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にじさんじ 2019.11.10

【にじさんじを追う!】10月後半の出来事まとめ

にじさんじの動向を半月ごとに振り返る「にじさんじを追う!」10月後半分(10月16日~30日)。今回は新人デビューやVICON導入、卒業など多くの出来事が起きた。

10月23日(土)にはよみうりランドでホールイベントもあり、大いに盛り上がったのも印象的だ。それでは、それぞれのトピックを振り返ろう。

【後半のトピック】10月17日(木)~19日(土)にじさんじ新人ライバー3名デビュー

今回デビューしたのは神様・フミ、カラス天狗・山神カルタ、日英ハーフの星川サラの3名。それぞれのキャラクターイメージから「織姫星」というユニット名がつけられた。

【初配信】フミ/にじさんじ 初配信だぞ【にじさんじ】

これまでにじさんじ公開オーディションで名前は挙がっていたものの、中々デビューすることのなかったライバーが遂に登場した。50年間ほど引きこもっていた神様で、本人曰く狐らしい。尖った耳に、ふさふさの尻尾と巫女風衣装が特徴的だ。

配信セッティングの都合で開始が遅れ30分ほどの配信になってしまったが、自己紹介で「趣味:Vチューバー、ガンダム」と明かし、ガンダム好きリスナーがにわかにざわめいた。本人曰く「好きなガンダムシリーズはゼータで、好きなモビルスーツはメタス(※Zガンダムに登場する)」。

メタスを描きます」と宣言してから描かれたのはメタスの股関節部分で、「ここが好きだ」と熱弁。VTuberに対する熱意も強く、また時間があるときに語りたいとのことだった。

【初配信】はじめまして、山神カルタです!【にじさんじ】

山神カルタは見習いのカラス天狗。神通力を身に付ける(=煩悩を減らす)ことを目的に修行しているそうだ。頭に乗っているのは頭襟(ときん)ちゃんで、本人の目の動きで開閉する。のんびりとした口調で、朗読配信などでは心地よい声を聞かせてくれる。

修行中の身であるため、他者との接触を練習するためにマッチングアプリで100人にチャットを送ったり、脳内イマジナリー彼氏を作り出したりして、気分を紛らわしているそうだ。さらに夢女子を自称しており、共依存が性癖と語っていた。

【初配信】初めまして★星川サラです!【にじさんじ】

日本とイギリスのハーフで、金髪・サイドテール・左右非対称の瞳(赤と橙)、露出が多めの服というハツラツとした出で立ちだ。日英のハーフは物述有栖と卯月コウに続いて3人目となる。

配信では英語で自己紹介をするといったパフォーマンスを見せた。また初回配信から冒頭に待機映像を用意したり、コメントの際にBGMを小さくしたりと、配信に細心の注意を払っている様子がうかがえる。

一方でコメントに対して「テメエ」「(ファンネームである星くずを略して)クズ!」と煽るといった、いわゆるプロレス芸を披露してみせた。先輩ライバーから「#うるさいぞ星川」というタグを作られたり、同期であるフミから「星川ァ!!」と呼ばれたりと、さっそく周囲からイジられている。3人による織姫星コラボでは、賑々しい3人組の様子も見られた。

10月31日(木)にはえま★おうがすとルイス・キャミー魔使マオもデビュー。ルイス・キャミーが怪盗と名乗ったために某探偵が暴走したり、小さい女の子の姿に男子高校生ライバーが反応したりなど、注目が集まっている。

10月18日(金)雨森小夜の正体はバ美肉?

