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話題 2021.10.07

メガネ「JINS MEME」で健康状態はどれだけチェックできるのか? アバターアプリでの活用にも注目

10月14日(木)にJINSから発売予定のセルフケアメガネ「JINS MEME」。眼鏡のフレームに搭載された小型センサーで身体の傾き具合やまばたきの回数を計測できるデバイスです。JINSによれば「日々の健康チェックに利用できる」とのこと。MoguLiveでは「JINS MEME」を実際に試着、どのように活用できるのか確かめました。

見た目はほぼ普通のメガネ。着け心地は……

「JINS MEME」には、ARグラスやスマートグラスのように、レンズに動画や画像を表示するディスプレイ機能はありません。フレーム中央に搭載した3点式眼センサーと6軸モーションセンサーで、目の動きや頭の傾き、まばたきの回数などを計測。そのデータから日々の健康状態をチェックするためのデバイスです。


(中央部分の出っ張った部分に搭載されているのが小型センサー)

実際にかけてみたところ、メガネのフレーム自体はとても軽く、一般的な眼鏡の重さとほとんど変わりません。基本使用は6gとなっていることから、度付きのグラスをフレームに挿入したとしても、それほどの重量ではないと思います。センサーが入ることで出っ張った部分も特に違和感なし。少し歩き回っても鼻筋からズレたり、外れてしまったりすることはありませんでした。おそらく、この製品の詳細を伝えないまま誰かに装着させたとしても、普通のメガネとしか思わないでしょう。

ちなみに「JINS MEME」にはメガネタイプとサングラスタイプがあるため、視力に問題の無い人でも利用できます。フレームのバリエーションも12種類あり、ファッションに合わせて本体を選べます。

「JINS MEME」で健康状態はどれくらい分かるのか?

本体の小型センサーは、身体の傾き具合やまばたきの回数、視線の移動などを計測して数値化。その情報はスマートフォンアプリ「JINS MEME」に送られ、身体や心、集中力などの各項目に整理されて表示されます。さっそくアプリを開いてみると、自分の今の姿勢が表示されました。「Total Good Time」では、どれだけ正しい姿勢を保っていられたかを確認できます。

姿勢が悪ければ「Bad」と表示されます。スマホのアプリ通知をONにしておくと、姿勢の悪さを指摘する通知が送られてきます。これにより、自分の姿勢が無意識に悪くなっているのを自覚できます。前かがみになったり、背もたれに寄りかかりすぎたりすると反応するので、センサーの反応は精確と言えそうです。長時間座り作業が必要な人は、この機能で姿勢を正せるので、腰に不安のある人には良いかもしれません。

「Mind」という項目では、自分の精神状態を可視化できるとのこと。まばたきの感覚の長さから現在の集中度を測定しているそうです。何か仕事をしていて注意力が上がっていると、数値が上がり、注意力が下がると数値は下がるとのこと。高すぎても低すぎても安定した状態とはならないようです。今ひとつ仕事に身が入らないときは、この「Mind」で状態を確認してみるとの良さそうです。

さらに集中度だけに特化した「FOCUS」モードもありました。ひとつのタスク中にどれだけ集中しているのかを測定できます。これにより、日々の仕事の中で自分はどれだけ集中力を維持できるのかが分かり、自分の集中時間に合わせて仕事を組み立てるといったこともできるようになります。

ほかにもオプションとして、座ったままできるストレッチ方法の解説や瞑想タイム、1日の仕事の振り返りといったコンテンツが用意されています。これらを1日のスケジュールに合わせて組み立てると、アプリが時間に合わせて各コンテンツの時間を教えてくれます。

ひとつひとつのコンテンツは短めで、その場ですぐに実践できるようなものが多い印象です。記者は普段ストレッチする習慣がありませんでしたが、試しにやってみたところ、いつもより寝起きの首コリがとれているような気が……。普段からズボラな人間ほど、これらのコンテンツは有効かもしれません。

日常使いするには理想的なデバイス、アバターを動かせるアプリも開発中

実際に試した感想としては、AppleWatchのようなヘルスケアを測定できる時計型デバイスと非常に近しいものを感じました。まばたきや頭の傾きといった観点から計測するので、特にデスクワークの人向けの健康管理デバイスとして活用できそうです。特にデバイスを使っていると意識せずとも、自然と使えることも非常に良いポイントです。日常のなかでスッと利用できるため、気が散りません。測定しない間も普通のメガネやサングラスとして使えます。

その一方で、アプリ自体にはもう少しオプションが欲しいとも思いました。特に瞑想やストレッチなどは現状種類が少なめで、1ヶ月も使えばすぐに飽きて使わなくなる可能性も。なお「JINS MEME」のアプリはサブスクリプションサービス(現状1年間無料。翌年から月500円)となっており、今後もアプリのアップデートが期待できるため、自分に合ったオプションが増えていくかもしれません。


(開発中のアバタートラッキングアプリ「Vtuner」。センサーを使って傾きやまばたきのデータが取れるので、それをアバターに反映できる)

実際「JINS MEME」は11月にアバタートラッキングアプリ「Vtuner」を実装予定で、健康管理以外の分野でも大いに活用できそうです。さらに現在は実験段階ですが、「JINS MEME」により取得された頭の動きやまばたきを活用し、PCやスマートフォンなどのデバイスを操作する研究開発も進められています。

こうした状況を踏まえると、健康管理だけでなく日常のさまざまな仕事、そして表現活動にまで「JINS MEME」が影響を与える可能性は十分ありえるでしょう。今後も引き続き「JINS MEME」の進化に注目したいところです。

「JINS MEME」の詳細はこちら。
https://jins-meme.com/ja/

スマホアプリ
https://apps.apple.com/jp/app/jins-meme/id1502229349

(参考)JINS MEME 公式Webサイト


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