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VTuber 2019.10.19

【VTuber音楽特集】静かな夜に聴きたい“歌ってみた”15選

0時を回っても眠れず、珈琲を淹れてしまった夜。終電帰りで誰もいない暗い道を歩いている夜。別に凹んでいるわけではないけど、少しボーっとしたい夜。そんな夜は、慰めるような悲しい曲でも、明るく元気づけるような曲でもなく、ただただそばで寄り添ってくれるような曲が聴きたくなるかもしれません。

今回は静かな曲に聴きたいVTuberの歌ってみたをテーマに、淡々としたリズムが心地よい音楽から、感情の籠った歌声までそろえてみました。どうぞ気分に合わせてお聴きください。

目次

1.KMNZ LITA with YACA「水星」
2.somunia with YACA「波よせて」
3.ココロナキ「ウルトラプラネット」
4.Kotone(天神子兎音)「独りんぼエンヴィー」
5.緑仙「戯言スピーカー」
6.燈舞りん(まりなす(仮))「脳裏上のクラッカー」
7.射貫まとい「Wishing」
8.波羅ノ鬼(ハラノオニ)「secret base ~君がくれたもの~」
9.藤宮コトハ「心做し」
10.花譜「死んでしまったのだろうか」
11.EMMA HAZY MINAMI「命に嫌われている。」
12.水科葵(GEMS COMPANY)「いのち」
13.獅子神レオナ「たばこ」
14.ときのそら「you」
15.memex「Last Night, Good Night」

1.KMNZ LITA with YACA「水星」

そもそも、tofubeats氏の原曲「水星」は夜に聴くとすごく心地よく、多くの方にカバーされている名曲です。コード進行などは一定で、特に目立って特徴的なリズムがあるわけではないのですが、だからこそ延々と聴いていられるのかもしれませんね。この曲をLITAさんとYACAさんがカバーすることに、しっくりと来たファンも多いのでは? 動画が発表されてそろそろ1年が経ちますが、未だに聴き続けている方も少なくないでしょう。

2.somunia with YACA「波よせて」

原曲はSmall Circle of Friendsが作ったもので、その後clammbon(クラムボン)がカバーしたことで広く知られるようになり、somuniaさんとYACAさんも動画を投稿しました。この曲は特にアーティストによって雰囲気に大きな違いがあるので、気になった方はそれぞれを聴き比べてほしいです。オリジナルとの違いに目を向けると、新しい発見があるはず。淡々と歌われる最中、不意に「それじゃあ、そろそろいってくるよ」と語りかけられるパートは、ドキっとしてしまいますね。

3.ココロナキ「ウルトラプラネット」

ココロナキさんはとてもはきはきとした声が魅力で、オリジナル曲も素敵なのですが、虹乃まほろさんと一緒に歌ったりsomuniaさんと一緒に歌ったりとコラボもしてきました。ポップな曲が多い中、初めてのバラード曲がこちらです。星の散りばめられた世界で歌う姿に見惚れてしまいますが、力強さとはかなさを上手に使い分けて歌う様子も意識して欲しいです。目を瞑って歌声に聴き浸るのもオススメで、何度でも楽しめる曲ですね。

4.Kotone(天神子兎音)「独りんぼエンヴィー」

実はこの曲、作曲者さんが上記の「ウルトラプラネット」の同じ電ポルPさんです。電ポルPさんの曲は、実際に歌うと表現が難しいものが多いのですが、天神子兎音さんはセリフっぽいところや力強く歌うところなどを上手に使い分けており、雰囲気が引き立ちます。深夜にぼんやり聴いていると、寂しさが紛れるような気がするかも。さあ あんよ あんよ こっちおいで?

5.緑仙「戯言スピーカー」

元々ボカロの歌で、初音ミクさんによって淡々と歌われる様子が心地よかったのですが、緑仙さんのように感情を込めて歌うのが上手な方が歌うと、また別の感情が沸きあがりますね。syrup16gなどダウナー系の音楽が好きな方にはこちらがオススメです。気分を落ち込ませるためのものではなく、自分の感情を認め、カタルシスを得るために聴く曲だと思うんです。このやるせなさがとても心地よいはず。

6.燈舞りん(まりなす(仮))「脳裏上のクラッカー」

ダウナーになったあなたの脳裏にクラッカーをどうぞ。静かな夜はまったりした曲や淡々とした曲もよいのですが、少し激しい曲も挟むとアクセントがつきます。(何事も緩急が大事ですからね)「ずっと真夜中でいいのに」さんの曲は「秒針を噛む」を代表して、激しい曲調の裏側に寂しさが現れている気がします。特に本動画のMVでは、そういった感情を読み取った上で、気持ちのひとつの解釈を表現しているので、その点も楽しんで欲しいですね。

7.射貫まとい「Wishing」

この曲は『Re:ゼロから始める異世界生活』というアニメの挿入歌で、大まかに言えば主人公へヒロインが想いを伝える歌として登場します。原曲や背景を知らなくても、歌に聴き惚れられると思います。普段からASMRなどで癒してくれるまといさんの優しい声でこの曲を聴けるのは、すごく安心できるはず。これを聴きながら寝落ちして、朝この歌が流れていたら、私は泣いてしまうかもしれません。