温泉でお話する放送 タトゥーショップのパーティーに参加してきた話

透き通るような声と儚げな見た目をしながら、網走刑務所内で生活する不思議なライバー雨森小夜。今回は温泉に入りながら配信する企画を行った。

配信では、タトゥーショップのパーティに、ピアスを付けた友達(通称:ピアスちゃん)に連れられ参加したという話を披露。ピアスちゃんは雨森小夜が生物研究部や科学部などに連れ回されているのではないかと思ってパーティに誘ったらしい。配信内で紹介されたタトゥーの写真はかなり本格的なものだが、出席者たちはやさしい人達だったと話していた。

そして温泉から出ると……まさかの男湯。画面には男性の後ろ姿とボイチェンを通した男性の声。雨森小夜はバ美肉だった……。視聴者が困惑する中、男性声でスーパーチャットを読み上げた。

雨森小夜は配信中に視聴者を驚かさせる仕込みを挿入することを得意としており、ヤンデレになって家々を周りながらとか、スペースオペラのパロディをするなど、エンターテイメント性の高い配信を行っている。ぜひ雨森ワールドを体感してほしい。

10月19日(土)鷹宮リオンが実力を発揮!にじさんじ料理対決

【LIVE】にじさんじ料理対決~でびリオンチーム~

「にじさんじ料理対決」は各チームが予算内で作ったハンバーガーの味で勝負するコンペティション企画である。伏見ガクと社築が審査員で、特別審査員を叶が担当した。

チームは緑仙&夢追翔花畑チャイカ&御伽原江良リゼ・ヘルエスタ&笹木咲鷹宮リオン&でびでび・でびるえる&家長むぎの5組。事前に緑仙によって予算抽選会が開催され、最高額(5000円)が花畑&御伽原コンビ、最低額(500円)がリゼ&笹木コンビとなった。

今回の企画でもっとも盛り上がったのが鷹宮リオン&でびでび・でびるのチームだろう。試合前から鷹宮リオンは、今回の勝負について弱音を吐いていた。

そんな中で、鷹宮リオンがどのような料理を披露するのかに注目が集まった。そしてリスナーが見たのは、てきぱきとフライパンで肉を焼き、レンジの様子を確認する彼女の姿。でびでび・でびるに対しても、普段のように強い口調でツッコミを入れず、やさしく褒めるような様子は親子のようだった。

完成品はライスバーガーと、バンズを焼いたホットケーキという発想のひねりも評価が高く、参加ライバーがこぞって味見したほど。「おいしい!」という感想を受けて大喜びする鷹宮リオンに、筆者も破顔してしまった。

ちなみにえる&家長むぎの汚部屋コンビも印象的だった。家長むぎは部屋の床を腐らせたり、料理をしたらお玉が溶かしたりといった珍エピソードの持ち主。本番では新品のミキサーを洗わず、バナナを水洗いするといった珍プレーが目立ち、味のないスクランブルエッグや不快に甘いチーズといったメニューが登場した。

審査中に行われた、える「ライバー生活ってつらいときとかいっぱいあると思うんですよね」社築「今とかですか?」というやり取りこそ、この試合を象徴するものだろう。

にじさんじのみならず料理を扱うVTuberは少なくない。にじさんじでも、モイラ・勇気ちひろ・樋口楓・えるによるカレー配信や健屋花那(健くん)によるパウンドケーキ作り配信などがあるが、今回はチームでの対抗試合という企画にしたのがポイントである。結果的にそれぞれのライバーの魅力が引き出される内容となった。

10月20日(日)1年半の絆を感じさせた楓と美兎

楓と美兎 ~休日編~

にじさんじ1期生出身・樋口楓と月ノ美兎のコラボ企画が「楓と美兎」だ。以前、樋口楓から「長時間の『楓と美兎』をやりたい」と語ったことで、今回は朝11時から夜23時までの12時間をそのまま配信することに。配信前に月ノ美兎は「リスナーは監視カメラの気持ちで(視聴してほしい)」とコメントした。

当日、朝11時の寝起きからはじまり、コメント雑談や料理、ハワイ旅行の相談、テーブルゲームやマリオメーカーのゲーム実況などがのんびりとした空気の中で行われた。また、文化放送A&Gのにじさんじのラジオが放送される日だったため、リアルタイムコメンタリーなども見られた。

そして後半の4時間経過ごろから、ふたりがこれまでのライバーとしての活動や考え方を振り返る展開に。「先に進もうと思うとどうしても振り返ってしまうから、後ろを向いていられる間は心配しなくていい。立ち止まった瞬間が終わり」といった樋口楓の走り抜けようとするひたむきさを感じられた。

