日々盛り上がりを見せるVTuber(バーチャルYouTuber)。昨今では専門知識がなくとも、3Dアバターや2Dのアバターを利用してVTuberデビューを果たせるアプリが増えてきました。今回はそんなアプリのひとつ、「REALITY Avatar」の使い方やキャラメイキング、配信方法を解説します。
REALITY Avatarとは?
実際に「REALITY Avatar」でアバターを作成してみる
Vカツ・カスタムキャストと比較した際のREALITY Avatarのメリットは?
REALITY Avatarとは?
「REALITY」はグリー株式会社グループの株式会社Wright Flyer Live Entertainment(WFLE)が提供しているVTuber専用の配信プラットフォームです。そのREALITY用に「3Dアバターを作成し配信する」という一連の流れがスマホ一つでできるのが、「REALITY Avatar(リアリティ アバター)」です。
3Dアバターと言えば、PCやモデリングソフトなど、それぞれ知識が必要となり、やや敷居が高いイメージがある中、「REALITY Avatar」はスマホさえあればアバターの作成から配信まで、場所を問わずはじめられます。
配信アプリであるREALITYについては、以下の記事でくわしくまとめています。
また、REALITY Avatarの対応機種は2018年11月9日時点で、「iPhoneX」、「iPhoneXS」、「iPhoneXs Max」のみ(2018年内にはAndroid版も予定)。REALITYで配信を視聴するのはiOSとAndroid双方に対応していますが、こちらの「REALITY Avatar」は現時点での対応機種が限られているので注意しましょう。
実際に「REALITY Avatar」でアバターを作成してみる
それでは実際にREALITY Avatarで3Dアバターを作成し、配信をしてみましょう。
1.アプリをダウンロードする
まずはApp Storeでアプリをダウンロードしましょう。検索をすると「REALITY」と「REALITY Avatar」がヒットしますが「REALITY」は配信視聴用です。アバター作成時は「REALITY Avatar」のダウンロードが必要となるので、間違えないように気をつけましょう(ダウンロードはこちら)。
2.アカウントを作成してアバターを作成していく
アプリのダウンロードが終わったら、さっそく会員登録をしてアバター作成をはじめます。
リアルタイムで3Dアバターを動かしながらカスタマイズしていくため、カメラへのアクセスは必ず許可しましょう(iPhone X系列の顔認識機能を利用しています)。TwitterもしくはLINEとの連携が終わるとすぐにアバター作成画面へと移ります。
画面下のアイコンで、アバターの各パーツを選んでいきます。パーツは髪型、目、眉毛、服装、肌の色の5種類だけとシンプルなつくり。他のキャラメイクアプリと比較してカスタマイズの幅は広いとは言えないものの、シンプルゆえにはじめて3Dアバターを作るという方も、無理なく・迷わずにかわいいデザインに仕上げられることが特徴です。
REALITY Avatarは、リアルタイムで自身の表情や動きと連動してアバターが動くことも大きな特徴。たとえば斜めからの角度が気になるときは、自分の顔を横に向ければ3Dアバターも動きます。
(アバター作成時の画面の様子。実際に身体の方を動かしてチェック中)
この動画のように、アバターを自分と連動させながらカスタマイズができます。アプリを起動してすぐに、自分がVTuberになったかような体験ができるのは非常に嬉しいところ。
3.髪型を選ぶ
髪型の種類は2018年11月現時点で18種類。色は10種類から選べます。今のところ作成できるモデルは女の子のみなので、ロングヘアやセミロングの髪型が充実しています。
初期は茶髪に設定されています。
このように明るい髪色も一通りそろっており、色々なバリエーションが楽しめるでしょう。
4.瞳の種類を選ぶ
2018年11月9日現在、瞳の種類は20種類以上。定期的にアップデートされて種類が増えているようなので、きっと自分好みの目元が見つかるのではないでしょうか。キリッとしたものから垂れ目気味のもの、優し気なものなど一通りそろっています。
全体的にかわいらしい印象の瞳が大半ですが、糸目や半目などのユニークなものも。
5.眉毛を選択
眉毛は合計22種類が用意されています。こちらも指定されている10種類から色を選べます。
6.服装を選ぶ
ラフなTシャツ(REALITYのキャッチコピーにもなっている「好きな自分で、生きていく」)や制服、そしてアイドル風衣装がそろっています。現時点では15種類とまだ少なめですが、こちらも毎月追加されるとのこと。今後はますますオリジナリティあふれる3Dアバターを作ることができるでしょう。
7.肌の色を選択します。
最後に肌の色を決めましょう。色白から日焼けしたもの、そしていわゆる“人外”風のカラーまで10種類がそろっています。
現時点で顔のパーツを変更できるのは目と眉毛だけ。カスタマイズできるパーツ自体は少ないですが、逆に項目が多いと、それはそれで細かく設定するのはなかなか時間がかかります。手早く・気軽にはじめたい、という方にはぴったりのアプリであると言えるでしょう。
