ゲームセンターやネットカフェなど、VRを体験できる場所はどんどん増えています。今回はVRコンテンツのほかにも「カジュアルカジノ」や、新業態のアーケードライブバー「MEGARAGE」といった一風変わった空間を提供している「タイトーステーション溝の口店」でのVR体験レポートをお届けします。
https://taiken.tv/facilities/3683階へあがり、見慣れたゲームの筐体が並ぶ中を奥へと進んでいくと、黒を基調にした、洗練された雰囲気の空間がありました。
このスペースがゲーム大会や各種イベントを開催する、ライブコミュニティ空間「アーケードライブバー MEGARAGE(メガレイジ)」です。86インチの大型モニター2台、55インチモニター5台を設置、43インチモニター1台を設置し、アルコールを含むドリンクや軽食を楽しみながら、ゲームのLIVE配信やパブリックビューイングを見ることがができます。
中にはコーエーテクモの「VRセンス」の姿も。また物販コーナーやバーの正面には、あまり見たことのない大きなVR筐体が並んでいます。
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表看板には「VRフリープレイ お1人様60分 ¥2000」の文字が。
体験できるVR筐体は5種類。『OVER TAKE VR』『ファイヤーガン』『Xライダー』そして、2種類の『VRセンス』。それぞれ券売機でチケットを購入し、スタッフに渡すとプレイが出来ます。VRセンスは1プレイ¥800、それ以外の3種類は1プレイ¥500となっています。
それでは早速、メインとなる3機種を試遊してみることにしましょう。チケットを渡すと、黒いポロシャツに黒いキャップをかぶった素敵なお姉さんが、VRヘッドセット(※ちなみにVRセンス以外はすべてHTC Viveでした)の装着方法やゲームの説明をしてくれます。
あまりにリアルな事故体験!?『Xライダー』
まず筆者が選んだのは、オレンジと黒のボディがカッコいい、自転車型筐体のVRアトラクション。2人プレイも可能ですが、あいにく空いていたので1人でチャレンジしました。
この自転車型筐体では、「高所の細い道を落ちないように進む」タイプと、「普通の車道を障害物を避けながら進む」タイプの2種類のゲームを楽しむことが可能です。高いところが苦手なわけではありませんでしたが、VR ZONE SHINJUKUの『ハネチャリ』(自転車を漕いで空を飛んで進むVRアトラクション)の出だしが結構怖かったことを思い出し、高所ではなく障害物避けの方を選びました。
ゴーグルをかぶり、画面を眺めると、中国語の表示。どうやら中国のVRゲームのようです。スタッフのお姉さんの説明のままにプレイを選択します。
場所はごく普通の車道。周囲にはビルが立ち並び、車がたくさん走っています。車種も心なしか日本でよく見かける車ではないような雰囲気です。
さてこのゲーム、ごく普通に車が走っている車道を、それらを避けて自転車で走行する…ということだと思うのですが……筆者は日常的にかなり自転車に乗る人間で、正直に言って、このゲームかなり自信がありました。
ですが実際は……ハンドルがまったく言うことを聞かない~!! 自転車の筐体部分はすごくしっかりしていて、むしろとても漕ぎやすかったのですが、それはもう酷い運転でした。あっちへフラフラ、こっちへフラフラ。しかし、普通に車が走っています。当然ぶつかります。
「あっ…!」
車にぶつかると、視界が薄白くなり、ダメージを負ったというような表示が出ます(中国語)。そして、このぶつかった感覚がものすごくリアル!! それがきっとこの自転車型筐体の力なのでしょう。車にぶつかった瞬間、自転車がガツンと衝撃を受け、前につんのめります。
筆者は実際に自転車で自動車にぶつかったことはありません。でも、リアルに感じられる。お姉さんに「中国では右側通行なんですよ、右側を走ってください」とアドバイスをいただくも、終始ぶつかりまくり、事故りまくりのままプレイを終えました……。また、これも「ぶつかるなよ!」ということだと思うんですが、時々子どもが飛び出してくるんです。運良く彼にはぶつかりませんでしたが、ぶつかったらどんな描写なのか、あまり知りたくありません……。
色々な意味で「さすが中国!」と思ってしまったゲームだったのですが、これは2人でプレイした方が面白いのかもしれません。実際、リピーターらしい4人連れが、とても楽しそうに2人プレイをしていました。
重火器でゾンビを撃ちまくれ! 『ファイヤーガン』
続いては、大きな重火器のような筐体を操って敵を撃ちまくる『ファイヤーガン』。こちらは1人プレイ専用。3種類のステージを選択できます。ホラーに強く、ゾンビに苦手意識のない筆者は即座にゾンビステージを選択しました。