そしてラストには、樋口楓が去年(2018年8月)で活動を辞める予定だったという衝撃的なエピソードが明かされた。当時は樋口楓・月ノ美兎の両名で引退することも考えていたそうだ。今でこそ気楽に話せているが、当時の苦悩が見え隠れする話題だった。

筆者は、月ノ美兎のエキセントリックな配信や、樋口楓のライブ(KANA-DERO)を通じてVtuberに深く入れ込むようになったので、彼女たちが引退していたとすると、もしかするとここまで熱心になっていなかったかもしれない。

2人の活動の経緯については下記リンク(「まとライバー」様の記事)を参考にしていただきたい。細かい会話の内容から、エピソードやイベントの繋がりを分かりやすく紹介されている。

参考:楓と美兎休日編で語られた『同時引退配信』~考察・かえみととは何か~

10月21日(月)柴犬を見て癒されよう

しばを眺めるだけの配信【黒井しば/にじさんじ】

にじさんじの柴犬・黒井しばの配信。マインクラフトにおける高い建築センス町田ちまとの「狂犬」コンビが有名で、同僚の夢追翔と「もやしば」コンビとしてラジオも実施している。

そんな黒井しばの企画(?)配信。内容はとにかく黒井しばを眺めるだけ。犬だからと侮るなかれ、表情が多彩で、眺めているだけで8分間があっという間に過ぎていく。時にキリッとしたり、笑顔になったり、ゆるゆるっと目を閉じたり、パンティング呼吸したり、おもちゃで遊んだり…。喧噪から一旦離れて、動物である彼女ならではのパフォーマンスで癒されてほしい。

10月22日(火)遠北千南、復帰!

https://www.youtube.com/watch?v=SAJH8uw5RlQ

話しましょ!

今来た!遠北(あちきた)!遠北千南です」が挨拶の女子高生ライバー、遠北千南の復帰配信。9月からおよそ1ヶ月半ぶりとなった。彼女が一躍有名になったのはハイクオリティなにじさんじライバーのモノマネだろう。特に樋口楓のレベルの高さには定評がある。

配信ではオタクのやらかしエピソード企画など、リスナーと痛みを分け合うような内容が多い。腐女子としての名言が話題となったこともある。

今回の休養の理由として、勉強面なども含め、精神的に落ち込んでいたからだと話した。引退を考えていた一方で、マネージャーから「休止でも良いから、辞めることはないんじゃないか」と引き留められ、休養を決心したとのこと。配信頻度は減るが、活動は続けたいと語った。

飛鳥ひなも8月まで休養を取っていたこともあり、また、町田ちまも勉強に専念する。自身の生活を大切にしてほしい。そして誕生日に激辛MAXENDにチャレンジした。気質は芸人なのだろうか…。

10月24日(日)再び増える委員長、武装するしずりん、走るでろーん

いちからスタジオにモーションキャプチャ機材「VICON」が導入された。VICONは精度の高いモーションキャプチャを可能にする機材だ。ゲーム「Detroit:: Become Human」の撮影に利用されたことで有名で「ホロライブ」や「Balus」などのVTuber事務所も活用している。VICONの導入に合わせ、JK組の3Dモデルが刷新されたお披露目も兼ねたJK組リレー配信が開催された。

それぞれの配信が行われた後、最後には公式チャンネルで3人まとめてのモーション披露。VICONの性能の高さについては「2週間で10kg痩せるダンス」を見れば分かるだろう。体幹の強さをアピールする樋口楓と、動きがチグハグな月ノ美兎、体力不足の静凛といった三者三様のアクションが見られたことが興味深い。

この配信をきっかけにVICONを知ったファンは多かったようで、一時的にVICONのオフィシャルサイトが繋がらない状態となった。現在、にじさんじスタジオ3人までが同時運用可能であるため、今後の3Dコラボも期待できるだろう。

