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業界動向 2019.09.26

フェイスブック、ARグラス開発着々 現実空間の3Dマップ化を新発表

Facebookは太平洋時間9月25日、Oculus Connect6の基調講演でARグラスの開発に言及。現実空間の3Dマップを作成し、ARを同期させる「Live Maps」を発表しました。

ARは次のコンピューティング・プラットフォーム

基調講演での発表の多くは、VR関連に集中していましたが、最初に登壇したCEOマーク・ザッカーバーグ氏は、ARとVRを「次のコンピューティング・プラットフォーム」と語り、各登壇者もARとVRを並列で語りました。現在、同社が注力しているVRと同様、ARを重要視している姿勢が伝わってきました。

Facebookは現在、スマートフォン向けのARのみリリースしています。FacebookやInstagramにAR機能を利用したフィルターを配信できる「Spark AR」です。2018年のOculus Connect5では、Mixed Realityの概念に初めて触れ、現実世界にバーチャルな物体やアバターを表示するARの重要性を主張しました。

人々の距離を近づけるために

基調講演の中で、AR/VR部門のアンドリュー・ボズワース氏は、ARとVRが人々の距離を近づける(defy distance)ものだと主張しました。VRではその取組が進んでいるとしつつ、ARも重要であり、ARグラスの開発を進めていることに言及し、会場を沸かせました。

また、ARで距離を近づけるための仕組みとして研究開発機関Facebook Research Labでは、現実空間を3Dマッピングする「LiveMaps」の開発に取り組んでいることを明かしました。

Facebook版ARクラウド「LiveMaps」

「LiveMaps」は現実空間とARで表示する物体やアバターなどを同期させるために必要な、いわゆるARクラウドと呼ばれる技術です。ARクラウドは、複数人が同じARを体験するために必須な技術とされています。Magic LeapやMicrosoft、Googleを始めとする大手企業とスタートアップが入り乱れて開発競争を繰り広げている領域です。

ARグラスやその他のスマートデバイスに搭載されたカメラを使い、物理現実の3Dマッピングを行います。LiveMapsを通じてコンピュータは、自分がどの位置にいて、周りにどういう物が配置されており、その意味がどういうものなのか、理解します。複層的にARを実現するというものとして描かれています。


(紹介動画より切り抜き)

LiveMapsにより、人々はARを共有することができるようになり現実空間に同期されたインターフェースが実現するとしています。


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