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VTuber 2022.03.27

この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(3月19日~3月25日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)やバーチャルで活動しているタレントの動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック!

今回紹介した動画のYouTube再生リストはこちら

WOULD YOU HIT OLLIE FOR A MILLION DOLLARS?

ホロライブIDのKureiji Ollieが「100万円あげるから殴って、と言われたらオーリーを殴る?」というクレイジーな質問を、ありとあらゆるホロライブメンバーに送りつけました。このドMでゾンビならではのクエスチョンに対しての、数多くの面々の解答をまとめた動画です。なかなか心理テストとしてはユニークですが、やっぱり質問のベクトルがおかしいため送られた人混乱。

これに対しての解答が、国別、性別、個別にかなりばらけており、なかなか見ごたえがあります。特に国の箱別の解答はかなり特徴的。殴らないよ!とツッコミを入れがちな日本、ちょっとひねったクレバーな解答でネタをふくらませるEN、お金もらおうがもらうまいが全力で殴りかかるID。
大空スバルの「友達なぐりたくない」という「友達」の語に涙したり、「殴ったりはしないけど、「アタック」はするよ」とセクシーに返す一伊那尓栖にメロメロになったり、秒で「Yes」と返してきたムーナ・ホシノヴァにびびったりと、多様な解答をテンポよくまとめている、世界のホロライブのノリがよくわかる動画です。

【前編】祝!Fate18周年!『Faith/Stay Knight』を主演俳優と一緒に観よう!【間宮ゴロー×餅月ひまり】

ネットで2006年に話題になり、テキストサイトやブログ界隈で大いに話題になった伝説のAV「Faith/Stay Knight」を、映像付きで餅月ひまりと、男優のゴローこと鳴沢賢一が同時視聴する動画がアップされました。当時のことを知っている人には仰天ものの企画です。
この「Faith/Stay Knight」はTMAが発売したまごうかたなき成人向け動画。物語の実写映像パロディパートがものすごく量が多く力を入れまくっているという、AVなのにどこに向かっているのかわからなさすぎるスタイルで当時話題になりました。もちろんこのタイプのシリーズは許可は取ってないので怒られて発売禁止になったものもあります。しかし混沌度が高かった00年代インターネットで、このパロディ精神と成人向けコンテンツのごちゃまぜ感はサブカルチャー的魅力が高く、色々な意味で愛され伝説になりました。主演男優の鳴沢賢一はこのときのキャラクター名「間宮ゴロー」として愛され続け、今ではオタク界隈のレジェンド的存在「ゴロー」として活動しています。
…という前置きを知ってからこの動画を見ると、サブカルチャー史がかなりしっかりと動画化された、笑えるだけでなく意味のある映像なのがよくわかります。アダルト寄りのオタクカルチャーを記録に残すべき映像として企画できる存在として、餅月ひまりは極めて貴重な立ち位置のVtuberです。

100均商品だけで無人島サバイバルを生き延びることはできるのか?

先週はレンタルぽこピーとしてあらゆるVtuberの元でフットワーク軽くコラボしまくっていたぽんぽこピーナッツくん。今週は100均商品で無人島生活ができるか検証するという、大掛かりすぎる体当たり企画を行っています。

ピーナッツくんがきちんとしたホームセンターのグッズ、ぽんぽこが100均グッズのみでチャレンジ。ぽんぽこの100均愛が実践として役に立っている動画です。この企画では特にパペットのぽこピーが大活躍。ふたりの新たなアバターだからこそできる映像がばんばん出てきます。
ぽこピーは基本的になんでもやるYouTuberらしいチャンネルですが、強みとして「100均」「サウナ」「買い物」「滋賀」など、自分たちにしかない武器がたくさんあるVTuber。ただの無人島サバイバルでも十分面白いのに、そこに100均を持ってきてちゃんとオリジナリティを活かした面白いものを作っている、という姿勢は注目したい部分です。
なおふたりはホロライブ尾丸ポルカの人気番組「ポルカの伝説」とも今週コラボしています。相互コラボはもちろん、「ポルカの伝説」でサポート役として登場しコアな人気を誇るスタッフ井筒に焦点を当てた企画まで実施しているのが、ぽこピーの鋭いエンタメ感覚です。

【ドキュメンタリー】 綴れ、私が終わるまで。【 #ちゃんねる夜木4周年 】

ちゃんねる夜木にアップされたのは、ストーリー系VTuberのメタ視点での話。自身の「アバター」ではなく、物語を作る「キャラクター」と「作者」の関係で作品を完結させた創作者である彼女。2018年からVtuberを見ている人が感じているであろう、VTuberの変遷と広がり、そこにおけるストーリー系Vtuberの歩みが語られています。
いわゆる「ストーリー系VTuber」は自身を「ストーリー系」と言うことはできません。人形劇のキャラクターが「人形です」と言わないのと同じ。創作者・アクターの気持ちを出しすぎると今度はキャラクターと物語の芯が崩れてしまいます。新しいスタイルの創作手法であるVTuberは、配信中心のアバター型とは活動を並列にできませんが、だからこそよりリアリティのあるキャラクターを作って、クリエイティブな思想を盛り込んだ劇場型の物語を表現できます。

