日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、バーチャルYouTuber(バーチャルユーチューバー・VTuber)の動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック！
VTuberグループ歌唱＆新生グループ紹介動画
先週は既存のVTuberグループの集合歌と、新生集団の紹介動画が一気にあがった週でした。VTuberたちを初めて知るのにももってこいの、集合動画です。
アマリリス組がアップしたのは「【みんなで】アマリリス・ぱ～てぃ【お歌うたったよ】」（7月3日）。ほんわか系ベース……でもないな、今となっては個性的すぎる面々が集まっているグループが歌い上げます。それぞれのVTuberの個性が歌詞に織り込まれているのが楽しい。すごいのは、作詞・作曲・動画を全部、メンバーの雛瀬さくらが行っているということ。多才だ!
にじさんじ公式がアップしたのは「【にじさんじ】Mr.Music【歌ってみた！】」（7月5日）。元はれるりり&ロンチーノ=ペペが作った、VOCALOID集合ソング。1期生それぞれの歌の魅力もさることながら、間奏で全員が一斉にぺちゃくちゃしゃべっているシーンが非常にエモい。ぱっと聞き分けるのは難しいですが、一度気づくとぐっとくるセリフが練り込まれています。
https://www.youtube.com/watch?v=BUKmicfq7Lk
「【告知】S:gnal【VTuberグループ誕生！】」（7月1日）では、新グループ「S:gnal」の結成を告知。すでにVTuber活動をしていた面々による、スタイリッシュな動画になっています。イメージカラーがそれぞれ違うのがポイント。
「これがあふたーしーくれっとだ【Vtuberグループ】」（7月2日）では見た目ロリショタな9人のVTuberがグループを組んだことを告知。こちらも以前から精力的に活動していた面々です。
日雇礼子が例の激安スーパーを語ります
（6月29日）
あいりん地区をはじめ、大阪のディープスポットを巡る実写系VTuber日雇礼子。今回は「例の」激安スーパーに潜入して、思い出とか微妙なこととかアウトなこととかを語ります。名前は一応伏せられていますが、関西圏の人なら言うまでもなく知っているかも。
要冷蔵のものを箱出しで売ってたり、フグをさばかずそのままパックで売っていたりと、大変カオス。このスーパーは買い取られたそうで、寂しいような、安心したような。21世紀であっても、気をつけないと生きていけませんよ、と痛感する動画でした。
♪The Way You Look Tonight【高峰伊織/バーチャルJAZZボーカリスト】
高峰伊織は、シックなバーでJAZZを歌い上げるボーカルVTuber。アダルティな落ち着きのある空間は、見ているだけでお酒を飲みたくなる。そしてなにより、聞けばすごさがすぐわかる、パワフルな歌唱力。
録音環境が相当いいようで、非常にクリアでかつ音圧がある動画。見ていると、高峰伊織の伸びる歌声が力強く押し寄せてきます。
動画は短めで、JAZZソング豆知識も紹介しているため、非常に見やすい。普段JAZZのジャンルに触れていなかった人が聞くきっかけになりそうです。
芙蓉セツ子など、「カスタムオーダーメイド3D2」のモデルを巧みに使って音楽を聞かせるスタイルは、動画で「広める」「残す」という意味でも今後可能性が出てきそう。
平和な草原でゴリラ調査をする信姫
（7月1日）
すっかりバーチャル芸人が板についた織田信姫。彼女はVTuberが心底大好きなようで、割と頻繁にパロディとして自分の動画に盛り込んでいます。今回は彼女が以前から話題にしているげんげんリスペクトネタ。
げんげんが最近動画投稿をしていないので、信姫は早く復帰してほしいらしい。高まりすぎて、遂にげんげんのように、自ら死亡フラグを立てるまでに。愛だなあ。
