10月20日(木)、メタバースプラットフォーム「cluster」にてカンファレンスイベント「Cluster Conference 2022」が開催。イベント直後から来年春に至るまで実施される、大規模アップデートの内容が発表されました。以下にて順に紹介していきます。
アクセサリー機能
ワールド、アバターに続き、新たに「アクセサリー」が追加されます。
アクセサリーは、どのアバターの、どの箇所にもサイズを自由に変えて装着できます。どんなワールドでも装着でき、ワールドの移動をまたいでも装着状態は維持。いつでも付け替えられます。
さらに、オリジナルのアクセサリーも制作できます。12月には制作したオリジナルアクセサリーが売買できる「アクセサリーストア」も開設予定です。
アクセサリー機能は、10月20日(木)にリリースされました。現時点では機能は制限されており、自分で制作したアクセサリーが装着可能となるのは11月末を予定。また、現時点で装着できるアクセサリー数は1つとなります。
スクリプト対応
クラフトアイテムに対して、新たにスクリプトを実装可能になります。対応言語はJavaScript。「Creator Kit」にスクリプト実装ができるコンポーネントが追加され、エレベーターや動く床など、ワールド制作でより幅広い表現ができます。
スクリプトを埋め込んだクラフトアイテムは、ワールドクラフト機能でも使用できます。もちろん、ワールドクラフトストアでも売買が可能です。
スクリプトの対応は、10月20日(木)にリリース。技術的な詳細は公式noteもご参照ください。
音声機能のアップデート
音声まわりの機能がアップデートされます。ひとつは「音声ノーマライズ」。各ユーザーの話し声が、自動で適切な音量に調整される機能で、「話し声が大きすぎる」「逆に小さすぎて聞き取れない」といった問題を解消します。
もうひとつは「ノイズキャンセリング」。話し声以外の音声が自動でカットされ、より聞き取りやすくなる機能です。
各機能は、設定画面から自由にON/OFFが可能。音量を大きくしたい音楽イベントなどを開催する人でも問題ないとのことです。「音声ノーマライズ」と「ノイズキャンセリング」は、来週リリース予定です。
8点・10点・11点トラッキング
新たに8点・10点・11点トラッキングに対応します。両肘、両膝、胸部などにトラッカーを追加することで、アバターの身体表現をさらに拡張することができます。
8点・10点・11点トラッキング対応は、12月にリリース予定です。
ワールドクラフト機能強化
「cluster」内で自由にワールドを作れる「ワールドクラフト」機能が大幅にアップデートします。
まず、スカイボックス変更機能が追加。これまで青空一色だったものが、夕焼け空、夜空など、自由に設定できるように。ワールドの表現力を一気に広げることができます。スカイボックスは、公式にいくつか提供されるものから選択可能です。
次に、BGM変更機能が追加されます。これまで「ワールドクラフト」で作ったワールドはBGMが設定できませんでした。BGM変更機能によって、クラフトされたワールドがより賑やかになります。
そして、「パブリッククラフト」機能が追加されます。これまでは、あるユーザーとフレンド関係にあり、かつそのユーザーから招待されたユーザーだけが「ワールドクラフト」機能に参加できました。「パブリッククラフト」はその制限を撤廃し、誰でも自由に「ワールドクラフト」中の空間に参加し、一緒にワールドを作ることができるようになります。
「ワールドクラフト」機能のアップデートは、年末に向けて順次リリースされていきます。
アバターストア
「ワールドクラフトストア」「アクセサリーストア」に続き、「アバターストア」が開設されます。アバターをいつでも自由に売買できる場となり、ペデスタルもワールドに設置できるとのこと。また、「お試し機能」も用意されるとのことです。
「アバターストア」は、来年春のリリースに向けて開発が進められています。
カメラ2.0
カメラ機能が「カメラ2.0」として、大幅にアップデートされます。UIは一新され、より直感的で使いやすくなります。
また、カメラのワールド固定や位置調整、フォーカス機能も追加。ワールド中に固定することで集合写真を撮りやすくなったり、被写界深度の設定によって「ボケ」表現を写真に生み出すことができるようになります。フォーカス機能には「オートフォーカス」も実装予定です。
「カメラ2.0」は、11月初旬にVR版に先行リリース。その後スマートフォン版にもリリースされる予定です。
2023年もさらに加速。今後の展望も公開
来年春までのアップデート内容に加えて、2023年以降の「cluster」のアップデート計画も発表されました。「ワールド収益化」「システムメニュー改善」「APIの外部解放」「アバター表現力拡大」「クリエイターフォロー機能」「ゲーム機能強化」「自立駆動システム」「ソーシャル機能拡充」など、今後もさらに発展していくことを明かしました。
クラスター株式会社CEOの加藤直人氏は、今後もユーザーのクリエイティビティを大切にし、「クリエイターのみなさんと未来を作っていきたい」とコメントしています。