今の「アバター=自分」としてのVTuber配信に慣れていると、ここの距離感が分かりづらいかもしれませんが、変化はいいことである、とはっきり語った上で、ストーリー系VTuberの大変さとそれを上回る魅力、やってきたことの手応え・喜びを語っています。
できれば「ちゃんねる夜木」と「可哀片コハルの終末世界」にあるストーリー系VTuber動画をちょっとでも見てからの方がより感じる物があると思いますが、2018年からのVTuberの変遷を知るという意味ではここから見ても納得のいく話題が多いです。表現に上下や優劣はなく、みんながダンスホールで踊っている状態、という発言は特に印象的でした。物語を紡ぐVTuberに興味がわいたら是非、ふたつのチャンネルの創作に触れてみてください。

【怪談雑談】プロの怪談師の語りを学ぼう!【ゲスト:ナナシロ 様】2次怪3次怪 vol.2

怪談を披露しているVTuber影野ゾウが行ったのは、プロの怪談師ナナシロを招いて語りを学ぼうというもの。ゲストとしてかすみみたま榊原夢冥賀小夜日縷々道生我が参加し、怪談の聴かせ方や演出について習っています。

声質や演じ分けなど、解答のあるものではありません。演劇スタイルでやったほうがいい場合もあるし、淡々と語るスタイルの方が向いていることも。様々なスタイルに向けて、怪談のよりよい魅力を語っています。途中から一対一でVTuberがナナシロに怪談を披露して見てもらい、より魅力を出すための、より怖さを演出するためのアドバイスをもらっています。
物語の構成、言葉の使い方、声のトーン、緩急の付け方、リズム感など、一つの話題をいかに盛り上げるのかのテクニックを、参加者の怪談を元に実践的に解説してくれています。かなり参考になる技術解説が多いので、怪談に興味がある人はもちろん、トーク技術に興味のある人、配信で雑談を面白くしたい人、朗読が好きな人にも是非観ていただきたい配信です。

細かすぎて伝わらないモノマネ100ネタ耐久配信

レオン・ゼロミヤの「細かすぎて伝わらないモノマネ」シリーズは、細かすぎて伝わらないところが伝わるので大人気。それを100本連続で耐久生配信するという、お笑い芸人の苦行のような配信が行われました。観ている側としてはテンポがよくずっと面白いのですが、補助の人がいない中一人でこれをやるのは相当ハードです。

VTuberのマニアックあるあるネタから、実際に体験した日常のネタまで、幅広く100本。コメント欄にタイムスタンプがあるので、興味があるところからネタを観ることができます。おすすめは「1:08:32 神椿スタジオ特有の文字の出し方」「1:15:50 可愛い系踊ってみた振付の9割に入っている動き」「1:37:15 最近の高性能Live2D」「1:39:32 スパチャに答える小池百合子」などなど…いや全部です。全部観ましょう。

さみしいひと – 理芽 / RIM – Lonely (Official Music Video) #25

レトロカートゥーン調動画のインパクトが絶大すぎる理芽の新作。歌詞とシンクロするようなしないようなぬるっと動く謎の存在のシュールさ、かなり病みつきになります。

今回も笹川真生による作詞・作曲・編曲の作品です。理芽の歌い方は感情をぶつけるというよりも、感情の裏にあるぼんやりした感覚を拾い上げて形にしていくスタイル。これが多様な捉え方のできる笹川真生音楽とマッチする上に、これまた感覚的な映像と混ぜ合わせることで、理解より先に神経に直接入ってくるような独特のMV作品になっています。

不安定な精神をネットワークでつながる世界と重ね合わせた「NEUROMANCE」、宇宙規模の不穏と寂しさを描く「十九月」、3500万再生を突破した人気曲「食虫植物」など、理芽+笹川真生の作る世界は、歌の中毒度、歌詞の多様な解釈、うっすらとした鬱感、MVで組み上げられるSF的思考など、両者の化学反応によってYouTubeで異彩を放ち続けています。

【オリジナル曲】月とならんで / シノウサギ (shinousagi )【MV】

シノウサギによるオリジナル曲は、初とはとても思えないクオリティの歌と映像のMV「月とならんで」。チルなメロディと歩くスピードにあったようなリズムは、真夜中の散歩感覚を体験させてくれます。

昼の日差しと夜の安寧が入り混じる映像と歌詞の中、夜静かに吹く風のように繊細に歌うシノウサギの声がとても心地よい作品です。声もネオンもない町の中、月と並んで歩く素敵で特別な時間が心に染み込んできます。
ネガを利用した映像や、夜の街の静謐とした町の美しさ、少女の幻影のようなシノウサギの姿がとても美しい映像作品でもあります。

