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ポケモンGO 2022.11.02

ポケモンがリアルに飛び出してきた!? 実写と融け合う「ポケモンGO」のプロモーション映像に注目

直近の「ポケモンGO」では、実写映像にポケモンが登場するプロモーションが多く登場しています。映像の演出や切り口は、いままでの「ポケモンGO」のプロモーションでは見られないものです。

まず、2022年8月。世界各地で「ウルトラビースト」が目撃されたという映像が連続的に投稿されました。

映像に現れたのは、ウツロイド、フェローチェ、マッシブーン、デンジュモク、テッカグヤ、カミツルギ、アクジキングと、「ポケットモンスター サン・ムーン」にて初登場したウルトラビーストたち。彼らが、「現実世界のどこか」に現れたような映像演出に、注目が集まっていました。

また、同じく「サン・ムーン」に登場するコスモッグと、「ポケモンGO」の登場人物であるリイが、同様に現実世界のどこかに姿を見せる動画も公開されています。その後、「ポケモンGO」本編にもウルトラビーストたちがレイドボスとして登場。これらの映像は、彼らの「ポケモンGO」への実装を予告する告知映像であると判明しました。

「ポケモンGO」のプロモーション映像で、こうした「現実世界にポケモンが現れる」という演出を仕掛ける例は一定数見られます。2018年にシンオウ地方のポケモンが実装された際の告知映像では、実写のような世界でポケモンたちが生き生きと動く姿が映っています。

また、2021年に公開されたザシアンとザマゼンタの告知映像では、「ソード・シールド」にて初登場したポケモンたちが、人通りのある現実の街中に現れるという演出が行われています。

一連のウルトラビースト関連映像は、ザシアン・ザマゼンタ告知映像の延長とも捉えられます。大きな違いは、ウルトラビースト関連映像は「誰かのスマホの撮影映像」や「監視カメラの記録映像」、「ニュース番組の映像」といった、「現実世界のメディアに記録されたもの」というフォーマットを採用している点。そして「人間に目撃されている」という演出が盛り込まれている点です。


(筆者の「ソード」でのウルトラビーストとのキャンプの様子)

推測ですが、これらの演出は「サン・ムーン」本編における「各所に目撃報告の上がったウルトラビーストを捕獲しにいく」というストーリー展開を模しているように考えられます。ウルトラビーストは、平行世界に住む「ポケモンの一種」とされていますが、特異な姿や生態から、ゲーム中においては「人間・社会にとっての驚異」として描写されています。ビルを破壊し捕食するアクジキングの映像は、その典型例と言えるでしょう。

シリーズ本編においても見られる「異質さ」「驚異」といった要素を、「ポケモンGO」の登場にあたって拡張現実的なプロモーション映像でユーザーに印象付けたかった、と見立てることもできるかもしれません。

こうした流れを受けてか、2022年10月には、ハロウィンイベントの告知として、「ポケモンGO」公式Twitterで実写をベースにしたような動画が連続で投稿されました。トウモロコシ畑に大量発生したオンバットや、森の中に大量発生したコイキングなど、ハロウィンに合わせてか動画の内容は不穏で意味深なものとなっていました。

10月29日(土)にハロウィンイベント・パート2がスタートした際には、新しく実装されるゾロアにフィーチャーした動画も公開。現実の街を舞台に、「相棒ポケモンに化けて現れる」というゾロアの特徴を描いた動画となっています。

一連の「ポケモンGO」のプロモーション映像は、「ポケモンが現実に現れる」という「ポケモンGO」の特徴を強く表現したものでありながら、ポケモンの異質さや不気味さも描き出すという、今までにないアプローチが取られています。その切り口に目を引かれるものがあるのはたしかでしょう。

ポケモンとは単一のキャラクターではなく、無数の生物種であるのが特徴です。そのため、現実世界に(時に驚異として)溶け込むのはとても自然です。「ポケモンLEGENS アルセウス」にて、ポケモンが「人間の驚異」としてはっきりと描かれた延長として、これらのプロモーション映像が展開されているのかもしれません。今後「ポケモンGO」がどのようなプロモーションを展開していくか、要注目です。

©2022 Niantic, Inc. ©2022 Pokémon. ©1995–2022 Nintendo / Creatures Inc. / GAME FREAK inc.

(参考)ポケモンGO 公式Twitterポケモン公式YouTubeチャンネル


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