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統計・データ 2019.02.04

中国の施設型VR、年率30%超の成長見通し 商機があるのは?

米国のVR/AR専門調査会社Greenlight社は、中国におけるにロケーションベースVR(施設型VR)市場に関するレポート”The State of Location-Based Virtual Reality in China”を発行しました。一体型ヘッドセットの活用などにより、2023年までに年平均30%以上の成長率が見込めるとしています。

本レポートは、中国におけるロケーションベース(施設型)VR/AR/MR市場の拡大について考察。今後の見通しや、成長のキーポイントを論じています。

Greenlightの推計によれば、2018年から2023年にかけての市場の年平均成長率は34.1%、2023年の市場規模は13億ドル(約1,400億円)です。

また市場拡大のポイントについては、3点の例を挙げて説明しています。

消費者によるVR認知度の高まり

中国でロケーションベースVRの運営が始まってから、約3年が経過するとレポートは述べています。メディアでの露出などから消費者の認知も高まり、またデバイスやコンテンツの改善。これにより、ユーザー体験もより良いものになっているということです。

一方で市場拡大の足かせとして指摘されるのが、中国語コンテンツの不足です。

2、3、4級都市での施設展開

立地について、Greenlightによれば、北京のような1級都市と比較して、2~4級都市に住む若者は可処分所得が高く、余暇に当てる時間も多いということです。家賃が低く、労働時間が短いことがその理由とされています。

レポートはこれらの都市では競争が激しいとしながらも、エンターテイメントへの支出が見込めるため、ロケーションベースVRの商機があると提言しています。

初期投資の低下

プレイヤーが動き回るスペースや身に付けるPCなど、大規模な初期投資が必要なロケーションベースVR。この投資を削減するものとしてGreenlightが示すのは、一体型ヘッドセットです。自由に歩き回れる一方でPC向けヘッドセットと比較すると安価なため、必要なコストを抑えられるとしています。
なお一体型ヘッドセットの例としては、HTC社のVive Focusや、フェイスブックが2019年春にリリースを予定するOculus Questが挙げられています。

レポートの購入はこちらのGreenlight公式サイトから。

ゲームセンターやショッピングモールなどで体験するロケーションベースVR(施設型VR)は、VR普及のキーファクターの1つとして注目されています。


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