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VTuber 2018.10.23

開演前から“イタズラ”されていた!? 人気VTuber集う「バーチャルハロウィンナイト」レポート

2018年10月20日、バーチャルYouTuber(以下、VTuber)の「織田信姫」「アズマリム」「ときのそら」「かしこまり」「天神子兎音」「丸尾ぺこ」によるイベント「仮想でお祭り!バーチャルハロウィンナイト」が、東京・渋谷区文化総合センター大和田・さくらホールにて開催されました。

本イベントは、東京都渋谷区の街全体がステージとなる大規模イベント「渋谷音楽祭」の一環として行われ、VTuber以外にもさまざまなアーティストが渋谷区を盛り上げていました。本記事では、VTuberによるイベント模様をレポートしていきます。

遅刻で全員が揃わない!?

さっそく会場に入り、待っているとステージ中央のスクリーンには、イベントに登場予定のVTuberがこれまで投稿してきた動画のなかでも、選りすぐりのモノが流れていました。

https://www.youtube.com/watch?v=R1B6kQtjvAo

原曲キーのまま歌い上げファンを魅了した、ときのそらによる「太陽系デスコ」や、ときのそら×アズマリムの「バイオハザード7」コラボ、織田信姫がモノマネするほど愛してやまないンヌグムとの共演映像などなど、彼女たちがどういった子なのかわかる動画が開演までの時間、放映されていました。

開演時間を迎えるとMCのAKIさんが現れ、呼び込みをすると同じく今回、司会を務める渋谷区観光協会のバーチャルアンバサダー「丸尾ぺこ」も登場! ここで彼女は「渋谷初の歌って踊れる日本で一番輝くVTuberを目指して活動していまーす!」と、自己紹介をしてくれました。

MCも揃ったところで、他のVTuberを呼んでいくことに。それぞれ順番に登場して元気いっぱいにコメント。なかでもアズマリムは、本イベントを同時中継していた中国の動画配信サイト「bilibili」の視聴者へ向けて、中国語で自分をアピール。

しかし、MCからは「今日は同時通訳が入っているから大丈夫だよ」と言われ、頑張りが少しばかり裏目に出てしまいましたが、実際アズマリムに中国語であいさつをしてもらえた中国の視聴者はうれしかったことでしょう。

アズマリム、天神子兎音、織田信姫、ときのそらまで登場し終えたところで、なんと、かしこまりが遅刻しているとの情報が……!? 本人のツイッターでも遅刻してしまうかもしれないと発言しており、ファンも彼女が間に合うのか心配している様子でした。

盛りだくさんの催し!

遅刻しているかしこまりはひとまず置いておいて、残りのメンバーで「勝手に○○王決定戦!」と題したコーナーを行いました。まずは、ときのそらとアズマリムによる「ビビり王決定戦」。対戦カードが発表されると、アズマリムは「勝てるわけねえだろ! なんだよこれ!」と、怒りをあらわにしていました。

開演前に例の二人によるコラボ動画が流れていたため、ファンはもちろん観客も「アズマリムはホラーゲームが苦手」ということを知っています。そういった理由もあり、会場は笑い声で包まれました。

「勝手にビビり王決定戦、スタート!」の合図でゲーム開始! 追いかけてくる猿から逃げつつ、マップに配置されているクリスタルをすべて取るのが目的のホラーゲーム「Dark Deception」に、アズマリムから挑戦していきました。

開幕から進むことを拒んでビビりまくるアズマリム。まだ猿から追いかけられる場所ではありませんでしたが、尻込みしていました。

いよいよクリスタルを集めていくことになり、操作していくものの、猿に捕まり大絶叫していました。その後、頑張ってプレイするも残機をすべて使い果たしゲームオーバー。疲れ切ったからか、アズマリムはやや放心状態になっていました。

続いて挑戦するのは、ときのそら! アズマリムが立ち止まっていた場所も、とくに気にすることなく、すらすらと進んでいきました。ホラーゲームが大好きな彼女は、猿に追いかけられながらも、全く動じずに淡々とゲームの紹介や攻略方法を解説するという余裕ぶり。

手慣れた様子でゲームをプレイしていましたが、残機がゼロになってしまい、クリアーすることは叶いませんでした。そもそもゲームをクリアーするのが、この対決の趣旨ではないのですが……。

観客にどちらがビビッていたか挙手で決めてもらった結果、ときのそらの圧勝という、結末の読めていた内容となりました。負けてしまったアズマリムには、ハロウィンということで、かぼちゃを被ることに。

お次は、天神子兎音と織田信姫による「神vs戦国最強 クイズ対決」を行いました。対戦に移る前の意気込みでは、「おチビには負けない。顔がデカいのも負けない」(天神子兎音)「チビじゃないわっ!」(織田信姫)と、すでにバチバチ火花を散らしていた二人。

その後も、「どきなさいよ、信姫!」(天神子兎音)「バリア、バリア、バリア!」(織田信姫)などと発言し、言い争いをやめる様子はありませんでした。

二人が落ち着いたところで、いよいよ問題が出題されることに。「枕草子を書いた人はだれか」と尋ねられると、織田信姫は「わたしが書いた」と答え、開幕早々エンジン全開で飛ばしていました。ちなみに正解は織田信姫……ではなく、清少納言。天神子兎音は、みごと正解を答えられたため、1ポイントを獲得しました。

その後も次々問題が出題されましたが、なかなか正解が出せずに珍解答ばかり連発していました。そのなかでも盛り上がったのが、「ペリーがきたときに日本はなにを見せたのか」という問題。織田信姫は「銃で撃った」と解答し、天神子兎音はペリーがきたときにどう対応したのか、寸劇を披露していました

あまりに勝負がつかず、問題の正解を外野のアズマリムがうっかり答えてしまった一幕もありました。しかし、正解したのをきっかけに、ご褒美として罰ゲームのかぼちゃを取ってもらえたため、彼女は大喜びしていました。

結局、クイズ対決ではありがちな「最終問題の正解者が勝者」となることに。最終問題には、「日本人で初めて新婚旅行をした人は?」が出題されました。MCからは「オールバックが特徴」であることを伝えられ、それをヒントに天神子兎音が「適当でもいい? 坂本龍馬!」と解答。

みごと正解した天神子兎音の勝利となり、今度は織田信姫がかぼちゃを被ることに。かぼちゃを被った織田信姫は、ちょっと頭がはみ出していたことに「顔がデカいからや!」と、お決まりのネタで会場を盛り上げていました。

ここで、遅刻犯のかしこまりがステージにやってきました。遅れた理由は、やはり4度寝してしまったことだと供述していました。

かしこまりも合流したところで、観客参加型のプレゼント企画「リアル×バーチャルシンクロクイズ」に移りました。このコーナーは、お題で連想したものを観客とVTuberが同時に発言し、一致した場合は景品が豪華になっていくという仕組み。正答数に応じて海外旅行やVRゴーグルが手に入るチャンスもありました。

序盤は「渋谷の待ち合わせ場所といえば?」のような比較的簡単なお題でしたが、後半になるにつれ、「アニソンといえばなんでしょう?」といった、相手をどれだけ知っているのかがカギとなる問題が多く出題されていました。

なかなか互いに連想したものを合わせることができず、海外旅行やVRゴーグルは手に入りませんでしたが、景品のお菓子をもらえたファンはうれし気な笑みを浮かべていました。

ラストはVTuberによるミニライブ!

