【体験レポ】『空中触覚タッチパネル』で“実体のないボタンを押す”

6月22日〜24日東京ビッグサイトで世界最大級の製造業関連の展示会「日本 ものづくり ワールド2016」が開催。4つの専門展が同時開催され、そのうち1つが「第24回3D&バーチャルリアリティ展」です。VRフェス等のエンターテイメントやゲーム関連とは違う産業向けのVR関連製品や研究が多く見られました。

出展していた日本バーチャルリアリティ学会ブースでは、日替りでバーチャルリアリティ学会会員の研究を紹介、展示していました。筆者が訪れた23日では東京大学 篠田・牧野研究室空中触覚タッチパネル』が体験展示してありました。

『空中触覚タッチパネル』自体は2014年に発表されていますが、実際に触るのは今回が初めてです。

YouTube

ブースの前には人が集まっていましたが、体験してる人は、中に何も入ってない箱に指を入れているだけです。VRコンテンツは体験者にしか凄さがわからないものですが、こちらも同様で、何をしてるのか周りで見てる人にはわかりません。

筆者の番になって、箱正面に立つと、それまで穴にしか見えなかった箱の中に、スマホにあるような数字キーが浮かんでいました。スマホのタッチパネルのように数字キーを押してみると、ブーっという音とともにCGでしかないボタンに弾力を感じました。

空中触覚タッチパネル

音以外は余りに普通に、よくあるボタンと同じようだったので、「あ、押せる」という感想しか浮かばなかったのが正直なところです。それくらい自然な感触でした。

映像の仕組みは下の画面を反射させているので、空間には何もなく、右や左から見ようとすれば画像は消えてしまいます。

押した感触を生み出しているのは、箱の上部にある、超音波を指先にピンポイントで集中させるデバイス「超音波振動子を格子状に並べた超音波振動子アレー」です。「音響放射圧」で押された空気が指に当たって、触った感触を起こしています。

空中触覚タッチパネル

数字キーを指で奥まで押し込んでみると当然何もないのでそのまま通過してしまいました。これだと押した触感はないです。表面を触るように押すのが良いようです。

ピアノの鍵盤がが表示されたので触ってみると、数字キーとは違った、もっと軽く硬い感触です。触っても「ビーッ」といった甲高い音で、ピアノの音はでませんが。 

空中触覚タッチパネル

いつか初音ミクのようにバーチャルなキャラクターを表示したら、実際に触った感覚も得られるのか気になるところ。VRでも大きな課題である触覚の再現に迫る非常に興味深い技術でした。

この記事を書いた人