なお彼女はリアルのYouTuberも大好きらしく、こちらもしばしばパロディネタで使っています。VTuberでYouTuberを題材にしているのは、ミライアカリや琴吹ユメなどわずかしかいません。両者の間はかなり溝が深いので、信姫がきっとなんとかしてくれるんじゃないかな。
藤崎由愛がメタ視点で語る、新VTuberの作り方
（7月5日）
最近しれっとメタなネタが飛び出す藤崎由愛の動画。以前は「次世代YouTuber」を名乗り続けていたことに限界がきて、自分がバーチャルであることをついに悟りました。アニメキャラが「自分はアニメだ」と認めるようなもので、「バーチャル」の意味を考えるとなかなか衝撃的。
そして今回、またやってくれました。内容自体は「由愛の後輩バーチャルYouTuberを作る」というストレートなもの。これ自体、「バーチャル」だと認知しないとできなかったことなので、大きな一歩です。
まだデビューは未定、という発言からの、後半のセリフが重い。
「そんなじゃんじゃんじゃんじゃん作れたら、世の中もっとVTuberだらけになりますもんね、この流れ」「YUAだってみんな頑張ったわけでしょ?」
概要欄も強烈。
「むしろみんな始めちゃえばいいのに…Live2Dとかではじめよーよ！カズヤ！！」
「VTuberを作るのは簡単ではない」論と、「どんどん始めていくべき」論が、同時に出てくる。由愛とカズヤは丁寧に1人デビューさせるのか、バーンと3人いっぺんに出すのか。
今のVTuberの中では先輩の方にあたる由愛。彼女の言動は、ずっとやり方で悩み続けてきているだけあって、生々しい。
現代の吸血鬼がネットで眷族を増やすメカニズム
（6月30日）
「ユリイカ」にエッセイが掲載された、インテリ吸血鬼の赤月ゆに。今回は吸血鬼が血を吸って眷属を増やす仕組みと、現在のインターネット・ミームについて論じていきます。一見難しそうですが、解説は非常にわかりやすいです。
文化の遺伝子・ミームが発生し、取捨選択され、混じり合い、変異して次の文化が生まれる。ネット上ではこれがどんどん行われる。
例として初音ミクを巡る事象を挙げています。なるほど分化して次につながっていくのって、眷属っぽい。
赤月ゆには普段から、今日は何の日かを説明する動画をアップしています。普段聞かないような話題もどんどん出てくるのでこちらも必見。教養番組としても見ることができるチャンネルです。
なお彼女、HIPHOPにも精通しており、見事なラップをTwitterで披露。まだまだ計り知れない才能を持っていそう。
【#00】はじめまして！バーチャル妖tuber、永久累です！【自己紹介】
https://www.youtube.com/watch?v=9JkJHkbM8wU
永久累はセルアニメ調で描かれているVTuber。まーなめらかに胸が揺れるのなんの。このままTVアニメにしてもいけるくらい。
エロティックな動きを、センスのいいカットと画面デザインですっきりと見せています。アニメーション会社シャフトのような演出が特徴的。
今後彼女がVTuberとして活動するとしたら、制作するのに相当な労力がかかりそうなので、応援したいところ。にしても「バーチャル心霊現象」って単語、不思議な味わいがある。
Prologue1_Kanna・Prologue1_Okome
https://www.youtube.com/watch?v=zNAi2cSEHjg
かんなチャンネルとおこめチャンネルがアップしたティザームービー。バーチャル感のあるキラキラした衣装と、廃墟めいた東京的世界観のギャップが気になる、謎だらけの動画です。そもそもこの2人関係性があるのかどうかもわからない。タイトルが同じなのでさすがに何かつながっていると思いますが……。
2人とも現役JKとTwitterでは述べています。どちらも絵文字を大量に使いまくっているくらいしか、今の所はキャラが掴めない。続報に期待。
サイコパス診断やります！！！！～サイコパスだったら即配信終了配信～
https://www.youtube.com/watch?v=COJtXjnnRNs
