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業界動向 2019.08.19

“デバイス不要のVR”目指す企業が約30億円調達、VR手術訓練は効果大と立証  ー 週間振り返りVR/AR/MRニュース

「週間振り返りVR/AR/MRニュース」では、Mogura VR News / MoguLiveで掲載したニュースの中から見逃せない注目記事をピックアップ。読者の皆さんに、VR/AR/MRの最新情報をギュッと縮めてお届けします。

目次

1.目指すは“デバイス不要のVR” 開発企業が約30億円調達、将来的には家庭用も (08.15)
2. VR手術トレーニングは“倍以上の効果”、米大学が立証(08.13) 
3.Oculus最後の共同創業者、フェイスブックを去る (08.14) 
4.2018年のVR売上首位はソニー、“スマホVRの時代”は過ぎ去る? (08.09) 
5.アマゾンが“AR商品配達サポート”で特許、ベテラン配達員の暗黙知伝える (08.09)

目指すは“デバイス不要のVR” 開発企業が約30億円調達、将来的には家庭用も (08.15)

3D映像ディスプレイを手がけるスタートアップ企業Light Field Lab(ライトフィールドラボ)は、2,800万ドル(約30億円)の資金調達を行いました。同社はVRヘッドセットなどのデバイスをつけずに、ユーザーに合わせ映像が変化する、完全没入型のVR体験技術を目指しています。

Light Field Labは過去に700万ドル(約7.5億円)の資金も集めており、今回の資金調達やパートナーシップで、さらなる市場の拡大を目指します。

【Topics】
・日本からはNTTドコモベンチャーズも投資へ
・3D映像に触れて感じる、インタラクション可能なソリューションの実現も視野
・施設型VRから家庭用への展開も

VR手術トレーニングは“倍以上の効果”、米大学が立証(08.13)

米カリフォルニア大学(UCLA)のチームは、同大医学部を対象に従来の教本ベースの手術トレーニングと、VR手術トレーニングを比較・有効性を調査しました。

この調査によれば、VRを利用したグループは20%短い時間で、38%多くのステップを正確に完了。総スコアでは2倍以上となりました。全項目でVR手術トレーニングに顕著な効果が現れ、その将来性と効果を示した形となります。

【Topics】
・VR利用グループと非VRグループに分け実験、VRグループの成績は如実に高い
・使用したVRトレーニングツール「Osso VR」は月間約1000人を超える外科医が利用
・規模を拡大しさらなる実験・調査

Oculus最後の共同創業者、フェイスブックを去る (08.14)

フェイスブックに残る最後のOculus共同創業者で、VR製品部門のトップを務めるネイト・ミッチェル氏が、フェイスブックを退職することが明らかとなりました。

2012年に創業したOculusは、2014年に推定20億ドル(約2,120億)でフェイスブックに買収されています。今後同氏は休息を取ったのち、「コミュニティの一員としては残るが、より小規模な役割に就く」と語っています。

【Topics】
・フェイスブックも同氏の退職を正式に認める
・Oculusの共同創業者は、元CEOパルマー・ラッキー氏2017年、ブレンダン・イリベ氏2018年、マイケル・アントノフ氏が2019年にフェイスブックを退職済

2018年のVR売上首位はソニー、“スマホVRの時代”は過ぎ去る? (08.09)

市場調査会社のストラテジー・アナリティクス(Strategy Analytics)は「2018年のVRヘッドセット市場」に関するレポートを発表しました。メーカー別VRハードウェアの売上の上位3社はソニー(30%)、フェイスブック/Oculus(25%)、HTC(22%)が占めています。

また、スマホ向けVRデバイスの市場縮小により、2018年のVRハードウェアの出荷台数は、3,100万台から1,500万台へと半減。一方で総売上は、コンソールゲーム機やPC接続のVRヘッドセットの隆盛で、前年の19億ドルから、18億ドル(約1,900億円)の微減にとどまっています。

ユーザーはハイエンドな体験を求め、より高性能のVRヘッドセットに移行していることが伺えます。

【Topics】
・ソニーのPlayStation VR(PSVR)は売行好調
・HTCとフェイスブックはPC向け分野を二分、今後も業務向け分野を牽引・成長と予測

Mogura VR Newsでは、VR関連の調査やレポートに関する記事も掲載しています。2019年4月までのVRやAR、VTuberに関する各種調査・レポートは以下の記事でまとめられています。

アマゾンが“AR商品配達サポート”で特許、ベテラン配達員の暗黙知伝える (08.09)

アマゾンが、商品配送に関するAR技術で特許を申請しました。配達員がARデバイスを装着し、効率よく商品を配送するためのサポートシステムです。

最適な配達時間、道のり、駐車場所などを目の前に表示するナビゲーションアプリに加え、配達員が持つ経験値を、場所に関するアドバイスや注意点としてポップアップ表示するシステムとなっています。

【Topics】
・特許は2016年に申請、2019年8月6日に公開
・ヘッドセットはデータベースとワイヤレスに接続。場所の点滅表示も

アマゾンのAR関連施策は、こちらの記事でも紹介しています。


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