Home » 「Beat Saber」マルチモード実装で身体が闘争を求めはじめた


ゲーム・アプリ 2020.10.25

「Beat Saber」マルチモード実装で身体が闘争を求めはじめた

今ではVRゲームの代名詞的な存在のリズムゲーム「Beat Saber(ビートセイバー)」。10月13日、Oculus Quest版で最大5人で遊べる、マルチプレイヤー機能が実装されました。

これまでも、スコアランキングの競い合いはありましたが、他プレイヤーとリアルタイムに戦えるようになったのは初です。本記事では「Oculus Quest 2」の発売と共にやってきた同モードをレビューしていきます。

闘争心を駆り立てられるゲームに進化

先に結論を言ってしまうと、今回のアップデートは「Beat Saber 1.5」と呼べるほど気合の入ったものでした。

もともと「Beat Saber」は画面奥から迫ってくるブロックをライトセーバーでリズミカルに切断していくゲームです。オリジナルの楽曲はもちろん、有名アーティストの楽曲もプレイ可能(多くはDLC)。シンプルながら中毒性が高く、多くのユーザーの支持を集めています。

新実装のマルチプレイでは、ランダムマッチやプライベートマッチがプレイ可能です(難易度も選択できます)。入室すると、各プレイヤーがロビーに集合。希望の楽曲を選び、カウントダウンがゼロになったらスタートします。


(アバター機能が追加。シンプルながら髪の毛や服を選べます)

操作方法は変わりませんが、対戦相手のプレイを横目で見られるのが大きな違い。リアルタイムでスコアバトルを繰り広げます。


(5人部屋での観戦モード。見下ろし視点も利用可能です)

最初は平常心で遊んでいたのものの、対戦相手の動きを見ているうちに「負けてなるものか!」とテンションアップ! 正直レビューを忘れるぐらい熱中してしまいました。プレイ中、最上位スコアの人のアバターが大型ホログラムとして中央に表示されます。見栄えが良いのはもちろん、現状トップをすぐ確認できるので、俄然やる気が湧いてきます。

ロードはほぼ皆無で、各プレイヤーが“レディ”すれば、すぐセッションできるのもうれしいポイント。Quest版「Beat Saber」自体、発売から1年以上経過しているタイトルなので、遊び慣れているプレイヤーが多く、少しのミスが痛手となるような緊張感のある戦いが楽しめました

正直に言うと筆者はプレイするまで、今回のアプデについてあまり期待していませんでした。ソロプレイ中心の「Beat Saber」で、みんなが盛り上がるイメージがイマイチ想像できなかったからです。ですが、その先入観は完璧に裏切られました。闘争心をかき立てられるゲームとして新しく進化した印象です。


(ステージ中央のホログラム。VRで見ると中々のサイズ感)

ソーシャルVR入門としても優秀

今回、他プレイヤーと競う対戦モードで遊びましたが、プライベートマッチ機能を活用すれば、フレンドと各楽曲を練習可能です。同じ練習でも、1人で黙々と繰り返すより、楽しく遊べること間違いなしです。

またマルチプレイヤーモードにボイスチャットがないのも特徴です。そのため突然、英語やフランス語で話しかけられる心配はなし。相手に手を振ったり踊ったりするといった、軽いコミュニケーションはできます。ノリの良い人が多く、全員でずっと手を振り続ける“謎の儀式”が起こったことがありました。


(ロビーでお互いに手を振り合うのは恒例となりそうです)

頭部やハンドコントローラーのトラッキングも忠実なので、「あ、休憩でヘッドセット外したな」や「コントローラー持ちながらスマホしてるだろ」など、“向こう側”の様子が伝わってくるのも面白いところです。

言語の壁を感じさせず、気軽にコミュニケーションできる点で、ソーシャルVRへの導入としても上手く機能していると言えるでしょう。

総評:「Beat Saber」はeスポーツを見据えはじめた!?

今回のアップデートによって、「Beat Saber」の完成度はさらに高まったといえるでしょう。現時点では、実装されて間もないため今後、様々なアップデートや改善が導入されていくと思われます。

個人的に「Beat Saber」は今後のeスポーツ活用も見据えていると感じました。これから妨害アイテムなどが使える“バトルモード”的なシステムが実装されても面白いかもしれません。

一通り「Beat Saber」をやりこんでいるプレイヤーはもちろん、初心者でも気軽に参加できるマルチプレイモードに一度挑戦してはどうでしょうか? Quest版「Beat Saber」は2,990円(税込)で販売中。初代Questならびに「Oculus Quest 2」でプレイ可能です。

ソフトウェア概要

タイトル

Beat Saber

開発元・パブリッシャー

Beat Games

対応VRヘッドセット

Oculus Quest(Quest 2)、Oculus Rift(Rift S)、HTC VIVEなど

プレイ人数

最大5人

価格(税込)

2,990円(Quest版

公式サイト

https://beatsaber.com/

執筆:井文


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード