VR上にパソコンの画面を再現するソフト「バーチャルデスクトップ」の“モバイル版”が、11月29日にリリースされます。
モバイル版のリリースにより、対応機種に一体型VRヘッドセットOculus Goとモバイル向けVRヘッドセットGear VRが加わります。また、2019年に発売されるOculus Questにも対応する予定です。
モバイル版でも基本的な仕様は変わらず
「バーチャルデスクトップ」は、VRヘッドセットのスクリーンにPC画面を表示するアプリです。PC向けのVRヘッドセットOculus RiftやHTC VIVEには、すでに2016年から提供されていました。
モバイル版では、Wi-Fi経由でPCに接続することで、ネットサーフィンをはじめ、動画の視聴やVRソフト以外のゲームプレイなどが可能です。
モバイル版「バーチャルデスクトップ」は、Oculus Storeでのみ配信されます。基本的な仕様は、Ocuous Riftなど向けに配信されているハイエンド版と変わりません。テキストの入力には、Windows内蔵のタッチキーボードのほか、Bluetooth接続による既存のキーボードも使用可能です。カーソルの移動にはマウスが対応しているほか、Oculus GoかGear VR対応のコントローラーでも操作できます。
“モバイル版”の制限
一方、Oculus RiftやHTC VIVEなど向けのPC版と比較した場合、いくつかの機能制限も存在します。「バーチャルデスクトップ」の開発者Guy Godin氏によると、PC版に存在するマルチモニター機能は、“モバイル”版では使えません。Oculus Go、Gear VRともにGPUスペックが不足しているからです。
「将来的には(“モバイル”版にも)マルチモニター機能を実装し、Macintoshのサポートも視野に入れています。ですが実装時期についてはコメントできません」とGodin氏は説明しています。
そのほかGodin氏によると、“モバイル版”のネットワークレイテンシー(映像の遅延時間)は約20ms(ミリセカンド)程度。激しいゲームの動作は厳しいものの、それ以外なら問題ない、とのことです。Godin氏は、遅延を最小化する方法として、USB On-The-Goを使用した有線マウスの使用を挙げたほか、5GHzのルータを介したPCとのリモート接続を推奨しています。
PC向け「バーチャルデスクトップ」の紹介はこちら
(参考)Road to VR
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