『HMDウォーキング』 『Unrearl Stage』株式会社キャドセンター×東映デジタルセンター ツークン研究所
『HMDウォーキング』
HMDのOculus RIft CV1とモーションキャプチャーを使い6m×3mの実際に歩けるスペースで体験します。手と足にもマーカーがついているのでVR空間にも自分が動かしている手足が見えています。
博物館の中二階のようなバルコニーに現実からワープして立っています。見回すと頭部の彫刻、壁に掛かった絵画、天井から垂れ下がった布の向こうには巨大な立像があります。
アテンド役にガイドされながら頭部の彫刻に両手で触ると、現実にも同じ場所に彫刻があるので当然触った感触があります。VR空間では触っている彫刻が金色に変化します。
次に壁の絵画、タッチしてくださいとの指示でバンと触ると、現実ではただの壁、VR空間では絵画が下がり中からモンスターの像が出てきます。
次に、手型のある台に導かれ、手型に手を載せると天井の幕が落ち、後ろの立像(ドリームウェーブバンドPELICAN FANCLUBの4人)が見えるという仕掛けです。手すりから下を見下ろすこともできます。
次にワープしたのはドーム状のライブ会場、床はレコードを模しています。PELICAN FANCLUBの4人をキャプチャしたアバター、ちょっと不気味なロボットによるライブです。筆者の周りをまわりながら演奏している不思議な空間です。触ろうと近付くとこれ以上は近づけません、と警告文が出るので現実に引き戻されます。
次にワープするのは砂漠。足元にはレンガで作られた「THE END」の文字。「蹴れますよ」との言葉に思いっきり当ててみるとCGなので感触はないですが、くずれていくのは面白いです。手を使うのはよくありますが、センサーをつけないとならない足を使うものは少ないです。現実でやれることをVRで自然にできると没入感が高まります。
『Unrearl Stage』
こちらは先ほどのコンテンツにも登場したPELICAN FANCLUBのアバターがライブをしている様子を撮影するコンテンツです。
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HMDは使いません。タブレットがついた、プロのカメラマンが使うようなビデオカメラのようなものを担いで撮影します。手で持ってのローアングルも撮影可能です。
当然ながら目の前には誰もいません。重いビデオカメラ(便宜上ビデオカメラと呼びます)を肩に担いでタブレットを見ると、VR空間のステージで4人が演奏しているのが見えます。横長のブースを舞台にみたてた場合、筆者は上手側に立ち、下手側にステージが設置してあるようにみえています。現実空間で移動しながらタブレットを見ると、被写体との位置がリアルタイムにリアルスケールで反映してます。カメラについているゲームのコントローラのボタンを押すと見ているメンバーの上からスポットライトが当たります。タブレットの中央にいる人にスポットライトが当たる仕組みです。別のボタンを押すとカメラが望遠に変わり、メンバーの顔がドアップになります。今のところこれしか実装してないとのことですが、更にいろいろなことができるようになるとのことです。
この装置の最大の利点は、今見ているように3DCGの空間を撮影できるので、実写系の監督がCG映像のイメージを掴みやすい。つまりオーケーが出やすいとのことです。
まだできたばかりで、実際に公開される作品の撮影にはまだ使われていませんが、今後このシステムが使われた映画等を見る機会があるかもしれません。
株式会社キャドセンター
東映デジタルセンター ツークン研究所
『ViReal』ヤマハ株式会社
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ヘッドホン用リアルタイム3D音響ソリューションです。
デモはヨーロッパのお城のホールに置かれたグランドピアノが一人でに鳴っているという内容でした。Oculus Rift製品版で体験しました。製品版に付属のヘッドホン自体、音響はとてもいいものですが、このコンテンツは音がいいだけではありません。現実にピアノが目の前で鳴っているように、後ろを向けば、後ろから音が聞こえ、左右に頭を向ければ耳の向いてる方から音が大きく聞こえます。見上げてもしゃがんでも音が実際のピアノがあるかのように聞こえてくるのです。石造りの天井が高いホールなので反響も再現されており美しいです。
こちらは別のデモヘッドホンだけでも3D音響が感じられます。YouTube
こちらは同時開催のプロダクションEXPO2016に出展されてました。
『ESCAPE』有限会社テラバイト
ビーム砲が上についているバギーに乗って、同様にビーム砲を撃って追いかけてくる敵を撃破しながら荒野を爆走するレーシングゲームです。
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こちらも同じようにレーシングゲーム用の椅子に乗って体験します。被るのは Oculus Rift DK2。ハンドルにはゲームのコントローラーが付いていますが、使うのは右手側のボタンのみ。
チュートリアルでビームを撃つ練習をします。ビームの照準は見る方向なので、コースの先を見つつ、両脇の敵を見て、ハンドルを切りながらボタンも押す。やってみると意外と忙しいです。
後ろから撃って来る敵、待ち伏せして前から撃つもの、当たると視界が一瞬赤く変わります。動いている敵を当てるのは難しいですが、派手なエフェクト、振動があり楽しいです。
