今回紹介するのは悪魔になって渋滞を解消するタワーディフェンスゲーム『Evil Robot Traffic Jam』です。渋滞するなら車を壊してしまえばいいというのがこのゲームのコンセプトです。
『Evil Robot Traffic Jam』は次々とやってくる車をゴールにたどり着かせないようにするのが目的で、基本的なルールは普通のタワーディフェンスゲームと変わりません。『Twisted Realms』や『Atop The Wizard’s Tower』に似たゲームですが、それらの作品と比べ敵の数が多くタワーの性能も低いです。代わりに特殊能力が頻繁に使用できる点が特徴と言えます。また、ステージも広く、立体的なステージもあります。
ステージを選ぶとまずは準備画面が表示されます。ここからコインの数だけタワーを配置できます。配置できる場所も限られているので注意が必要です。また、初期のタワーは2種類だけですが、ステージを進めるにつれてタワーの種類も増えていきます。
右下のBONBERDのゲージが溜まると特殊能力が使えるようになります。効果はステージによって違いますが、初期ステージでは指定した敵を一撃で破壊する爆撃が行えます。ただし回数制限や時間制限があります。またステージによってはハッキングという能力が使用できます。ハッキングされた敵は道を逆走し、他の敵を次々に攻撃してくれます。ハッキングはゲージを貯める必要はありませんが、ステージ中で2回しか使用できません。
ステージが進むにつれ道路は複雑になり、敵のレパートリーも増えていきます。2か所から敵が出てきたり、道路が立体的だったりと敵の動きが読みにくいステージ構成になっていきます。敵も耐久力のあるトラックやヘリで空輸されてくるなど様々な手段でゴールにたどり着こうとしてきます。また、ステージの最後にはボスが出現するので、最後まで気が抜けません。
この作品はVRタワーディフェンスゲームの中では完成度が高いと感じました。VRでタワーディフェンスやパズルをやるゲームは、あまりVRらしさを感じられない作品が多いです。しかしこのゲームはステージを立体にしていたり、視点移動が必要になるほど広くしていたりと工夫が施してありました。しかしそれでいてもまだVR要素は足りないと感じました。360度で後ろまでステージがあったり、手のオブジェクトが出るなどの演出が欲しい所です。
また、難易度も高めであり、タワーディフェンスに慣れていない方は早くもステージ2で挫折してしまうかもしれません。しかも特殊能力などの説明も英語なので、英語が読めない方は慣れるまでに時間がかかってしまいます。コンセプトは非常に面白いのでぜひ次回作に期待したいアプリです。
<ソフトウェア情報>
「Evil Robot Traffic Jam」
【メーカー】Element Games, LLC
【開発者】Element Games
【対応ハードウェア】 Gear VR
【価格】 9.99ドル
【操作】タッチパッド
【リリース日】 2015年12月10日
【入手方法】Oculus Storeよりダウンロード
【言語】英語(ゲームプレイには問題ないが、わかりにくい部分がある)
<Mogura VR的評価>
【オススメ度】★★★☆☆(VRタワーディフェンスの中ではオススメできる)
【快適さ】★★★★★
【操作性】★★★★★