最後のコーナーでは、全員1曲ずつ歌を披露してくれました。トップバッターを務めるのは、織田信姫。普段はゴリラのマネをしたり、某YouTuberの「救いたい」ネタの動画を投稿していますが、歌っているときはまるで別人

今回は、彼女が初めて歌動画として投稿した「ロキ」を力強く歌い上げました。「ロキ」が投稿された当初は、普段の取り組みからは想像できない内容だったあまり、視聴者からは驚きの声が挙がっていました。

歌い終えると、織田信姫から天神子兎音へバトンタッチ。ボカロ界隈で有名な和田たけあき氏によるオリジナルソング「フーアーユーなんて言わないで」で会場を沸かせました。

コールが入るところで声を出すよう事前に呼びかけ、会場の信者(※ファンの呼称のことです)たちは「子・兎・音! 子兎音様!」と、彼女の要望に応えようと、コール&レスポンス。

ここで、ゲストが3組来ているとの情報が流れ、1組目の「シシ」が登場。彼女は普段から「歌ってみた」を投稿しており、生放送では得意としているギターの弾き語りも披露しています。

https://www.youtube.com/watch?v=dLzcOy1kWVE

今回歌ってくれたのは、この日のために作ってきたオリジナルソング「ハロウィンあるある」「コスプレかと思ったら本物の警官だった」などのハロウィンネタを歌に乗せて、ゆったりと歌い上げました。

お次は、中国のことをよく発信してくれているVTuber「DD」の姉「JJ」。ときおりDDの動画には声だけで登場していましたが、つい先日VTuberデビューを果たしました。

曲が流れる直前になると、「マジ死ぬ気で歌うから耳の穴かっぽじって聞いてね!」と日本語でオーディエンスを煽ります。会場には、『デジモンアドベンチャー』OP「Butter-Fly」を流暢に、そしてカッコよく歌う彼女の姿が映し出されていました。

ゲストのラストを飾るのは、風宮まつり! 彼女の活動で特徴的なのが、お酒を飲みながらLIVE配信する「晩酌ライブ」です。そこでは歌を歌ったり、いろいろな催しごとを行っています。ただし、飲みすぎて吐いたら即配信終了

今回は千本桜をワンフレーズだけ披露し、来場者へ向けて乾杯の音頭をとって風のように去っていきました。

ゲストによるライブも終わり、会場の出演者たちに出番が戻ってきました。4度寝したために遅れたと言うかしこまりは、ここが名誉挽回のチャンス! 「God knows…」を選曲し、会場を熱狂の渦に巻き込みました。

アズマリムは、オリジナルソング「人類みなセンパイ」を振り付けとともに、センパイにかわいくアピールしました。


ライブのトリをが務めたのは、ときのそら。「スイートマジック」を甘いボイスで歌い、そらともの心臓を次々と打ち抜いていきました。


全員のライブもいよいよ閉幕の時間に。今回のイベントの感想を一人ずつ順番に述べていきました。

●アズマリム
みなさんといっしょにハロウィンを盛り上がられて、すごくアズリムは幸せでした! ハロウィンって陽キャの集まりかと思っていたんですけど、こんなに楽しいんですね。ハロウィンサイコー! 渋谷サイコー!

●天神子兎音
初めて「フーアーユーなんて言わないで」をみなさんの前で歌ったんですけど、コール&レスポンスをできてすごくうれしかったです。これからも信者さんを作っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします!

●織田信姫
めったにできない体験をいっぱいさせてもらえました! 開場にきた人も配信にきた人もありがとうー!

●ときのそら
めちゃくちゃ緊張したんですけど、みんなで楽しくできました。みんなが盛り上がっているのを見られてすごく楽しかったです! みんなありがとー!

●かしこまり
今日はちゃんまりが4度寝をしてしまって遅れちゃったんだけど、びっくりした? やったー! 実は今日遅れることは決まってましたー! ハロウィンということで、いたずらごころでツイートをしたら思いのほか驚いていて……(笑)。みんなごめんね! でも、みんなととても楽しい時間を作れて楽しかったよ、本当にありがとう!

●丸尾ぺこ
これからも渋谷を盛り上げていけるように頑張っていきます! 開設したツイッターもぜひフォローしてください!

遅刻はまさかのドッキリ企画、バーチャルハロウィンナイトは無事終了

どうやらかしこまりの遅刻はドッキリ企画で、観客は開演前から「イタズラ」をされていたようです。心配していたファンもホッと一安心したことでしょう。最後はみんなで手を振りながら別れを告げ、楽しいイベントも終了となりました。


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