歌い方の個性はしっかり保ちつつ、一つのアイドル集団として全力のキュートを詰め込んでいる作品になっています。普段パワー系の曲を歌うメンツも、優しい歌声のメンツも、全力でかわいさゲージに振り切っていますので、どこを観てもにっこりできる一本です。

犬望チロルは「残響散歌」のカバーを同時にアップしています。こちらはかっこよさ全振り。凛とした全体のボーカルは鋭く磨きあげられており、クライマックスの激しいがなり表現にはドキリとさせられます。彼女の高い歌唱力が、ダイレクトに伝わってくる作品です。

過去のおすすめ記事はこちらから:
必見!今週のおすすめVTuber


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード