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【PSVR】水口哲也が切り拓く“VRならでは”の新境地 『Rez Infinite』新ステージArea X

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(言葉が見つからない……。)

都内のスタジオに設けられた限りなく暗くしたアトリエのような体験スペース。体感で20分ほどの体験を終えてPlayStation VRとヘッドホンをはずした筆者にクリエイター・水口哲也氏は、問いかけました。

「いかがでしたか?」

筆者はその答えとなる言葉が見つかりませんでした。

今回、体験したのは、水口氏率いるエンハンス・ゲームズが開発中のPlayStation VR用タイトル『Rez Infinite』。その新ステージ「Area X」。

筆者は、2014年にVRに魅せられて以来、国内外の各種イベントで最新のデバイスでコンテンツを体験してきました。Gear VR、Oculus Rift、HTC Viveの発売後は一般配信されるコンテンツをとにかく買っては体験することを繰り返しています。

それでも、終わった後に“全く言葉が出てこない”体験はこれまで初めてでした。圧倒的な演出に魅せられた体験には、これまで感じたことのない感情が沸き起こり、さらに衝撃を覚えるほど。

それはなぜだったのか。そもそも「Area X」とは何か。今回は紹介していきます。

Area Xは“VRのためにつくったステージ”

『Rez Infinite』は、2001年にPlayStation 2向けに発売されたシューティングゲーム『Rez』のPlayStation 4向けリメイク作品。リズムに合わせて遊ぶシューティングゲームは非常に独特で、世界中にファンがいる作品です。PlayStation VR(PSVR)にも対応しています。
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スタジオの壁に貼られていた初代『Rez』そしてArea Xのコンセプトアート

『Rez Infinite』は原作『Rez』のステージを再構築したもの。自動で進んでいく操作キャラクターの後ろを3人称視点で追尾します。カーソルを動かし、同時に8つまで敵をロックオン可能。ロックオン時、攻撃が敵に当たったときの音がBGMに混ざっていきます。
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2015年12月にPlayStationのイベントで発表された際は、水口氏がリズムに合わせて振動する特殊なスーツ(シナスタジア・スーツ)を身にまとってプレイ。製品版では、手元のDualShock 4コントローラーが振動します。リズムと視覚情報、振動が気持ちよく混ざることによって、感覚の交じり合う”共感覚(シナスタジア)”を感じる体験の実現を目指しています。

https://www.youtube.com/watch?v=nEuL3nZz9_w

『Rez Infinite』はPSVRに対応していますが、通常のモニターでも遊ぶことのできるゲームです。一方、その中に新ステージとして追加された“Area X”はVRでの体験を前提に作られています。

その最大の変更点は、プレイヤーが空間を自由自在に動き回ることが可能になったこと。自分の向いている方向に進んでいきます。

Area X構想は2年ほど前からスタートしていたとのこと。通常ステージとは異なる、エフェクトも敵の動きも一層ド派手な空間を進んでいきます。

Area Xはいくつかのシーンから成ります。最初は暗黒空間から光を追っていくところからスタート。音楽のように、光とエフェクトと音と振動はどんどんと盛り上がっていきます。

https://www.youtube.com/watch?v=1G8kzgCpdd0

ネタバレになるため、そして言葉ではどうしても説明できないため。詳細な内容に関しては説明を省きます。

VRで何ができるのかに対する答え

Area Xに筆者が絶句した理由。その一つは、「VRで何ができるのか」に対して、クリエイターの水口哲也氏が突きつけた答えがそこにひしひしと感じられたからです。

VRの体験は没入感が深いほど魅力的です。

ハードウェア、ソフトウェアの開発者はこの没入感を深めるためにさまざまな工夫をしてきました。その一つが、VRではコントローラーを持った体験よりも、手の動きが反映された方が没入感が深くなる、というもの。Oculus TouchやHTC Viveのコントローラーを使うと一人称のより没入感の高い体験となる、というのは自分の中で定説となりつつありました。

また、VRの中でキャラクターと会う体験など、現実には存在しない存在とインタラクティブなやりとりをすることで実在感が増すことになります。

「手を動かせたほうが良い」「歩けた方が良い」「キャラクターと会うことができる」

しかし、Area Xは、そういう思い込みを吹き飛ばし、VRのさらなる可能性を見せてくれる体験でした。

水口氏は、このArea Xで「VRならではの表現に挑んだ」と言います。

使用するのは通常のDualShock4コントローラー。こちらに目を合わせてくれるようなキャラクターも登場しません。しかし、その体験はこれまでのどの体験よりも没入感が深く、「想像もつかない、表現のしようがない、現実とは別の世界に行ってきた」という感覚が強いもので、まさにVRでなければ体験できないものでした。
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Area Xの体験は旅に行く感覚

では、そんなArea Xの体験は何なのか。

冒頭の水口氏とのやりとりに戻ります。
デモの後、すぐに言葉を返せなかった筆者は一呼吸置いてから答えました「旅から戻ってきた気分です」と。

Area Xで体験する世界は宇宙空間のような暗黒の世界で展開する物語です。物語とは言っても文字による説明はなく、非常に抽象的で、哲学的なものでした。言うなれば、まるで、誰かの精神世界にダイブしたかのような体験でした。
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それをまとめると「旅」という言葉に集約されます。Area XのVR体験、それは遠いどこか、現実ではない世界への旅だったのです。

Area Xのコンセプトアート
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「Area Xはまだ序章に過ぎない」

「VRで何ができるかを考えるのが楽しくてしょうがない」と語る水口氏。これまでにない新感覚の体験を実現したAreaXも、「まだ序章でしかない」とのこと。

クリエイターとして長らくデジタルゲームを開発してきた同氏を、VRは新しい表現手法として特に魅了しています。既に考えているVRゲームのアイデアは5,6個あるとのこと。次から次へと新しいアイデアが浮かんでくる、と言います。

満面の笑みで「もうVRしかしない」という言葉を残してくれた水口氏。VRという新たな表現手法で、彼がArea Xを超えるどのような新しい作品を生み出してくれるのか。非常に楽しみなところです。

水口氏が『Rez Infinite』そしてArea Xについて語るメイキング映像

https://www.youtube.com/watch?v=S1TPL2l15Os

なお、Area Xを含む『Rez Infinite』体験会が発売前のカウントダウンイベントとして10月8日から10月16日の間、開催されます。
概要は以下の通り。PlayStation VRの発売が待ちきれない人はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
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この記事を書いた人

すんくぼ(久保田 瞬)

慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、環境省に入省。環境白書の作成等に携わる。ECベンチャー勤務を経て、現Mogura VR編集長、株式会社Mogura代表取締役社長。VRジャーナリスト。
VRが人の知覚する現実を認識を進化させ、社会を変えていく無限の可能性を感じ、身も心も捧げている。VR/AR業界の情報集約、コンサルティングが専門。また、国外の主要イベントには必ず足を運んで取材を行っているほか、国内外の業界の中心に身を置きネットワーク構築を行っている。

Twitter:@tyranusii

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