アップルは3月18日、新型のiPad Proを発表しました。新たなプロセッサ“A12Z”チップを搭載し、合わせて使うMagic Keyboardもデザインを一新、さらにトラックパッドに対応しました。本体にはスタジオ品質のマイクや超広角カメラの搭載と合わせて、背面カメラに「LiDARスキャナー」が搭載されました。AR機能の強化が期待できます。
新型iPad Proは、11インチと12.9インチの2モデルで登場します。
A12Zチップは、これまでのiPad Proに搭載されていたA12Xを上回る性能を誇るプロセッサです。8コアのCPUと8コアのGPUを含み、ニューラルエンジンとの組み合わせによってこれまでにない性能を達成したとのこと。4K動画の編集や3Dモデルのデザインに使用できるとしています。
バッテリー持続時間は10時間に向上、ギガビット級のLTEに対応し、他のタブレットよりも60%早いLTE接続を実現しています。
AR機能の強化で「これまでにないレベルのAR」を実現
今回の新型iPad Proの目玉として紹介されているのが、背面カメラに「LiDARスキャナ」が搭載されたことです。
これまでiPhone、iPadで使えたAR機能（ARKit）はスマートフォンの背面に搭載されたカメラで空間を認識するものでした。精度に一定程度の限界があったところ、LiDARスキャナーはこのARの空間認識の精度を向上させます。LiDARスキャナーは、屋内外問わず周囲5m以内の物体までの距離を計測、深度を測定することができます。LiDARスキャナーによって収集された深度情報、そして2つのカメラとモーションセンサーを通して得られたデータをA12Z Bionicチップに搭載されたコンピュータビジョンアルゴリズムで処理することにより、iPad Proで「これまでにないレベルのAR」を実現するとしています。
最新のARKitでは、すでにLiDARスキャナを使用したモーションキャプチャの強化などが利用できるとのこと。ARの機能に含まれている「人の動きの認識」も強化されています。
（Appleのプレスリリースに含まれている新型iPadによるARの映像）
LiDARスキャナを搭載した新型iPad Proは、本日3月18日より日本を含む30カ国のオンラインストアで同時発売されています。色はシルバーとスペースグレイの２色。メモリは126GB、256GB、512GB、1TBです。価格は11インチが84,800円から、12.9インチが104,800円からです（いずれも税別）。
（参考）Apple Newsroom
