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VRゲーム・アプリ 2024.03.20

スケボーに使うのは脚ではなく腕……!? それなのにちゃんと練習した気分になる「VR Skater」レビュー

本格的なスケートボード体験が楽しめるVRゲーム「VR Skater」のSteam版が正式リリースされました。本作は2023年にPlayStation VR2版が先行リリースされており、そこに続く形で、PCVR版の正式バージョンが発売されました(※日本語非対応)。今回さっそく体験してみました。なお、PCと接続したMeta Quest Proを使用しています。

どんなフィールドでも自由にスケボーを遊べる!

「VR Skater」では、その名の通りスケボーを使って街や学校、工事現場といったフィールドを疾走できます。動かすのは、基本的に、脚では無く、腕……! 両手に持ったVRコントローラーで、本当にスケボーに乗っているかのようなポーズをとることで操作ができるのです。スケボーの技(トリック)も両腕で行うようになっており、例えば、スケボーの基本的なトリックのひとつ“ショービット”は、腕を思いっきり振ってボード本体を回転させるようになっています。変な向きにボードが曲がってしまうとコケるので、正確さが求められます。もちろん、チュートリアルやトリックの練習のできるチャレンジモードなどもあるので、まずはコツコツ練習するところからスタートです。慣れてきたら、その時の気分に合わせて、コースを体験してみるのが良いでしょう。

フィールドは全部で7種類。それぞれにユニークな特色が設定されており、学校では、椅子やテーブルを使ったトリックや、屋根に飛び移るパルクール的な技を体験できます。オフィスエリアの場合は、設置されているオブジェの中を潜り抜けるといったスリリングな場面などもありました。

とにかく練習が大事! 成功したときの気分は格別

このゲームは、一言で評すると“ハードコア”です。体験してみるとわかるのですが、脚ではなく腕を使うという変わった操作方法にも関わらず、実際のスケボーにも劣らないシビアな動作を要求されます。着地のタイミングなどが画面に表示されるわけではないため、すべて自分の身体で覚えないといけないのも難しいポイント。とにかく練習するしかありません。

しかし、それだけ難しいが故に、成功したときの気分は爽快です! 筆者はリアルのスケボーを触ったことはありませんが、何度もミスを繰り返しながら試行錯誤していると「実際の練習もこんな感じなのかも」と思いました。嬉しいポイントとしては、ミスをしても実際に転倒したり、モノにぶつかったりしないところ。ゲームだから何度でも(痛みなく)やりなおせることの良さを改めて感じました。

ただ、練習ばかりに集中していると、行き詰まりを感じ、ストレスになってしまうので、上手くいかないと思った際には一度気分を切り替えて、ステージマップを走るのが良い気晴らしになります。何度か練習して、マスターしたトリックを試し、成功の達成感を味わうのもおすすめです。


(ボードの塗装やホイールの交換といったカスタム要素も)

また、ゲームのBGMも魅力のひとつ。実際の洋楽アーティストの楽曲が使われており、スケボー体験の気分を盛り上げてくれます。開発元DEFICIT Gamesが、SpotifyやApple Musicで、公式プレイリストを作ってくれているので、リアルのスケボープレイ中にも活用できそうです。

総じて、「VR Skater」はシンプルながらスケボーの面白さを詰め込んだ良作です。遊ぶ難易度は高めですが、思い通りに動かせたときの気持ちよさは格別! 個人的には、スケボー用語の用語集や解説があれば、よりとっつきやすいゲームになりそうだと感じました。現時点のSteam版は英語版のみの提供なので、将来的な日本語対応も期待したいところです。

執筆:井文


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