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VTuber 2018.09.24

右も左も個性派ぞろい! 注目の“動物系”VTuber紹介

地上波のニュース番組で紹介されたり雑誌に掲載されたりと、昨今はWeb以外での認知度も高まっているVTuber(バーチャルユーチューバー)。ビジュアルの方向性や性別問わず、幅広い人物が日々バーチャルの世界で活動しています。

しばしばブームの火付け役となった美少女系VTuberに注目が集まりがちですが、VTuberの中には「人」という枠におさまらない、個性的な動物たちも多く活動しています。今回はかわいらしい癒し系から一癖も二癖もある変わり者、才能あふれる動物系VTuberを紹介します。

魔界からやってきたバーチャルデスドッグ「イヌージョン」

“バーチャルデスドッグ”イヌージョン。かわいらしい白い犬のサムネが印象的な、魔界系VTuberです。ポップで愛らしいサムネイルをクリックし、いざ動画を見始めると現れる彼の真の姿にはちょっとびっくり。ぽっかりと空いた無機質な両目と口、地獄の底から響くかのごとき機械的な低音ボイス。一度見ると目に焼き付いて離れない容姿が特徴の一つです。

これまでお絵描き講座やゲーム実況、歌ってみたなど幅広い動画を投稿していますが、彼(※雌雄同体で性別はないのですが)を語る上で外せないのがVTuber応援ソング。

瘴気が濃すぎると評されるこの応援ソングは、バーチャル魔法少女☆ちあちゃんがRemixバージョンを作るなど、VTuberの間で広がりを見せました。魔界出身の彼にしか生み出せない、個性が強い曲に仕上がっています。

さらに7月30日から8月31日までの夏休み期間中、毎日生配信を敢行するなど、精力的に活動しています。独特の動物系VTuberであるイヌージョン、高い画力を活かして同人誌を製作するなど活動の幅を広げている、クリエイター系VTuberでもあります。クセのある魅力に要注目。

滋賀県に生息するご当地系VTuber「甲賀流忍者ぽんぽこ」

2018年2月からVTuberとして活動している甲賀流忍者ぽんぽこ。キメ台詞は「ぽんぽこねぇ、たぬきなのっ!!」。一見少女のようですが、これは忍術で化けている状態で、風呂敷包みを背負ったたぬきが真の姿です。

ぽんぽこは忍者が栄えた地として有名な滋賀県甲賀市に生息(?)していることから、地元の甲賀を盛り上げるために活動をスタートしています。初期の動画では甲賀市が誇る最新鋭のCG技術(またの名を実写映像)による、甲賀の観光地の紹介やイノシシ狩りや鹿の解体など、地元密着型VTuberらしい動画を投稿しています。

同じくVTuberのピーナッツくんとはコラボ配信を頻繁に行っており、息の合ったトークと協力して作り上げるクオリティの高い配信の数々は必見です。

2人の名前がさらに広く知られるきっかけとなったのは、ピーナッツくんのチャンネルで2018年5月に行われた24時間配信。リスナーを全力で楽しませる凝った企画の数々、さらにバーチャルライバーグループ「にじさんじ」のメンバーや多くの個人VTuberが参加した24時間配信は大きな注目を集め、VTuber界の歴史に残りうるものとなりました。

7月20日には兄ピーナッツくんの誕生日会を原宿で開催、さらにグッズ販売も続々と展開するなど、兄妹で力を合わせて日々精力的に活動しています。

かわいいだけじゃない!落語もできる癒し系アライグマ「白二郎とアライグマ博士」

アライグマ博士が作ったバーチャルアライグマこと白二郎。彼はバーチャルの世界でみんなが仲良く楽しく暮らせる場所を作ることを目標に活動している心優しいアライグマです。動画はいつも「みなさんどうも!バーチャルアライグマのすろずろー(白二郎)です!」というバーチャル訛りの挨拶からスタート。

訛りは強いものの落ち着いた聞き取りやすい優しい声色はとても聴き心地よく、かわいらしい姿と相まって心が浄化される癒し系Vtuberです。2018年の1月から活動をスタートした白二郎ですが、活動開始当時は床と空しかなかった殺風景な世界でした。しかし動画は回を重ねていくうちに快適な和風住宅が作られ、さらに多くのVTuberたちと出会い、交友関係を広げていく白二郎の様子が見てとれます。

さらに活動3カ月記念として、高難易度で知られるブラウザゲーム「プーさんのホームランダービー」にも挑戦。残念ながら完全クリアには至らなかったものの、合計12時間におよぶ死闘を繰り広げました。

