ANYCOLOR株式会社が所属ライバーのプライバシー権侵害訴訟で示談が成立したと発表しました。相手方は300万円以上の損害賠償金を支払います。
5月25日、VTuberグループ「にじさんじ」を運営するANYCOLOR株式会社が、所属ライバーに対するプライバシー権の侵害をめぐる民事訴訟で、相手方の発信者情報開示請求が認められ、300万円以上の損害賠償金を支払うことで示談が成立したと発表しました。
さらにANYCOLORは、「権利侵害行為(名誉毀損、侮辱、信用毀損、業務妨害(いわゆる「荒らし行為」を含みます。)、プライバシー権侵害、脅迫、著作権侵害等)に対して、発信者情報開示請求(※)の訴訟提起も含めた法的対応を複数進行して」いるとし、「刑事告訴等」を含む法的手続きを迅速に講じるとしています。
VTuberの安全確保と被害救済が進む
ここ数年にかけて、さまざまな悪質行為に関連したとされるVTuberの健康問題や活動停止が相次ぎ、業界内外で問題視されています。
同社は2020年からカバー株式会社と連携し、通報窓口や対策チームを設置。各種の法的措置や安全対策をとってきました。2022年9月には、直近1年間で約90件の通報に対応したと報告しています。
2023年2月には、所属ライバーの勇気ちひろ氏を当事者とする訴訟で、発信者情報開示と損害賠償金の支払を含む示談が成立しました。
今後も、VTuberをはじめとするクリエイターへの悪質行為が、民事訴訟や刑事捜査の対象になると見られます。
参考:ANYCOLOR