VRヘッドセットをかぶると、まずはプレイヤーが所持しているお金で、武器に使う銃弾を購入することができます。目の前に広がるのは、ゾンビ以外には何も出てこなさそうな、ホラーゲーム特有の薄暗い街並み。ゲームを開始すると、すぐ左右の方向からゾンビが次々に襲ってきます。狙いを定め、プレイヤーである自分に襲いかかる前に身体や頭を狙って攻撃します。
このゲームでは写真手前にある銃口の部分を色んな角度に向けることが出来るので、右を撃ったら次は左、というように、忙しくゾンビを倒していきます。始まってすぐに、お姉さんに「これ、後ろからは来ないんですか!?」と確認してしまった筆者。「来ないです」と明快な回答をいただけたので、ただただ目の前のゾンビに集中できました(360度なのに…とちょっとだけ思いながら)。
とは言え、さすがに正面からしか来ないだけあって、ゾンビの物量がものすごい。泉のように湧き出てきます。ゾンビのビジュアルは(私が見た限りでは)4種類くらいだったので、「どこかで大量生産されている量産型ゾンビなのでは……?」と疑ったくらいです。
筆者のようにゾンビを特に怖がらないタイプの人は、割と淡々とゾンビを吹っ飛ばす作業に熱中できるのではないでしょうか。操作もごくごく簡単で、黒いハンドルを握り、オレンジのボタントリガーを引くことで弾が出る、大変シンプルなシステムです。複雑な操作が苦手な筆者は安堵しました。
そうして黙々とゾンビを葬っているうちに、ステージ1が終了。最終的にステージ3まで進むことができました。途中でちょっと大型の強そうな敵や、撃ってもなかなか死なない犬が出てくるくらいなので、ゾンビ慣れした方には面白みとスリルには欠けるかもしれません。
ですが、ゾンビが苦手な人にやってもらったりすると、それを見ている人は楽しい……のではないでしょうか。筆者はそれなりに楽しく遊べました。今度はもっと上手く倒せるかもしれないので、もう一回やってみたいです。
いろんな要素がてんこ盛りで楽しい「OVER TAKE VR」
最後に紹介するのはレースゲームです。台湾のメーカー「IGS」のものだとか。1人プレイ専用です。スタッフのお姉さん曰く「頭文字Dとか、湾岸ミッドナイトみたいな……」とのこと。お姉さんの誘導でシートベルトを締め、ゴーグルを装着してもらうと、目の前にも筐体と同じようなハンドルが。ビジュアルにもチープさはなく、ワクワクします。
ハンドルを握ると、外からブルーのツインテールの女の子に声を掛けられます。カワイイ! 彼女がスムーズに説明を終えると、自分の乗っている車体が「なんかメカっぽい」背景の中でぐんぐん上昇していきます。VRならではのオタク心をくすぐる演出に、「これだよこれ! こういうのを臆面もなくやってほしいんだよ!」と、どんどん楽しくなってきます。
一見普通のレースゲームなのですが、「これはギャグなのか?」と疑いたくなるような障害物がどんどん落ちてきたり、突然恐竜が現れたり、コースが崩壊したりとかなり忙しいです。普通のレースゲームなのかと思っていた筆者はいい意味で裏切られ、ニコニコしながらプレイしました。
特筆すべきは、ナビの女の子が助手席にちゃんと同乗してくれること。がっつり気合いの入ったビジュアルの美少女キャラクターが、運転中も隣で微笑んでくれ、「いま何位ですよ!」「ちゃんと前を見てください!」などとかわいらしい声でアドバイスしてくれる。見つめると、ちゃんと女の子らしい反応を返してくれる。リアクションのできも良いので非常に嬉しいですね。
とは言え、運転中はそれどころではなくなってしまうので、あまり彼女と見つめ合ってもいられないのが残念……。個人的には、この筐体が一番おすすめです! 全体的にいろいろ盛り込み過ぎて濃い目の仕上がりですが、ゲーム下手の筆者でも素直に楽しめました。
フリープレイもオススメ。VRを満喫したら食事やドリンクも
以上が、「タイトーステーション溝の口店」で楽しめるVR筐体の紹介です。また、通常ならば1プレイ800円の「VRセンス」も、時間内ならプレイし放題。とにかくたくさんVRをプレイしてみたい方、お目当てのコンテンツをやり込みたい方には、1時間2000円のフリープレイはかなりお得かもしれません(ただし、その都度スタッフの方に操作していただく必要があるので、本気でやり込みたい方は一番最初に「これだけ何度もプレイしたい」など相談した方がいいかも)。
VRに疲れたら、おしゃれなバーで軽食やドリンクも楽しめますし、友人同士だけでなく、カップルでも楽しめる…いい意味で「ゲーセンらしくない」空間でした。
https://taiken.tv/facilities/368店舗情報
店舗名 |
タイトーステーション溝の口店 |
営業時間 |
9:00~24:00 |
場所 |
神奈川県川崎市高津区溝口1-11-8 |
アクセス |
溝の口駅 徒歩3分 |
定休日 |
年中無休 |
店舗URL |
https://www.taito.co.jp/gc/store/00002155 |