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Meta Quest 2023.12.16

【Meta Quest 3】SDKが上半身トラッキングなどに対応。深度マップによりMR機能も強化

Meta Quest 3のゲームエンジン向けSDKがv60に更新され、上半身のトラッキング(位置認識)システムと「ジェネレーティブレッグ」、「Depth API(動的オクルージョン)」に対応しました。

「Unity」向けSDKは上半身トラッキングと「ジェネレーティブレッグ」、動的オクルージョンのすべてに対応。「Unreal Engine」SDKでは、Depth APIのみ使用可能です。

Meta Quest 3の上半身トラッキングと「ジェネレーティブレッグ」は、同ヘッドセットの発売直後、12月に実装予定と予告されていた機能。上半身のトラッキングは、本体下部に取り付けられた2基の内蔵カメラを使って行い、コンピュータービジョンも活用。ユーザーの両肘、手首、肩、胴の動きをVR内に反映します。

「ジェネレーティブレッグ」は、AI技術によって下半身の動きを推測して再現するというもの。ジャンプやしゃがむといった動きは検出できるものの、膝を上げるといった動作は検出できないそうです。

上半身トラッキングと「ジェネレーティブレッグ」は組み合わせて使用可能で、外部のハードウェア(専用トラッカー)を使わなくても、全身トラッキングに近い動作が行える模様です。

「Depth API」はMR向けのシステムで、開発者にヘッドセット側で生成された深度マップを提供します。以前はテスト機能として実装されていましたが、今回の更新で正式に導入された形です。

Meta Quest 3のMRコンテンツは、これまでアプリ内のオブジェクトを家具の“奥”(机の向こう側など)に表示することができず、常に手前に表示する形でした。「Depth API」の深度マップを使用すると、上記画像のように適切な位置にオブジェクトを表示可能です。Meta社によると、深度マップの有効距離は4mで、それ以上の距離は精度が著しく低下するとのこと。

SDKで利用できるのは「ハードオクルージョン」と「ソフトオクルージョン」の2種類。「ハードオクルージョン」は、負荷が低い代わりにエッジ(MRオブジェクトと手の境界)が粗くなります。「ソフトオクルージョン」の場合、GPUに負荷がかかりますが、より滑らかな処理が可能です。

(参考)UploadVR

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