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VTuber 2023.07.09

この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(~7月7日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)や、バーチャルアバターで活動しているタレントの動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック!

絶対に見つかりたくない男たちの本気かくれんぼ

VR環境があったら簡単にできてハチャメチャに楽しいのが、かくれんぼ。なぜなら無茶ができるから。かくれんぼを本気でやる男たちの姿が、ウィンターズのこの動画に刻まれています。

VRChatの場合は、絶対入れないところに入って隠れられます。限界があるので遠くまではいけない、といういいさじ加減のワールドを見繕いさえすれば、自由度が高くそこそこ勝負になる遊び方が可能なのが、この動画でよくわかります。どこに引っかかるコライダーがあるのか考えることで、勝敗が決まるのも面白いです。
物理法則にとらわれない超かくれんぼ。この動画を見ると、仲間と試したり、イベントで企画してみたくなります。

東京で食べられる!岩手の美味しいグルメ【Eng/한글/繁体字/簡体字 Subtitles】

岩手県公認VTuberの岩手さちこがアップしたのは、東京で岩手の味を楽しめるお店の紹介動画。その店の名はずばり「イワテバル(Iwate Bar)」。岩手のお酒、岩手の鶏肉、岩手のホタテ…と食材はしっかり岩手づくし。店の岩手愛がよく伝わるレポートになっています。

今回は新しい試みとして、英語、韓国語、中国語繁体字、中国語簡体字の4つの字幕が追加された動画も同時公開されています。YouTubeの字幕機能のみならず、映像内のテロップもしっかり翻訳されています。観光系のVTuberとして海外向けに発信する大切な一歩かもしれません。

【村会合】Twitterでしか生きられないひとたち【周央サンゴ】

Twitterが大変なことになった一週間。インターネットの住人の中でも特にTwitterの奥深くまで住んでいた人種にはとても大事だったわけですが、その気持をインターネットの住人である周央サンゴがたっぷりと、こってりと語る一時間を開きました。
森の住人たちの中でTwitterにまつわることを視聴者と語る彼女。Twitterとネットの歴史の知識量、過去に起きた出来事への解像度の高さがトークから伺えて、語り口のうまさもあって共感力は激高です。フリートやツイピク、レイバンのサングラスのようなあるある懐かしネタを混じえながら、インターネットに住むものとしての生き様や、滅亡を眼の前にしたものの達観なども語りから感じさせてくれる内容に。インターネットを愛するものだからこそのトークをたっぷり味わえます。

ハイクオリティ新曲続々登場!「ボカデュオ2023」特集

7月からコラボ企画「ボカデュオ2023」がはじまり、新規楽曲がたっぷりと動画サイトにアップされています。ボカロP、歌い手、絵師、動画師、MIXI師などがチームを組んでMVを制作する企画です。
生身の歌い手もVSingerも混じって行われているこのイベント、今年はVSingerの参加数がものすごく多く、クオリティも高いもの揃いで大いに盛り上がっています。
今回は「ボカデュオ2023」の中から、VTuber参加作品をほんの一部だけご紹介します。

うかのみたま(MiTaMa‪‪)椎名かいね、音楽ゆうゆらによるteam修羅場進行の「存在証明」は疾走感抜群のロックチューン。うかたのみたまが得意とする和風ロックで、自らの証明と言わんばかりに魂を震わせる歌声で掛け合う様子が気持ちいい作品です。
うかのみたまは他にも釣鐘ふうりSUNPOW ROCKとのteam笑う神には夏来るの「大・安・吉・日!!」、2.5次元アイドルグループポリクロミーの「ポリクロミライ」 をリリースしています。

ボーカル、作詞、イラストの椎名かいねと、作曲ヨシキの「べーパーロック」は、攻撃的な歌詞にドキッとさせられる部分がいっぱいの作品。ただし言い聞かせているのは「鏡に映るアホ面よそろそろ頭冷えたかい?」という歌詞や動画のイラストにあるように、自分自身。自分に活を入れているこの曲のエネルギーは、確実に歌に乗って伝わってきます。

ボーカル00A5ACh. / 浅葱、作詞作曲二錠、絵と動画らによる「きみはぼくのよる」は、複数本のギターやパーカッションやキーボードがファンキーなリズムでブルースな音色を奏でる作品。その大人びたメロディと、人生の苦味を感じさせるようなアニメーションの味がぴったりマッチしています。

