ソーシャルVR「VRChat」のアップデート「2023.2.1 Build 1295」がリリース。β版アップデートで先行導入されていた、ネイティブアイトラッキングが正式に実装されました。
Meta Quest ProやOSC入力からアイトラッキングが可能に
ネイティブアイトラッキング機能は、「Meta Quest Pro」やOSC入力(※)にて、アバターの目の動きをプレイヤーの目の動きと同期できます。発表によると、アバターに(SDK標準の)アイセットアップが適用されていれば、自動的に利用可能になるそうです。
※:OpenSound Controlの略称。様々なアプリケーションやハードウェアで、リアルタイムに相互通信を行うための規格。
アップデートを導入すると「VRChat」内に、主に以下のアイトラッキング関連オプションが追加されます。
・アイトラッキングと、瞼のトラッキングの有効/無効オプション
・ミュート時にアイトラッキングを無効化するオプション
・自分の目(目線)がどこを見ているかを表示するオプション
発表によると、近日中に“ウィンク”に対応するシステムも導入される予定とのこと。実装後はアバターを再アップロードする必要があるそうです。
また今回のアップデートでは設定欄のUIも刷新され、使いやすさが向上しました。
β版アップデートに導入されていた“ツールチップ(ポインターなどを重ねた時に表示される補足説明)”の日本語化は、今回の更新では実装されませんでした。
「VRChat」はローカライズコミュニティからのフィードバックがあったと説明。現在、コミュニティ翻訳の取り組みを改善し、プロセスを最終的に整えるための内部作業を進めているとのこと。詳細は近日中に共有される予定です。
初代Questのサポートが終了へ?
また「VRChat」のデベロッパー・アップデートでは、“初代”Meta Questのサポートが、今後3〜6か月のうちに終了し、同ヘッドセット版の「VRChat」がプレイ不可能になる可能性があることが告知されました。初代Quest向けのMeta公式SDKが非推奨(deprecation)となり、アップデートが行えなくなることが打ち切りの主な理由とのこと。
終了するのは初代Quest向けの「VRChat(スタンドアロン版)」のみ。「Quest Link」や「Air Link」を使用してPCと接続して使用する場合は、引き続き同デバイスでPC版「VRChat」を遊べるそうです。