8.波羅ノ鬼(ハラノオニ)「secret base ~君がくれたもの~」

最近はV界隈の音楽イベントにも出演が増え、オリジナル曲「余命宣告」を聴いた方も多いのではないでしょうか? オリジナルもよいのですが、カバーアレンジのセンスも素晴らしいのでこちらも聴いていただきたいです。特にアレンジがしっとりとしたテイストで、鬼さんの声をかすれさせる技法などとの相性が涙を誘います。原曲とはかなり違うので最初は驚かされますが、次第に引き込まれていくと思いますよ。

9.藤宮コトハ「心做し」

「心做し」は、V界隈でも多くの方が歌っていて、それぞれに思い入れがあると思います。中でも、コトハさんの歌声にも向き合っていただければと思います。コトハさんの歌声は「ひとつだけ」なのです。感情を込めて歌うことは想いがないと薄くなってしまいがちですが、コトハさんの歌声には心に届く何かを感じるのです。その何かを探しながら聴いていただければと思います。

10.花譜「死んでしまったのだろうか」

花譜さんの曲を選ぶセンスには、ただただ感心させられるばかりです。曲を気に入った方は原曲も聴いてほしいですが、こちらの踊ってみたも合わせてみていただきたいです。淡々とした曲調ではあるのですが、それ故に心の奥の奥まで迫ってくる迫力があり、花譜さんの「戻ることない失った日々を」という震えた歌い方が沁み込みます。気持ちが空っぽになったときに聴きながら上を向くと、自然と涙があふれてきて、「それでも私はちゃんと生きているんだなぁ」と思い出させてくれるようです。

11.EMMA HAZY MINAMI「命に嫌われている。」

「命に嫌われている。」も多くの方に歌われ、アレンジも多く上がっています。EMMAさんのアレンジはどれもBARで聴くような大人な感じのテイストで、映画のワンシーンのようにバーボンを片手に聴くのが理想ですが、この曲だけは違います。何かを訴えかけてくるような激情的なピアノ、切なくも優しく包み込んでくれるようなストリングス、丁寧に言葉の意味を紐解きながら語り、そして叫ぶような歌声。ただただ溺れるように聴いてほしいです。

12.水科葵(GEMS COMPANY)「いのち」

AZKiさんというVTuberのオリジナル楽曲「いのち」のカバーです。合わせてこちらもお読みいただけると幸いです。曲名の通り「いのち」について歌ったもので、死生観などに触れていますが、決して暗いものではありません。このテーマをVTuberの水科さんが歌い上げることの意味について考えると「最後ってなんだろう」と考えてしまいます。眠れない夜にぼんやりと考えるには、よいテーマではないでしょうか? 小気味よくサンプリングされた生活音が刻むリズムが心地よいです。

13.獅子神レオナ「たばこ」

ここまで読んだ方の中には、タバコを咥えた方もいるのではないでしょうか? 飛んでいった蒼い思い出か、あるいは天使たちか、どうもこの歌を聴くとむせてしまいそうになりますね。人の記憶はよくできていて、普段忘れていることも何かをきっかけにふと蘇ってきます。最後に「にがっ」といっているように、苦いと知っているのに、それを口にしてしまうのことは、果たして愚かなのでしょうか?

14.ときのそら「you」

https://www.youtube.com/watch?v=dQZo2RYFoio

「あなたは今どこで何をしていますか? この空の続く場所にいますか?」というフレーズは、きっと多くの方が口ずさんできたのではないでしょうか? 悲しい歌のようで、あたたかな気持ちのこもった歌だと感じています。動画のコメントに「すてきな思い出も、今周りにいてくれるみんなも大事にしたい」とありますが、そんな気持ちを再確認するための曲でもあるのかもしれません。誰かが歌ってくれることで名曲を聴き直せるのは、感慨深いものですね。

15.memex「Last Night, Good Night」

シリーズの締めはこちらです。「Tell Your World」というグーグルのCMでも使われた曲や、「Virtual to LIVE」というにじさんじ一周年記念楽曲を手掛けたkzさんの「Last Night, Good Night」のカバー。原曲よりも重厚なギターサウンドが印象的なアレンジで、そこにアランさんのよく伸びる高音が重なると、思わず目を瞑って、音に溶けてしまいたくなります。どうぞ「おやすみ」。

まとめ

物思いに耽る夜のお供は見つかりましたか? 今はピンと来なくとも、いつかどこかで、これらの曲が好きになる瞬間がくるかもしれません。今回は曲順にもこだわって紹介させていただきました。もし気に入ってくださったのであれば、再生リストを作ったので、こちらから聴いていただければ幸いです。

「静かな夜に聴きたい」というテーマは、人によってどのような曲調をイメージするか違ういがあります。私は淡々としたリズムの曲、優しい声の曲、メッセージ性が強い曲などを思い浮かべ、紹介させていただきました。心に刺さる曲との出会いを提供できたなら、冥利に尽きます。それでは、おやすみなさい。

執筆:ひかげつきみ


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