屋上にいてやさぐれているメイド姿の人物と、それに話しかける女性。ふたりの関係は見ていけば分かります。最後の1秒までお見逃し無く。「いっそ嘘かもしれないくらいの愛がいいでしょ?」「絶対に幸せになれないくらいがいいでしょ?」という歌詞を、少し達観したような、でもおさえられない情感もあるような、深みのある歌声で歌い上げています。

星影ラピス、曲つかりょらによるteamおこさまランチ650円による新曲「ニューレトロ」は、オープニングの歌詞の麻雀の役ネタからずっと楽しさ満点の、ハッピーチューン。「ニューレトロトロレトロトロ」のような音の響きの気持ちがいい歌詞が散りばめられており、チャイナ風に楽しそうに歌う星影ラピスの歌声が、作品の空気を極めて明るいものにしています。

横スクロールアクションや音ゲーやパックマンなどのゲーム風パロディ盛りだくさんのkミカルなMVが、見ているだけで気持ちをハッピーにしてくれます。優しさとキュートさのある声が、センスのいいフォントや色味が飛び交う世界にピッタリ。チームが一丸となってリスペクトしあっているのがわかる、非常に完成度の高いMVです。

ボーカル神月天、コンポーザーソラノセイらによるteamエソラゴトの「夏霞み」は、夏、青空、美術室、「架空の君」が持つ郷愁をギュッと詰め込んだ、エモーショナルロック。J-ROCKの心をぎゅっとさせるような歌が好きな人におすすめしたい作品です。

響くギターの音が重なり合って、ノスタルジックな気持ちを刺激してきます。ボーカルの神月天のクリアな歌声はまさに夏の風そのもの。霞んでいく儚さと、それを噛みしめることで感じる存在感の両方が、繊細な声の表現で描かれています。

ボーカル歌与ポメ、作編曲天野ドウジらによる「光について」は、概要欄の「過去に夢見て今を浪費するとある人間の話です。」という一文が印象的。クリーンなギターの音色が響いて、センチメンタルな感情をかきむしってきます。

しっとりした感情を丁寧に表現する歌声と、爽快な曲の疾走感が組み合わさったことで、エモーショナルさを胸に焼き付けてくる作品に仕上げられています。低音と高音のパートできっちり表現の使い分けをしたことで、溜めから駆け出していく疾走感の気持ちよさが強調されています。

歌唱、ラップ、作詞、イラスト、動画の駄ゞ田メダ、作詞作曲編曲の田中じゅんじろーのユニットteam堕天使多幸灼による「真っ赤な嘘のアカシャ」。一度見たら忘れられないビジュアルの動画は、イラストもコラージュもタイポグラフィもセンス抜群。レトロでジャジーなメロディは、このビジュアルが気に入った人には間違いなく刺さるはずです。

駄ゞ田メダは激しい情念を感じるような歌声と、心地よい韻でえぐるような言葉をつづるラップでリスナーに音で迫ります。迫力と技巧の両方を感じさせるこの作品に惹かれたら、是非過去作品にも触れてみてください。

ボーカル萌中もここ、音楽しとらのらのteam Noirによる「Black Sheep」は、まず低音の重さと密度に驚かされます。それでいてボーカルがしっかり引き立っているのはMIXのMizukiのテクニックでしょう。ハードでディープ、それでいて心地の良いBPMで疾走感を感じさせるメロディを、感情たっぷりなパワー系ボーカルで表現。音とボーカルともに尖っているのに、お互いがよさを引き立て合う、チーム制作ならではの魅力が詰まっています。

ボーカル百瀬ちさと、音楽にこにこもかれーによるteam mokachiの「何様デッドエンド」は、テクニカルなイントロのインパクトに心惹かれ、気持ちいい力強さと安定感のあるボーカルとラップに酔い、強烈なアニメーションがトラウマになる作品です。

ボーカロイドと高速Jロック文脈を内包した音楽スタイルは、作曲家とボーカリストともどもそれらの音楽文化を噛み砕いて自分の表現にしている技術とパワーを感じさせます。ボーカルをきちんと引き立てつつも、自己主張の強さもしっかりある爽快なギターの演奏も素敵。MVとしての完成度が非常に高い、見応え聴き応えのある内容です。

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