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PlayStation VR 2019.04.18

プレステ次世代機に現行PSVR対応 発売は2020年以降

株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下、SIE)は、米メディアWiredの取材に対して次世代ゲーム機の開発状況を明らかにしました。PlayStation VR(PSVR)に関しては、多くの言及はなかったものの、現行のPSVRが次世代機にも対応することが分かりました。

現行PSVRへの対応を明言

メディアWiredの独占取材に応じたのはSIEのMark Cerny氏。PS4及び次世代PlayStation(名称がPlayStation5、PS5になるのかは不明です)開発のリードアーキテクトを務めています。同氏は次世代機ではCPUとGPUがパワーアップする他、オーディオの改良、SSD採用による処理速度の劇的な高速化が図られると述べました。

そしてPSVRについて質問が及ぶと、次世代PSがPSVRをサポートする点を明確に認めました。「この場で当社のVR戦略の詳細を語ることは出来ません。ただ言えるのは、VRは当社にとって非常に重要であることと、現行のPSVRのヘッドセットは次世代ゲーム機でも使用可能だということです」Cerny氏はこのように説明しました。

なお既存のPSVRゲームタイトルがサポート対象なのかは、現時点で確認されていません。また次世代ゲーム機に合わせて、PSVRの新たなヘッドセットが計画されているのかも、今回のインタビューからは明らかになりませんでした。

グラフィックスやオーディオの改善

次世代PSはPS4やPS4 Proと比較して、機能面で大幅な改良がなされます。VRのクオリティも向上することが期待できます。

まずはグラフィックスの改善です。処理能力の向上により、同じヘッドセットを使用してもよりリアルな描画が実現します。次に、フレームレートの改善が考えられます。現行のPSVRゲームの大半は60fps(※)をターゲットとしていますが、90~120fpsが標準になる可能性があります。

※fps:frame per secondの略。一秒間の描画回数。数値が高いほど滑らかな動きが実現する。

また次世代PSと合わせ周辺機器のPlayStation Cameraがアップグレードされれば、VRにも恩恵があります。解像度の改善や、センサーのパフォーマンス向上によるトラッキング精度、遅延度の改良が期待できるためです。

Cerny氏によれば、次世代PSが搭載するのはAMD製GPUとカスタマイズされた8コアのCPU。GPUはリアルなCGを実現するレイトレーシングに対応します。

さらにポイントとなるのがオーディオへの影響です。パワーアップしたGPUが空間オーディオを実現するだけでなく、次世代PSは3Dオーディオ用のカスタムチップも搭載するとのこと。

超高速処理で没入感向上

このようにCPU、GPUがパフォーマンスを向上させるだけでなく、Cerny氏は次世代PSの大きな特長は、超高速SSDだと説明しました。ローディングタイムの劇的な低減を実現します。

Wiredの記者によれば、Cerny氏は実際に「スパイダーマン」のデモで変化を示しました。スパイダーマンがある場所から他の場所へ移るのに、PS4 Proで要する時間は15秒。一方次世代PSの開発機では、わずか0.8秒しかかからなかったということです。PSVRであれば、プレイ中の待機時間が減ればその分没入感も増すと言えそうです。

次世代PSの発売時期は未公表ですが、2019年中ではない(2020年以降)と説明されました。

(参考)https://www.roadtovr.com/ps5-psvr-support-next-gen-playstation-sony-confirms/


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