最後はコースアウトして崖下に流れる溶岩の川に落下。こちらも激しく動いて岩に激突もしましたが、酔いづらいコンテンツです。バギーの枠やハンドルを握っている手が無意識に視界に入っているからかもしれません。Leap Motionはついていませんが、ハンドルを握る手が存在しています。運転中は全く気付く余裕はありませんでしたが、VR空間に入ってすぐは現実との違和感を感じずすんなり入れます。
以下はCG映像制作会社のVRコンテンツです。どちらも映像が美しいムービーです。
『THE WORLD’S END』wise.inc
背景は実写、神獣がCGの実写とCGが融合してるVR VFXのショートムービーです。とても短い作品ですが、非常に綺麗で、HMDをつけて見ると迫力があります。
PSVR専用ソフト『眠れぬ魂』の制作を発表されているのでこちらもとても楽しみです。
『Unleashed (VR)』株式会社フレイム×Neun Farben Corporation
CG制作会社の株式会社フレイムとフィリピンのNeun Farben Corporationが、実験的にUE4で作られたVRデモです。
巨大なモンスター2体が草原で戦っているムービーを見るだけですが、コントローラーで中を移動できます。岩を投げるモンスターの足元から見上げることもできます。Oculus DK2
を被って見ましたが、映像が非常に綺麗です。コントローラーでの移動も酔いに配慮されたスピードになっていました。
SPICE社「VRバスケットボール」
SPICEはモーションキャプチャーシステムOptiTrackの正規日本代理店です。
今回出展していたのはVR空間で本物のボールを使用してバスケットボールができると言うもので、体験者はまずトラッキング用のセンサーのついた両手用のリストバントとCV1を装着します。ゲームが始まってしばらくすると全身スーツのアクターが演じるモデルが出てきてコンテンツの説明をしてくれます。最初はCGのボールを蹴ったり掴んだりします。その後実際のボールとリンクしたボールを転がしてくれます。リンクしているボールは実際に触ることができます。初めはタイミングがずれたりして掴みそこねてしまいますが慣れてくると相手とのパスの受け渡しも楽に出来るようなものとなっていました。現実のボールとVR空間のボールをリンクさせることでVR空間の物に触り感触を感じることができるというのは今まではなかった感覚でした。(doron)
株式会社メガハウス「ボッツニューVR」
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ボッツニューVRは株式会社メガハウスが開発したスマートフォンを使用するタイプの簡易HMDです。簡易HMDながら瞳孔間距離及び焦点距離調節機能とヘッドホンを標準搭載しています。体験したコンテンツは株式会社トリプルアイズのスーパーからあげキャッチです。元々はOculus Rift向けに開発されたコンテンツでしたが頭を左右に動かしてからあげを取る動作はそのままにボッツニューコントローラーでVR空間に手を表示して実際に手を動かして飛んで来るレモンをキャッチする機能が追加されていました。手を使う動作が入ったことでより全身を使って楽しむコンテンツになっていました。ボッツニューVRは2016年8月発売予定です。(doron)
東京電機大学「音響樽」
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音響樽は樽状の小部屋の中に取り付けられた96個のスピーカーから音が出ることにより、樽の中にいるとその音を録音した場所に居るかのような感覚になる「聴覚のVR」を実現する装置です。今までのデモは音響樽内に入り収録された音声を聞くのみでしたが今回から
Oculus Riftを組み合わせた展示になっていました。映像はどこかのお寺で男性二人組が歩いてきて入り口まで行き戻っていくという1分程度の短い物ですが環境音や歩く足音などが非常にリアルに感じることができました。通常のVRコンテンツとの最大の違いはヘッドホンを装着せず体全体で音を感じることができる所です。VR機器と組み合わせることでさらに没入感の高いコンテンツになっていました。(doron)
株式会社クリーク・アンド・リバー「IDEALENS K2」
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IDEALENS K2は中国のIDEALENS社が開発したAndroidベースの独自OSを搭載した一体型のVRHMDです。295gという本体重量の軽さと120℃という広い視野角が特徴です。
ヘッドホンの様に前後に広がるグリップ方式で簡単に装着することができました。ディスプレイ部分には比較的空間の余裕がありメガネを着用していても問題なく使用することが可能でした。体験したコンテンツはゴーカートで坂を下っていく様子を撮影した360度ムービーで左右を見回しても追従の遅れを感じることはありませんでした。日本向けの販売など今後の展開が気になる所です。(doron)
去年に比べ、VR関連の展示が増えてました。ムービーを見るだけのものはCG制作会社の展示で映像が非常に美しいものや、実写とCGを融合させたものが目立ちます。
インタラクティブなゲーム要素があるものは、振動や動くデバイスと組み合わせたアトラクション向きなものが印象的です。また、以前から取り組んできたところと、最近はじめたところではコンテンツの質に大きな差を感じました。