誠実で努力家な彼ですが、動画の中でも特におすすめしたいのはVRChatで行われる落語披露。やさしく聞き取りやすい声と自然な導入、各所に盛り込まれるVTuberネタで進行される落語は、思わず最後まで聞き入ってしまう心地よさと楽しさがあります。普段あまり落語になじみがない方も楽しめる、かわいらしくエンタテイナーな彼の魅力が存分に詰まった一席をぜひどうぞ。

コアなネタと知識量に思わずうなる「どうぶつのともだち。」

自らが動物だったことをすっかり忘れてしまった人間たちに、動物のすばらしさを伝え動物園に足を運んでもらおうと作られたのが「どうぶつのともだち。」チャンネル。名無しのアデリーペンギンである彼はかわいらしい見た目に反し、フリーダムな行動と毒舌が目立ちます。なんと初回から「自分よりも美少女VTuberのチャンネルを登録しろ」「ただのペンギンにそこまで人気が出るわけがない」とやけに自虐的なトークを繰り広げます。

しかし動画の内容は至極真面目で、とてもためになる動物情報が満載。動物園でよく見かける動物たちの知られざる生態を中心に、高い編集技術で誰もがわかりやすくていねいに解説しています。

生配信では彼が動物を愛し、深い知識を持っている様子が伺えます。地上波の動物番組では気軽に放送できない動物たちの生態を学べるのも、このチャンネル特有の魅力でしょう。

聴いている者を飽きさせないトーク力、クオリティの高い配信技術を持った彼から繰り出される動物ネタの数々は、思わず「そうだったのか!」と唸ってしまうものばかり。これまで動物について強い関心がなかった人も、動画内で紹介された動物についてより深く知りたくなる。そんな魅力的なコンテンツを提供し続けている、注目の動物系VTuberです。

ハイクオリティな楽曲と引き込まれる短編動画の「バーチャルねこ」

バーチャルねこはバーチャル空間でねこ活動をしながら暮らしているVTuberです。具体的には何かはっきりと明言はされていない目的不明の「ねこ活動」と名付けられた数十秒から1分台の短い動画をたびたび投稿しています。

人間が一度見ただけではすべてを理解しきれない、「独特」の一言に尽きる世界観で構成された動画たち。新しいようでいてどこか懐かしさ、さみしさを感じるねこ活動動画は、一度ハマると抜け出せない強い中毒性を持っています。

さらにバーチャルねこは、ねこ活動動画以外にも楽曲製作をしているVTuberとしても有名。バーチャルねこの歌ってみた動画は「いい声、ねこなのに。」「エモいんだけど……ねこなのに。」とのコメントが投下されるのが通例です。生み出されるサウンドは、まるで夢の世界と現実を行き来しているような不思議な感情が沸き上がってきます。

ファーストアルバムの「Rojiura Cat / Virtual Cat 1st Album」などのグッズも発売中。バーチャルねこの世界観に魅了された方はぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

VTuberトップクラスの低音イケボ+歌唱力の「バーチャルゴリラ」

デビューした2018年1月以来、着々とファンを増やしている人気動物系VTuberのバーチャルゴリラ。「ルワンダから日本にやってきた」バーチャルゴリラはダンディな低音ボイスが特徴。一つのテーマを設けてゆるくまったりと話していく動画が基本のスタイルです。

デビュー当時から持ち前の声が話題になっていた彼ですが、その魅力がさらに世に広まるきっかけとなったのが1月29日に投稿した歌ってみた動画。尾崎紀世彦氏の「また逢う日まで」をさわやかかつ耳心地の良い声で歌い上げるゴリラである彼の姿は、視聴者に大きな衝撃を与えました。

この歌ってみた動画により、「良い声のゴリラ」から「世界一歌のうまいゴリラ」として知られるようになったバーチャルゴリラ。それからも次々と歌ってみた動画を投稿、ゴリラの世界に留まらず、高い歌唱力を持つ(人物ならぬ)動物として認知されてきました。

彼の歌ってみた動画の中でも圧倒的再生数を誇るのが米津玄師の「Lemon」。胸が締め付けられる切ない名曲を広い音域で感情をこめてさわやかかつ色気たっぷりに歌っています。

さらにVTuberときのそらとともに歌い上げた「サンドリヨン」は、異色すぎるデュエットだと投稿後間もなく大きな話題に。あまりの見た目のギャップに美女と野獣コンビと呼ばれた2人ですが、繊細で力強い歌声を持つ者同士によって生まれる絶妙なハーモニーは、多くのファンを魅了しています。


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