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投資 2021.10.20

スイス発リハビリVR、MindMazeが約143億円の資金調達

スイスのスタートアップMindMazeは、AlbaCore Capital Groupから1億2,500万ドルの資金調達を行ないました。評価額は15億ドル(約1,713億円)以上。

同社は、脳卒中や外傷性脳障害の後遺症で体の動きを取り戻すためのVRソフトウェアを開発しています。最高経営責任者(CEO)の Tej Tadi氏によると、1億2,500万ドル(約143億円)の投資を利用して、より多くの人々に同社のプラットフォームを提供し、臨床試験を実施する予定。この試験には、パーキンソン病やアルツハイマー病などの疾患を持つ患者が参加します。

スイスのローザンヌに拠点を置くMindMazeは、2012年に設立。ハリウッド俳優のレオナルド・ディカプリオ氏も支援しています。

MindMazeは、脳卒中や脳外傷後の運動機能の回復を支援するために、仮想現実と拡張現実を組み合わせたビデオゲームを開発しています。このゲームは、自宅でも病院やクリニックでもプレイすることができ、脳の一部を刺激するタスクを含みます。
ゲームを進めるためには、手や体幹、足などを特定の方法で動かす必要があり、それによって報酬が得られる仕組みになっています。この技術では、カメラを使って患者の微妙な動きをリアルタイムで追跡し、ゲーム内で増幅させます。ゲームの進行状況は、セラピストが遠隔で監視することができます。

MindMazeのリハビリ製品は、ヨーロッパ、アメリカ、アジアの患者に使用されています。

神経科学者であり元コンピューターサイセンスのエンジニアでもあるTadi氏は、インタビューの中で「未来の医療は、単に薬を飲むだけではありません」と答えました。その代わりとして、「MindMazeのようなソフトウェアによる介入を組み合わせるのです。体系的で継続的な、非常に的を絞った反復トレーニングが回復につながるのです。」と語っています。

また、MindMazeは将来的には上場を計画していますが、従来型の上場を目指すのか、特別目的買収機関との合併を目指すのかについては、まだ決定していないとTadi氏は述べています。

(参考)MindMaze


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