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VTuber 2024.03.27

この動画がすごい! 今週のおすすめVTuber動画(~3月22日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)や、バーチャルクリエイターの動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。特にユニークな作品や技術力や企画力の高い作品、時事性のある作品などをさらに深掘りし、今のVTuberの面白さ、頑張り、才能をキャッチしていきます!

根間うい アニメーションPV

沖縄のご当地バーチャルタレント根間ういのプロモーションアニメがアップされました。魚雷映像によって作られた完全フルアニメーションで、多角的なカメラアングルの中でダイナミックに動き回る根間ういの姿が観られます。普段彼女を観たことがないという人にこそおすすめしたい、彼女の魅力たっぷりなアニメオープニングのような作品です。

アニメーションの最中に、一日署長など根間ういが着てきた様々な衣装にチェンジするシーンなどがあり、今まで追ってきたファンの心をくすぐってきます。いつもの撮影場所の家からはじまり、国際通り、サンゴの海とあちこちに移動し、ゴーヤ、さんぴん茶など沖縄定番アイテムが出てくるご当地感も楽しいです。
加えてXのポストのようなものやYouTubeチャンネル風の画面も登場し、しっかりSNS時代の寵児であることも見せてくれます。そこからの大型アイドルイベント、という映像の流れはファンが現在進行系で夢見ている光景のはず。
ブラックういがちらっと出ているのも見ていてニヤリとするポイント。かなりネタ盛りだくさんのにぎやかな映像で、同時にそれがあるからこそラストはかなりエモ強め。とても完成度の高い作品です。

人間と人工知能の大喜利回答は見分けられるのか?

月ノ美兎の行った検証動画は、タイトルにある発想の時点で彼女の才能が見て取れます。AIを4種類用意して、もうひとり人間を入れて大喜利をしたら見分けられるのかというこの実験、テキスト系AI自体がかなり有名なものが多いため、見ていて「あるある」要素も大きいし、かつ意外と面白い回答をするのだという発見もあります。オチ担当のAIもいるあたりに笑いの神が降りてきている、計画性と偶然の面白さが見事にマッチした内容です。

相手がAIなので何があっても誰も傷つかない、あえて傷つくのはANYCOLOR社員だけどそれも美味しい、という月ノ美兎ならではのバランス感覚にすぐれた動画です。
また、こんな機会でもないとまずわからない、AIの個性がわかる動画でもあります。似ているようで全然違い、特にこの中の三者は遊びのため、一者は活用のために作られているという用途の違いも、結果からよくわかります。
人間味の強いVTuberと(VTuber自身の生い立ちではなく現存している種類の)AI。情報量が増え進化しているだけに似たような「ネタ」は出せるものの、感情という一点では決定的な差が感じられる、という点でも興味深いデータとなりそうです。

ビビデバ / 星街すいせい(official)

星街すいせいの新曲「ビビデバ」がアップされて、瞬く間に大ヒットを遂げました。「グッバイ劣等感」の歌詞が示すような、若者の心理を感受性豊かに表現する星街すいせいの歌声は聞いていて爽快感抜群。物語性のあるツミキの楽曲を、まるで自らのたどってきた活動のストーリーとして飲み込むかのように歌い上げています。彼女ならではの、歌にメリハリをつけるエッジボイス表現もグレードアップしています。

実写と2Dアニメーションが融合したMVは、映像作品として非常に挑戦的かつ斬新です。ぐるぐると廻り舞台表現を使用することで、ワンカットのまま場所を変えて物語が動いていく構成がユニーク。俳優の大迫茂生がきつめのパワハラ監督役を演じているのがスパイスとなって、クライマックスに向かう歌声と、星街すいせいのブチギレシーンのカタルシスが抜群のものになっています。
物語的なポイントは、星街すいせいはシンデレラそのものではなく、厄介な監督の元でシンデレラを演じている、という部分です。模造品のガラスの靴を、マネージャーが理不尽に巻き込まれたことが許せずぶん投げて飛び出していく、というあたりは観る人が解釈する余地がたっぷりです。背景で王子様が2Dのスプレーで着せ替えられているなどバーチャルな技の効いたシーンが多く、観るたびに発見できる要素が満載です。

クライマックスで入るダンスはモーションが配布されているため、誰でも自身のアバターで踊ることができます。またダンス自体はそこまで難しくはないものの、踊り方次第で個性を出して見栄えがするものになっているので、今後YouTubeショートやTikTokで、さらに広まることも期待できそうです。

【オリジナル楽曲】Swimmer【#百瀬ヒバナ 】

ボーカルの第一声が入った瞬間にそのすごみに息を呑む百瀬ヒバナの7曲目のオリジナル楽曲が公開されました。山葵音楽学校プロジェクトの「ワコンピ2」に収録された楽曲がMV化した作品です。
壮大な響きのある楽曲と、幾重にも重なる不思議なコーラスは、水の中に深く引きずり込まれていくかのようで、それを飲み込むような深みのある歌声にはゾクリとさせられます。

普段から大人びた歌声で重めの曲を歌っている百瀬ヒバナの真骨頂とも言えるような、クライマックスの歌声の広がりと、感情を揺さぶってくるような迫力は必聴です。
hibana名義で書いている歌詞は、一見恋愛ソングのように見えてその奥に色々さらに複雑な感情が隠されているのも魅力的です。いろいろな捉え方ができる作品なので、ダイナミックな歌声の表現とあわせて、その意味をじっくり考えるのも楽しいです。

ぐっと沈んでいく「Swimmer」の深く広がる表現に対して、爆発していく火力の高い力強さも得意とする百瀬ヒバナ。重たい感情が感じられる歌詞とメロディを、心のひだの細かい部分を表現するような歌声で表現しています。それでいて聞いていて爽快さを感じさせるパワーのある歌声のため、聴き終わった後の充実感がものすごく高いVSingerです。

【Original】till you fall asleep【Cosmia】

PRISM PROJECT一期生の星降いく時守あおい伊吹めのによるオリジナル曲「till you fall asleep」が公開されました。タイトルのとおり「眠りにつくまで」の間に聴きたい、チルな心地よさに包まれた作品です。メロディも歌声もリズムも心地が良く、気分を落ち着けたい時にもおすすめ。歌詞も優しいので、休日の昼寝前に聴くと気持ちよくなれるはずです。

「Breathe in」「Breathe out」と入る間奏の部分で、是非リズムにあわせて深呼吸してみてください。こういう細かい部分も含めて、リラックスするのにちょうどいい要素がたっぷりつまっています。英語メインのグループなのもあって、歌詞はローマ字版が掲載されているのは嬉しい配慮です。
声質が全く異なる三人だからこそ、見事にきれいなハーモニーがうまれているのは聴いていて心地よいポイント。作中に出てくる「君」という歌詞は、観ている側に向けてともとれますし、三人がお互いに言っているようにもとれるのが、これまた一期生の仲の良さを見てきたファンには幸せになれる部分です。
PRISM PROJECTは3月31日に解散になりますが、VTuberの肖像権はそのまま譲渡されて個人活動ができるようになるとのことです。

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