Oculus公式より、VRのゲーム映像と現実でのプレイヤーの動きを重ね合わせるといった映像制作が可能となる「Mixed Reality Capture Tool」がリリースされました。Oculus Ques向けにゲームやアプリを作っている開発者はこのツールを組み込むことで、自社の提供するゲーム・アプリでグリーンバック合成が可能になります。
Oculus RIft向けのグリーンバックを用いた映像合成の手順は、2017年にガイドが公開されていました。今回の「Mixed Reality Capture Tool」では、Oculus Questでのゲームプレイでも映像合成が可能となりました。
実際の人間がゲーム映像内に入り込むといった映像は、宣伝効果として魅力的です。「Beat Saber」などのヒット作の多くはグリーンバック合成を用いた動画をSNSに投稿してバズに成功してきました。公式からこのようにツール提供が行われ、より手軽に映像制作ができることは開発者らにとって喜ばしいことであると言えるでしょう。
映像制作にはハイスペックPCと撮影機材が必要
映像制作にあたって、必要な機器は次の通り
- Oculus Quest
- USB・HDMI接続型のカメラ(「GoPro Hero 6 Black」など)
- 十分なスペックを備えたPC(最低限として16GB以上のメモリ、SSD、GTX 1080以上のグラフィックボードの搭載など)
- キャプチャカード(「Elgato HD60S」、「HD60Pro」など)
- Oculus Rift、もしくはOculus Rift S(キャリブレーション時に必要)
- グリーンバック
以上の機器の他、AdbとMixed Reality Capture Toolkitをダウンロードする必要があります。
ツールのインストールまでを全て完了したら、次にカメラとToolkitを用いたキャリブレーションが必要となります。 キャリブレーションではコントローラーなどに対して、現実世界とVRアプリ内での位置などを調整します。キャリブレーションが無事に完了すれば、VRアプリ内に自身の姿を投影することが可能となります。
なお、手順の詳細については公式サイト(英語)にて案内があります。
(参考)VRScout