ただし現時点では衣装なども全体的に種類が少ないため、ほかの配信者と見た目が似るケースがネックになりうると思われます。しかし今後は定期的に髪型をはじめ、各パーツの種類が増える予定なので、今後のアップデートに期待したいところです。
8.プロフィールを設定する
アバターが完成したら、右上の「✔」チェックマークをタップ。すると、次のように配信前の画面に移動します。するとプロフィールに掲載される画像の撮影に入ります。撮影後はプロフィール設定画面に切り替わるため、こちらで名前や各自己紹介文を入力しましょう。
9.配信を開始します。
プロフィールができたらいよいよ配信開始です。中央の「LIVE」をタップすると、次のように配信タイトルの変更と配信開始ボタンの画面に。
タイトルは入力しなくてもOKですが、変更も可能です。タイトル入力をしたら赤い「配信する」ボタンをタップするとすぐに配信がスタートします。画像右が配信中の画面。右上にコメントや入室通知が表示されます。また、配信を終える際は左上の「×」マークをタップするだけでOK。
非常にシンプルな配信画面なので、配信を開始したらスマホを固定してあとはリスナーとお話しするだけと非常にお手軽です。
また、REALITYではリスナーからのギフト機能が実装されています。配信中にアバターに装着できるアイテムのほか、コメント数やギフト数などの数値によって算出されたによるLIVEポイントを収益として将来的に換金することも可能となっています。
Vカツ・カスタムキャストと比較した際のREALITY Avatarのメリットは?
3Dアバターを作成できるアプリは、REALITY Avatar以外にも「Vカツ」や「カスタムキャスト」が広く知られています。TwitterなどのSNSでもキャラメイクの様子や、作り上げたアバターの画像をたびたび見かけるこれらのアプリですが、これらと比較した際、「REALITY Avatar」はどんな点がおすすめなのか、逆に他のアプリを使いたいタイミングなど、機能や使用感について比較しました。
各アプリに関する詳細は以下の記事をご参照ください。
アバター作成の手軽さはREALITY Avatarが〇
(左からカスタムキャスト、REALITY Avatar、Vカツ。Vカツはスマホ版にて比較)
3つのアプリを比較した際、REALITY Avatarの一番の魅力となるのはとにかくアバター作成から配信までが簡単なところ。アプリを導入して10分程度で配信をはじめることも可能です。
上記の画像は左がカスタムキャスト、右がVカツのカスタマイズ画面です。比較するとREALITY Avatarのシンプルさが伝わるかと思います。各パーツや髪色、衣装などの数はVカツやカスタムキャストとくらべて少ないものの、その代わりにカスタマイズに時間が短時間で終了するという手軽さは大きなメリットでしょう。選択肢が少ないがゆえに、アバター作成初心者の方にこそおすすめと言えるアプリになっています。
また、配信に関しても特別な知識や他のソフトがなくとも、アバターさえ一度作ってしまえば、配信開始ボタンを押すだけとお手軽。場所を問わず数秒で配信をはじめられます。友達と通話するような手軽さで、VTuber気分を味わってみたい人、配信をやってみたいけれど顔出しをすることに抵抗がある人にぴったりのシステムでしょう。
カスタマイズ性は低いものの、ギフト機能や今後のアップデートに期待
手軽さにおいては3つのアプリの中でも優れているREALITY Avatarですが、その反面、やはりオリジナリティを出しにくいことや、基本作成した3DアバターはREALITYでのみの配信利用になるのがネックになるでしょう。現時点では髪型などの種類も少なく、配信者一覧を見るとやはり似たような容姿の3Dアバターが並ぶこともめずらしくありません。自分らしさの強い3Dアバターを作りたい、より凝ったデザインにしたい人には少々不向きかもしれません。
その代わりアプリ自体が非常に軽いのはメリットです。リアルタイムで自分の動きと連動しながらの作成ながら、動作が重くなることもなく、スムーズにカスタマイズができました。
筆者としては、3Dアバター作成の自由度の高さを求めるのなら、顔のパーツ一つとっても大きさや形を調整できる「Vカツ」がおすすめです。REALITYと比較すると、データ容量が多い分古い端末では動作が重くなることがありますが、作り込みたい人やいろいろな場所で配信をしたい方はVカツが便利です。
カスタムキャストは自由度の高いVカツ、お手軽なREALITY Avatarの中間と言える操作性。Vカツほど3Dアバターを細かく調整はできないものの、ベースとなるアバターの種類、アクセサリーなどの付属品も充実しているのが魅力です。「もうちょっと欲しいけど、細かく調整するのはちょっと難しい……」という方にオススメしたいところです。
一方、知識がゼロでもかわいらしい3Dアバターが10分もかからずに作成でき、配信までできるのはREALITY Avatarだけの強みと言えるでしょう。現時点ではiOS版のみの対応ですが、今後ますますVTuberデビューを目指す方々の背中を押してくれる素晴らしいサービスの一つとなりそうです。