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投資 2022.07.20

XRトレーニングプラットフォームのPIXO VRがサウジから約8.9億円調達、グローバル展開へ

2022年7月13日、XRソリューションを開発するPIXO VRは、650万ドル(約8.9億円)の資金調達を発表しました。

本調達は、サウジアラビアの国有石油会社Saudi Aramco(サウジアラムコ)のコーポレートベンチャーキャピタルであるSaudi Aramco Energy Ventures(SAEV)、Compuware(コンピュウェア)の共同創設者兼元CEOであるピーター・カルノス・ジュニア氏らが主導しました。

XRの包括的プラットフォームへ

PIXO VRは2020年にVR/ARトレーニングコンテンツの配信プラットフォームである「PIXO Apex」を立ち上げました。PIXO ApexはオープンシステムのXRプラットフォームであり、様々なVR/ARヘッドセット、学習管理システムと統合できます。したがってPIXO Apexを使用すると、他のXRソリューションとの統合が可能です。

加えてVR/ARトレーニングコンテンツを本格導入する前に、試験運用やROI(費用対効果)の検証を簡潔に行うことができます。このような包括的ソリューションを提供することで、XRのオールインワンプラットフォームとして、グローバルでの本格展開が期待されます。

PIXO VRの創設者兼CEOであるショーン・フルヴィッツ氏は、「この資金調達により、私達は初めてプラットフォームの継続的改善が可能になりました」と述べています。同氏は「VRはより没入感があり、インタラクティブで、意味のある体験を提供すると信じています。PIXO VRのソリューションを使用することで、企業や組織がVR技術を活用して従業員をトレーニングすることが従来よりも簡単になるでしょう」と自社ソリューションの幅広い普及についても言及しています。

VR/ARは世界経済を押し上げる

PIXOは、WebメディアThe Silicon Reviewにおいて「2022年に最も急成長している企業50社」の1つとして取り上げられています。SAEVの投資ディレクターであるアヌパム・スィング氏は、「XR業界は、驚異的な成長が期待されています。PIXOは独自のXRのオールインワンプラットフォームでそれを活用する絶好の立場にあります」とコメントしました。

XR関連市場の規模について、世界最大手のコンサルティング会社であるPwC社のエコノミストは、今後10年間でVRとARが世界経済を約210兆円(1.5兆ドル)押し上げる可能性があり、その5分の1である約40兆円(2,940億ドル)がVR/ARトレーニングの形で提供されると予測しています。

(参考)プレスリリース


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