フロリダに位置する水族館「シーワールド・オーランド」が既存の「クラーケン・ジェットコースター」を改造し、フロリダで初のVRジェットコースターを導入することが明らかになりました。稼働は2017年夏を予定しているとのこと。
巨大クラーケンの潜む海底を探検する『Kraken VR Roller Coaster』
新たに導入されるVRコースターの名称は『Kraken VR Roller Coaster』です。乗客は全員Gear VRとヘッドホンを装着し、クラーケンと呼ばれる伝説上の怪物が潜む海底を走り抜ける体験ができます。
改造前の「クラーケン・コースター」。既存のコースターを改造することで費用を最小限に抑えたとのこと。
装着するGear VRはコースター車両に接続されている
乗車後は従業員が各Gear VRの消毒を毎回行います。コースターを複数用意しているため、乗客の待ち時間は最小限に抑えられるとのこと。
シーワールド・エンターテインメントの副社長であるBrian Morrow氏は、「私たちはVRコースター実現のため、独自の技術を開発中です。他の水族館にはない体験を提供するアトラクションになるでしょう。」のように述べており、新アトラクションへの自信を見せています。
VRコースターの導入がシーワールドの再興につながるか
オーランドを含む米国に3ヶ所あるシーワールドを運営するシーワールド・エンターテインメントは客足の減少に伴い現在財政難に陥っており、先週は投資家に対し四半期配当を停止すると発表しました。
シーワールド・オーランドでは2010年に女性調教師がシャチに襲われ死亡する事件が起きています。それ以降動物愛護団体などによる反対運動が激化したことから、シーワールド・エンターテインメントはシャチのショーを全面的に完全中止すると発表。これにより客足低迷に拍車がかかる結果となりました。
そこでシーワールド・オーランドは175万ドル(約1億7,000万円)を投じ、VRコースターの導入を含めた園内のリニューアルを図っています。
(参考)
SeaWorld Shifts Entertainment To Virtual Reality Coaster(英語)
http://vrscout.com/news/seaworld-entertainment-virtual-reality-coaster/