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VTuber 2018.02.27

バーチャルYouTuber「月ノ美兎」サブカル女子高生委員長が人気急上昇中

にじさんじ」のバーチャルライバー(バーチャルYouTuber・バーチャルユーチューバー)の月ノ美兎(つきの みと)が、ニコニコ動画の「ニコニコ急上昇ワードランキング」に何度もランクインするほど話題になっています。

 
 
2月7日に活動を開始し、2月25日時点でチャンネル登録者数4万弱。瞬く間に人気バーチャルYouTuberと並びました。





「にじさんじ」とは

「にじさんじ」とは、iPhoneXの顔認識機能を利用してキャラクターアバターを動かせる、ライブ配信アニメアプリです。このアプリを制作しているいちから株式会社公式プロモーションキャラクターの八人のうちの一人が、月ノ美兎委員長です。YouTubeとMirrativで配信しているため、「バーチャルライバー」と称されていますが、バーチャルYouTuberと基本変わりません。
 
最大のウリは手軽にできることと、かわいいキャラクターが使えること。ただしPCで動かす3DCGやLive2Dのアニメほどの表現の幅はまだありません。
 
月ノ美兎は本来のキャラクター解説だと「高校二年生。性格はツンデレだが根は真面目な学級委員。本人は頑張っているが少し空回り気味で、よく発言した後で言いすぎたかもと落ち込んだりする」(公式サイトより)と、標準的な「委員長キャラクター」のはず……でした。

「どうでもいい記事」を待受にする委員長

しかし、蓋を開けてみると、トークのたびにパワーワード連発。豊富な知識量と特殊な視野を持った、サブカルジャンルに長けた人物であることが発覚していきます。
 
自己紹介動画の時点から、彼女の本領はすでに発揮されていました。「好きな食べ物は紅茶とモツです」「(モツは)白くて赤子の拳みたいな形の方が断然好きですね」とのこと。

(にじさんじ公式バーチャルユーチューバー 8人始動!)

Mirrativの生放送では、視聴者からの質問で出たグロテスクなカルト映画『ムカデ人間』について、すらすらと解説。他にも『僕のミライへ逆回転』の話を切り出し、背景にチョイスして並べた好きな映画のパッケージに『フリークス』『脳内ニューヨーク』『テレクラキャノンボール』が並ぶなど、相当コアな映画ファンである片鱗を見せます。
 

さらに彼女は他のバーチャルYouTuberたちの動画をかなり細かくチェックしており、次々とモノマネを披露。またニコニコ動画で投稿しているパンツマンのファンで、同じ料理を作って動画にあわせて食べたと告白。『ゆめにっき』『タオルケットをもう一度』『Ib』など、サブカル寄りフリーゲームもプレイ済み。視聴者の投げかけるネットスラングもパッパと返していきます。最近バーチャルYouTuberとして登場したちゆ12歳の元サイトも見たことがあるなど、ネット文化に精通した人物です。

そんな彼女のスマホの待ち受け画面は「高橋真麻、Hカップと告白」というLINEニュースのスクリーンショット。理由はLINEニュースのどうでもいい記事が好きで、コレクションしているからだとか。集めてトレーディングカードゲームにしたかったとも話しています。

彼女の視点の尖りっぷりと、流暢で楽しそうなトークは、YouTube、ニコニコ動画、Twitterで一気に話題をかっさらいました。

10分で分かる月ノ美兎【にじさんじ公式】

さらには小学生時代に雑草を食べていたという話も。校庭の雑草の味をコンプしたいから、というのが理由。なお、おいしいのはクローバー、やばいのはもみじだそうです。 

ヨーロッパ企画と委員長

多くのバーチャルYouTuberが話題のゲームであるPUBG(PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS)や壺男(Getting Over It with Benett Foddy)などをプレイ実況しているにも関わらず、委員長が実況で選んだのはヨーロッパ企画のゲームでした。

ヨーロッパ企画 ゲームムービーフェスティバル

主に劇団員が演じる、実写を使ったフラッシュゲーム。おそらく制作者側も難易度バランスをあまり考えていない、ノリ重視の作品群です。

委員長はこれらのゲームを「個性派ゲームフェス実況」として生放送。アクの強すぎる配信画面は、多くの視聴者がの心をわしづかみにしました。後に委員長はヨーロッパ企画本人からTwitterのフォローをされた、なんて話も。
 

 





「これがバーチャルYouTuberなんだよなあ…」 

バーチャルYouTuberといえば「中の人」の話は基本切り分けて考えるのが暗黙のルール。しかし委員長はそこをあっさり乗り越えました。
 
まず自分が収録している状況を説明。ノートパソコンを洗濯機の上に乗せて、iPhoneを洗剤(トップとアタックの二種類)で固定、中腰で配信していると発言。

 

ヨーロッパ企画のゲーム実況中、顔認識に使っていたiPhoneの変換ケーブルを抜き、マウスを接続したことがありました。そうするともちろん、アバターの顔が消えてしまう。「キャラ捨ててクソゲー取ったぞこいつ」というファンの書き込みに対し、「これがバーチャルYouTuberなんだよなあ…」と発言。キャラクターが立っていれば、ガワを捨てても、成立してしまうのがバーチャルYouTuberなんだよなあ…(なお元ネタについては、生放送で濁しています)

その他にも、ゲームできわどい画面が出た時に、自分のアバターをモザイク代わりに画面にかぶせるという暴挙に出たことも。


 
本人は特にサブカル押しにしたいわけではないと発言していますが、あまりにもサブカルジャンルへの造詣が深く、会話のそこかしこからだだ漏れしている。説明するトークの言葉選びが巧みで、語彙力に長けているのもあって、名言・迷言が続出する。こうなるとサブカル・オタク層としては見逃す訳にはいかないわけです。

月ノ美兎のアウトなラスト実況【個性派ゲームもあるよ】

「にじさんじ」のキャラクターは顔以外あまり動きません。そこがかえって想像力を刺激し、次々ファンアートが投稿されます。美少女委員長が洗濯機に向かってブハハと笑いながら奇ゲー実況配信している、という構図だけでもう面白い。
 
CG技術と別ベクトルで「バーチャルYouTuber」の枠を広げている、ポテンシャルの高すぎる彼女の活躍、要チェックです。

「にじさんじ」勢は他にも、無数のバーチャルYouTuberたちがあまりの難易度で投げ出した壺男にハマり、極めて解説動画まで作ってしまった渋谷ハジメや、幼さ100%トークで、ファンからは「プロの幼女」と呼ばれる魔法少女の勇気ちひろなど、個性が強すぎる面々が集まっています。


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