2019年2月11日、池袋HUMAXシネマズにて響木アオの活動1周年を記念する「響木アオ 1st ANNIVERSARY LIVE 〜あなたとヒビキズム〜」が開催された。
2月14日で活動1周年を迎える響木アオ。これまでどれだけの挑戦をしてきたのか、それがありありと伝わってくるライブとなっていた。その模様を本稿でレポートしていきたい。
響木アオは2年目もチャレンジしていく
VTuberが活発的な盛り上がりを見せ、「にじさんじ」や「猫宮ひなた」らがデビューした激動の2018年2月に活動を開始したのが響木アオだ。いま彼女の活動を振り返ると、店舗イベントやエイベックスとの契約、野外ライブ、そして全国ツアー……。とにかくVTuberとしての新たな取り組みを数多く行ってきたと思う。
響木アオ自身も今回のイベントの冒頭には、「がむしゃらに走り続けた1年だった。」と綴っていた。たしかにこれまで必死に打ち込んできた姿を見るに、1年という時間はあっという間だったに違いない。そして、今回の映画館を貸し切ってのイベントもまた響木アオとしての新たな挑戦だったことが、言わずとも伝わってきた。
イベントが開始すると、舞台袖からぴょこんと顔を見せる響木アオ。彼女の登場を歓迎するかのように、会場からは歓声が上がった。しばらく経つと、見守ってくれているファンを見て、安心そうな表情を浮かべながら姿を消した。どこに行ったのかと思いきや、劇場は一変してライブ会場に。
1曲目からファンへ向けてサプライズ。これまでの響木アオの楽曲とは毛色の違う「ヒビキズム」が披露された。これまでかわいらしい曲を軸に歌ってきた彼女だが、この新曲はまったく違った。ギターやドラムで構成されたパワフルな音色に、響木アオもシャウト。響木アオは曲を含めてキュートな印象が強いが、ここでの態度はクールそのもの。歌うジャンルをガラリと変えたのも、今年1年もチャレンジすることを意味しているのかもしれない。
続く、「ChuChuChu♡ダーリン」は響木アオの代表曲。先ほどの新たな顔がうかがえた新曲から定番ソングへのバトンリレーは、見知らぬ土地から地元へ帰ってきた安心感がある。ファンもコールやクラップで場を温めていく。
「流れ星ぐるぐるり」では、コアパンの「※タオル回せ!」の合図とともに、ファンがタオルを大回転。そしてコアパンが肩を組んで左右に揺れ始めると、ファンもそれを真似する。ほとんどが見ず知らずの相手だというのに、とても楽しそうな雰囲気が漂っていた。
「DA!DA!DA!大根」になると、ファンが持参してきた大根を取り出し始めた。って大根……!? 大根への愛がハンパない響木アオを喜ばせるためなのだろうか。「ポン!」という合図で大根を高らかに上げる姿は、なんだかとってもシュール。普通のライブでは見られない光景がそこには映し出されていた。
その後も「物販の歌」「スパチャの歌」など、これまで響木アオが手がけてきた曲を次々と歌いあげていく。
映画館で体を張った大運動会!?
一息つくと、ここで「新春大運動会」を行うとのアナウンス。もしかして、映画館で動くんですか……? コール合戦にスクワット……? そのようだった。
映画館の中央で区切って、左側が赤、右側が青のチームにまず分かれた。そして初めに行われたのが、楽曲の歌詞をそれぞれが同時に熱唱するというもの。
勝利数の多いチームには、響木アオからチョコレートがもらえることに。
赤チーム「ぺろ ぺろ ぺろ ぺろ~ ぺろぺ~ろ ぺろぺろ~」
青チーム「マグロは強いぞ!赤いんだ!あーよいしょ!マグロはみんなで食べるもの!あーよいさ!」
上記2つを互いに叫びあい、声の大きかったチームの勝利となる。その結果、青チームがまずは1勝を飾る。
響木アオが審査に迷っていると、ファンが「アオちゃんかわいい!」と評価ポイントを上げようとしていた。
続く2回戦は、「DA!DA!DA!スクワット」。大根になった観客が、「DA!DA!DA!大根」の「ポン!」で立ち上がる。しかもショートではなく、フル。大変だ。
ここまで大根が有効活用されているライブは、今まであったのだろうか(いや、ない)。
そんな体力擦り切れる対決を勝ち取ったのは、赤チーム。1勝1敗の引き分けだったため、じゃんけんでどちらかのチームがゼロ人になるまで、生き残りをかけた勝負となった。激戦のなか赤チームが最後まで生き残り、響木アオからチョコをもらえることに。そして盛り上がった運動会も閉幕を迎えた。
その後、休む間もなく、メドレーがスタート。「はらぺこパレード」「電子のシンフォニー」「ひらりフワリ」という、楽曲のダウンロード配信もされている豪華なラインナップで行われた。これまでコールなどで盛り上がっていたファンも、これまでの活動を思い出すかのように聞き入っている様子が印象的だった。
重大告知も2点、メドレー後に発表。それに対しファンは喜びを表すかのような歓声を上げていた。
最後は、エレクトロニックな曲調の「melt warp」。こちらも新曲で、響木アオのクールな歌声から新たな顔が再び垣間見えた瞬間でもあった。曲も終わり、拍手で彼女を見送ると、会場からはアンコールの声が。
再び姿を現し、「最後まで盛り上がってください!」とファンを湧き上がらせる響木アオ。イベントの開始を意味するかのような「スタートの合図」。そして終わりを告げる「またね」。
この2曲の流れで締めて、しっとりとした雰囲気のままイベントを終了させるのかと思いきや、最後に披露したのは「まほうの鏡号」。響木アオらしいと言えば響木アオらしい。
響木アオとファン。どちらもがこれがラストだということを噛みしめながら、声を張り上げていた。そして全曲終了すると、「本当にありがとうございました! じゃあまたね!」と別れを告げ、再び電子空間へ姿を消した。
●セットリスト
01.ヒビキズム(新曲)
02.ChuChuChu♡ダーリン
03.流れ星ぐるぐるり
MC
04.DA!DA!DA!大根
05.マグロ漁船青空丸
06.物販の歌
07.響木大明神
08.遅刻
09.スパチャの歌
10.マイアミ
MC運動会
11.はらぺこパレード
12.電子のシンフォニー
13.ひらりフワリ
MC 緊急告知
14.0と1と3
15.melt warp(新曲)
アンコール
16.スタートの合図
17.またね
18.まほうの鏡号