https://www.youtube.com/watch?v=BUCTmTRdOoM
（7月5日）
名伽尾アズマはにじさんじSEEDsの、元気すぎる子。前編の最初っから声のトーンがめちゃくちゃ高いので、視聴注意。
仲間から「サイコパス」とやたら言われる彼女、そこでアプリの「サイコパス診断」をやってみる、という動画。動画の分数を見てほしい。前編に至っては一発KOなのだ。
診断が正しいかどうかはともかく、解答はまず思いつかないものばかり。もちろん初見。アズマは後編では、「自分の考えの逆」を選択するようになるのですが、それが正解するもんだから、むしろ関心してしまう。一応自由解答なんだけどなあ。にじさんじにはモンスターが集まるなあ。
【7月7日】今日は乾しいたけの日ですよ！【003】
（7月7日）
7月7日は世の中のVTuberが一斉に七夕を祝いましたが、「乾しいたけの日」をお祝いしたのは、しいたけ妖精YouTuberなばのしかいないと思う。現時点であがってる動画3本ともしいたけの話という、ガチしいたけVTuberです。
乾しいたけの日が7月7日というのは本当の話で、「日本産・原木乾しいたけをすすめる会」というピンポイントな話題も。
更に深く話題が進んでいったところで、とある事実に気づいてしまう……。
一応自己紹介を見るとしいたけ専門チャンネルではないようですが、さらなるしいたけうんちく、正直見たい。
【自己紹介】はじめまして！兎鞠まりです！
（7月1日）
最近話題の「バ美肉（バーチャル美少女受肉おじさん）」の1人、兎鞠まり。使用しているボイチェンが「恋声」なので「恋声系ゆーちゅーばー」を名乗っています。正直言われないとわからない。
「バ美肉」を名乗る人の特徴は、中の人の正体を最初からオープンにしていて、美少女になってみましたと明示していること。絵柄はもちろん、動きも声も、しゃべり方もかわいい。もうこれ美少女じゃないか。
「声（性別だけでなく個性として）」はバーチャル化においての一番のネック。どうやったらクリアできるのか、バ美肉先駆者の活動から見ておきたい。
織姫と彦星はどこに？【半夏生】
（7月5日）
気象や天候、天文を中心に扱っている御堂カルマ。7月7日の七夕にあわせて、空を見ようという解説動画です。
350°カメラ「THETA V」を利用して空を撮影、織姫と彦星、天の川の探し方を紹介、見事なくらいくっきり星が撮影されています。どうやらこのチャンネルの動画の撮影のために、かなり労力を費やしてる様子。
御堂カルマ動画の面白いところは、毎回なにかしらネタを入れることで、エンタテイメントとして気象を楽しめるようにしている部分。今回も速報っぽく豆知識を入れたり、神話をわかりやすくパロディにしたりと、いちいちトークと編集がユニーク。
はじめたのが2月4日と、VTuberとしての活動期間は長い方。季節の変化を見せてくれるのを、今後も楽しみにしています。ウェザーロイドAiriとコラボしないかなー。
【世界初!?作業用VT】食事のお供に「一緒にご飯食べよ？」【シロ流】
（7月4日）
こういうのが欲しかった!と言いたくなる電脳少女シロの動画。ただ単に24分食事をする、という動画です。シロはいつもどおりマイペースにしゃべっていますが、特に話していることに内容は無いです。この「なんでもない」ことが、幸せなんだよなあ。
一人称動画です。ギャルゲーっぽく楽しむこともできるし、つけっぱなしで環境ビデオとして見ることもできる。食卓の前で映せば、一緒にお食事気分。相手を自分としてイメージするのもいいし、他のVTuberに置き換えてもニヤニヤします。24分という、アニメ1話分と同じ長さなのがニクイ。
是非色んなVTuberさんにやってほしいスタイル。ただ24分他愛のない話を、相手からの反応なしに延々とするのは、非常に難しい。話題の引き出しが多い、シロの底力がよく分かる動画です。
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