10月28日(月)~29日(火) 癒し空間をお届け!ポ三家のお泊まり配信

【 #ポ三家お泊り 】バイノーラルお泊り雑談(お便りなどご紹介)【ラトナ・プティ/天宮こころ/エリー・コニファー/にじさんじ】

ラトナ・プティ、天宮こころ、エリー・コニファーの同期3名コンビ(通称:「ポ三家」)がお泊り雑談配信を実施した。3名ともゆったりとした話し方で、ほんわかとした雰囲気を醸し出している点が特徴である。

ラトナ・プティの部屋で「絶対に笑ってはいけないポ三家お鍋オフコラボ」という企画が配信。エリー・コニファーは給仕メイド(パーラーメイド)のため、料理の腕はそこそこらしい。そのためラトナ・プティが中心となって鍋を作り、3人で食べ合う展開に。「笑ってはいけない」とは言いつつも、3人そろって和気あいあいと鍋を突いている様子はほほえましい。真顔でマロニーを啜ってエリー・コニファーを笑わせる天宮こころなど、終始笑顔の絶えない食事だった。

翌朝は「エリーの特製朝ごはん」。先んじて起床したエリー・コニファーが3人分の朝食を作るところから始まり、1時間ほどで2人が起きてくる。彼女が作った朝食が目玉焼き・ベーコン・フレンチトーストなど。

「およよ」「はわわ」といったセリフが存分に聞ける2日間だった。

10月30日(水)どうかお元気で、雪汝さん

【茶番】雪汝、にじさんじ卒業するってよ

10月23日ににじさんじゲーマーズ出身・雪汝の引退が宣言された。破天荒なキャラと、レベルの高い技術を兼ね備えたライバーで、Twitterに投稿される短編動画などが好評を博していた。

「Grand Theft Auto」で、きれいな女性を見つけるや否や飛びかかる姿が印象的だった。また「にじさんじゲーマーズ学力テスト」では最下位に輝き、にじさんじMIX UPでは珍回答を連発するなど、天然でハイテンションなキャラクターが魅力的だった。

一方で、LIVE2Dや3D制作などの知識があり、自身を2.0にセルフアップグレードしたり、さまざまなVtuberのLIVE2D監修に携わったりしている。テトラ現よみ、雪卍隊隊員などは彼女が手掛けている。最終日である10月30日の動画では「姿は消すが、デジタルの世界で繋がっている」と言い残していた。

【10月後半のまとめ】

10月の後半は新人デビューを含め、魅力的な個人配信、企画・コラボが多く見られた。っ緑仙の人気企画「みどりさんといっしょ #2」では加賀美ハヤト&社築の生々しい大人な相談コーナーやニュイ・ソシエールのパチンコ挑戦などが行われた。特に大阪府・ひぐちかえでちゃん(17)のお絵かきは必見である。

月ノ美兎は「月ノ美兎の声真似を募集した結果・・・」を開催。リスナーのみならずVtuberからも音源が寄せられ、弾き語りでの投稿が話題となった。剣持刀也は「【お祝い】記念配信【めでたい】」という企画を実施。定期的に「おめでとう!」が流れるも、最終的に「何が……?」となる謎の内容となった。

ライバー同士のコラボ企画「にじさんじみっくすあっぷ」がseason2として復活。第1回はでびでび・でびる、アルス・アルマル、物述有栖の3人から「煽り芸マスター」を決める企画。アルス・アルマルの口の悪さが光る回となった。

ほかにもマインクラフト大運動会をはじめ、叶企画「おしゃれコンニャク選手権」、ホロライブの大空スバルによる「おねショタ選手権!!!」などが盛り上がった。なかでも麻雀初心者のライバーが集まった「素人麻雀」では、解説の社築の酸欠になるほどの名シーンが生まれた。

また、こちらの記事でも取り上げられているが、黛灰の10万人記念配信はエンターテイメント性の高さが話題となった。マインクラフトにじさんじ鯖もドーラの尽力によってアップデートされ、ますます栄えていくことが期待される。11月は年末に向けてさまざまな企画も動き出すことだろう。

執筆:Aikawa Hasma


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