10月1日(土)から10月2日(日)に開催される、にじさんじの大規模イベント「にじさんじフェス2022」。幕張メッセを舞台に、様々なアトラクションやステージが企画されており、中にはXR技術を活用したものもあります。
MoguLive編集部は今回、開催前日となる9月30日(金)に「プラネタリウム」と「バーチャルお化け屋敷 NIGHTMARE」を先行体験してきました。にじさんじが手掛けるアトラクションとはどのようなものなのかお伝えいたします。
ライバーと秋の星空を眺める「プラネタリウム」の映像美
「プラネタリウム」では、にじさんじライバーとともに秋の星空を眺める360度映像コンテンツを体験できます。ナレーションと同行者で2名のライバーが出演し、組み合わせは全4組。筆者が体験した回では、ナレーションとして竜胆尊さんが、同行者としてラトナ・プティさんが出演していました。
使用するVR機材は、Androidスマートフォン「Xperia 1」と、専用ゴーグル「Xperia View」。いわゆるスマホ接続型のVRゴーグルです。VRヘッドセット「Meta Quest 2」などと比較すれば体験の質が低くなりがちですが、4K映像に対応した「Xperia 1」と専用ゴーグルの組み合わせで、スマホVRとしては一歩抜きん出たクオリティの360度映像を見ることができます。
体験コンテンツは、竜胆尊さんの解説とともにはじまり、秋の星座を眺めていくのですが、途中でラトナ・プティさんが隣に現れ(もちろん3Dで!)、いっしょに秋の星座を探していきます。「にじさんじライバーと共に秋の夜空を見る」という、なかなかに得難いエモさを感じられました。
「プラネタリウム」と「近くに現れる3DのVTuber」という、VRの定番を掛け合わせたコンテンツですが、4K映像だけあって満足度がありました。なおかつ、奥行きの概念がない360度映像の弱点を「椅子に座って夜空を眺める」という体験にすることで、うまくカバーしています。VR未経験者でも、座って落ち着いて楽しめるアトラクションでした。
本気で怖い……! パワーアップした「バーチャルお化け屋敷」
「バーチャルお化け屋敷 NIGHTMARE」は、昨年の「にじさんじフェス」でも企画されていたものをパワーアップさせたホラーアトラクション。ヘッドセットをかぶったまま、自分の足でアトラクション内を進んでいく、ウォークスルー型アトラクションです。
アトラクション内に出演するライバーは全7名(2パターンあります)。呪われたおまじないに巻き込まれた月ノ美兎さん、静凛さん、本間ひまわりさん、笹木咲さん、ましろ爻さんを、アトラクション参加者が助けに行きます。
入口でオープニング映像を見てから、アトラクション入口へ。クモの巣やボロボロのプリントが、かなり本格的な「お化け屋敷」感を出しています。
使用するのはスタンドアローン型のVRヘッドセット「Mirage Solo」。PCに接続しなくとも動作し、正面のカメラで現実の映像を表示できるのが特徴です。これをかぶり、現実の上に様々なCG演出を重ねる「MR(複合現実)」コンテンツを体験できるのが、このお化け屋敷の大きな特徴です。
実は筆者は、昨年実施予定だったお化け屋敷も取材していたのですが、今回のお化け屋敷は去年から段違いで怖くなっています。キーアイテムとなる「髪の毛で作った人形」の気味悪さと、突然驚かせる「ジャンプスケア」的な演出が見事に噛み合っており、正直“マジ”でビビります。
一方で、通路そのものは比較的明るいので進みやすく、なによりにじさんじライバーたちが3Dで目の前に現れるため、「推しがそこにいる!」という感情が勇気をもたらし、前進できる人も多そうだと思いました。しかし、それを逆手に取った恐怖演出も多数。正直、途中でギブアップする人が出ても不思議でないないレベルで怖かったです……!
にじさんじライバーが”すぐ近く”にいる体験
座りながらライバーとともに星空を眺める映像コンテンツと、ライバーを追いかけて恐怖の空間を歩むウォークスルー型MRコンテンツ。2つのアトラクションは正反対のコンセプトを掲げています。
しかしながら、2つとも「にじさんじライバーがすぐ近くにいる」という魅力が共通しています。普段は画面の向こうにいるライバーとの距離が、限りなくゼロになるスペシャルな機会は、一大イベントにふさわしい試みと言えるでしょう。ちなみに「プラネタリウム」ではXperiaをなんと100台は用意したらしく、アトラクションの規模自体も目を見張るものがあります。
「にじさんじフェス2022」では、この2つも含めて各アトラクションのチケットは開催前に完売。この記事を読んで参加しに行く……ことは残念ながら難しいと思いますが、やがてこのアトラクションがさらにブラッシュアップしたものが、より広く開催される可能性もゼロではないでしょう。にじさんじとXRの組み合わせが、今後どう発展していくか注目したいところです。