デジタルなキャラクターに直接“触れる”ことをテーマとした研究開発プロジェクト「Project ToucH」の始動が発表されました。その第一弾として、VTuber(バーチャルユーチューバー)の響木アオさんと握手ができる「アオちゃんの手」が製作されるとのこと。さらに8月2日18時から“VTuber握手会”イベント参加者の募集が開始されます。
今回の企画は、響木アオさんをプロデュースする株式会社ハローと、大阪大学工学部/大学院工学研究科 中西 英之 准教授が協力して行うものです。ハローは、響木アオさんのマネジメントを通し、2次元と3次元の垣根を超える表現ができないかと模索しており、これまで越えられない壁だった“触れる”を可能にするため、プロジェクトを立ち上げたとのこと。
プロジェクト第一弾の目標となる「握手」では、「握る事ができる手の製作」と「アオちゃんの手の再現」のため、中西 英之 准教授と研究チームが協力。中西准教授は、これまでにソーシャルテレプレゼンス(※)の研究を行っており、ロボットハンドによる遠隔握手が効果のあることを証明しています。
(※遠隔地にいながら現場にいるかのような臨場感を提供する技術のこと)
さらに、手の柔らかさや質感、弾力感、水分、暖かさといった要素の再現など、さまざまな方向から「アオちゃんの手」に適した素材を選定するために専門家と幾度も議論を交わしています。現在は17歳の女の子をモデルにして、女の子の手に近づけていく検証を続けているそうです。
これまでバーチャルなキャラクターとの握手の事例としては、2013年にOculus Rift を使って初音ミクと握手を交わす「mikumikuakushu」がありました。
プロジェクト支援のクラウドファンディングを始動
今回のプロジェクトの支援としてクラウドファンディングが実施されています。クラウドファンディングの全てのリターンに「プロジェクトメンバー ID PASS 発行」という枠が作成されており、専用会員サイトから「アオちゃんの手」製作の過程や開発状況の進捗を確認できます。また、プロジェクトの方針決定に関わる企画も用意されているとのこと。
さらに、リターンには「響木アオ “Project ToucH” 記念ライブ」と「”Project ToucH” お披露目握手会」のチケットを用意。「”Project ToucH” お披露目握手会」では、完成した「アオちゃんの手」と握手できます。
なお、ハローは段階を踏みながら「手」以外の部分でのコミュニケーションを行えるプロダクトを順次製作する予定です。今後は他企業キャラクターIPとコラボし、響木アオさん以外のキャラクターで実現することも考えていると述べています。
プロジェクトの支援ページはこちら。