パトス | カシ・オトハ【OFFICIAL VIDEO】

カシ・オトハのオリジナル新曲は、ポジティブなワードとまっすぐなバンドサウンドが印象的な作品です。少しウィスパーで、かといってガーリーすぎない、地に足の着いた安定感と柔らかさが魅力のカシ・オトハの歌声。疾走するギターの音色と並走するかのように、軽やかで何度でも聴きたくなるような、元気になる作品です。

透明度の高い歌声で軽快に歌ったかと思えば、感情の複雑さを内包した歌詞もしっかり捉えて披露するなど、音楽の幅が広いカシ・オトハ。かなり独特な音楽路線にいけるタイプのシンガーなので、今後も目が離せません。

エゴイスト | アルバ・セラ【OFFICIAL VIDEO】

情熱がビシビシ伝わってくるパワーシンガーアルバ・セラのオリジナル新曲「エゴイスト」のMVが発表されました。彼女の歌唱力のすさまじさは0:20くらいからのアカペラ歌唱と、そこから突き上げてくる、クライマックスに向けての音の迫力を聴けばすぐにわかります。よほどボーカリストを信頼していないと、この曲構成は生まれないはず。

サビの絶叫に近いパートだけでも相当ハードなのですが、そこからさらに高いシャウトに向かう迫力は圧巻。ライブでやるなら、折返しの後半のキモで入れて欲しい。アルバ・セラの実力を知るのにはもってこいの、鮮烈な作品になっています。

ココツキ「Bloom」MV

ココツキの新作は、作詞作曲のアザミによるサーカスジンタ感とビッグバンド感を、ふたりのかっこよさで思い切り派手に料理した、大人っぽい野心満載な痛快な作品。花火が打ち上がりまくる映像たるや、まさに「Bloom」。

ショーマンとしての二人の豪快さを「世界で一番の公開処刑さ」とぶち抜く歌声、しびれます。突き進むパワーシンガーのふたりの演目は、まだまだリアル舞台でも続きます。最高の公開処刑に最高の拍手を送りたくなります。

リアル・バーチャルともにライブに力を入れているココツキ。今までは比較的パワーロック傾向の作品が多かったのですが、今回の「Bloom」で大きく表現の幅を広げたようにも感じられます。いずれにしても歌で観客の魂のテンションをぶち上げている二人、まだまだその勢いは加速するばかりです。

入間の魚/ トカゲP(covered by 警戒ブロオドキャストCHERRY)【歌ってみた/Vtuber】

警戒ブロオドキャストCHERRYによる「入間の魚」のカバー曲は、彼女の歌声の魅力がぎゅっと詰まったような作品です。上にカーンと抜けるような発声と音の伸ばし方がすこぶる気持ちがよく、三味線も入る和ロック調のメロディとぴったりマッチしています。

特に「さかな」の音の表現が抜群。激しい音の中でも決して埋もれない、遠く離れていても聴こえそうな歌力があります。
実写の川の映像もシンクロし、映像もオリジナリティあふれる味のあるものになっています。他にも数多くのカバーMVをアップしている警戒ブロオドキャストCHERRY、曲のチョイスもかなりこだわりのあるものが多いのでチェックしてみてください。

X JAPAN「紅」バンドカバー【covered by #成瀬センリ / #鈴蘭メタリ / #緋弦かづさ / #SINTONE / #頬白ギンコ 】

誰もが知っている往年のJメタルのカバーをバンドでカバー! ボーカルは成瀬センリ、ギターの緋弦かづさ鈴蘭メタリ、ドラムの頬白ギンコ、ベースのSINTONEによる、複数人のVtuberを含む面々でのフルバンド作品です。そもそも演奏もボーカルも難しいこの曲をしっかり聴けるレベルに完成させていることがすごい。メタル好きがここまで集まったことがすごい。そして成瀬センリの超高音でも安定感がありつつ情熱溢れる歌声がすごい。この曲への愛情、いずれバーチャル&リアルミュージシャンのライブで、生演奏を観てみたくなります。

only my railgun(fripSide)全力オタ芸Ver ぷろぽりす幸子 feat.瀬戸乃とと

なるほどこの発想は珍しい。瀬戸乃ととが熱唱する中、横で彼女とこの歌を大好きなぷろぽりす幸子がオタ芸で踊りまくる、という不思議かつ熱い動画です。このためにスタジオでダンス撮影したぷろぽりす幸子、歌は歌わず合いの手を入れています。

超変化球なバーチャルヲタ芸+歌動画。これは相当撮影と収録と編集に労力がかかりそうでもありますが、テンションの高さがめちゃくちゃ観ていて楽しいので、他の曲でもやってほしいと思ってしまいます。

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