アラブ首長国連邦(UAE)のドバイが、「メタバース総生産(Gross Metaverse Product / GMP)」という新しい経済指標の導入を計画しているようです。9月末にドバイで開催されたグローバルイベント「Dubai Metaverse Assembly」で発表され、観光、教育、小売、不動産、政策等、様々な分野での適用を目指します。
ドバイの国務大臣が提唱、メタバースが経済に与える影響の数値化へ
人工知能・デジタル経済・リモートワーク応用担当のドバイの国務大臣Omar Al Olama氏によると、「メタバース総生産」は、メタバースの経済への貢献を測定するための新しい経済生産指標。現在はドバイにおける詳細な導入計画を検討している段階であり、具体的な開始時期については明らかにされていません。
Omar Al Olama氏は「Dubai Metaverse Assembly」の基調講演にて「人々が物理的にドバイにいなくても、メタバースによって何十億ドルもの利益を生み出すことができる。それがメタバース総生産の考え方です」と述べました。
ドバイ「メタバース戦略」実行への具体策か
2022年7月には、ドバイのハムダン皇太子(Hamdan bin Mohammed Al Maktoum)が国家を挙げたメタバース戦略計画をTwitterに投稿しています。この計画では「ブロックチェーンとメタバースに関する企業数を5年間で5倍に増大させること」を掲げており、今回の「メタバース総生産」の発表も、この戦略をより具体化させる動きの一つと考えられます。