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業界動向 2019.01.28

施設型VR企業がマイクロソフト・インテル・HPと提携、イギリスのARスタートアップが約9億円調達 – 週間振り返りVR/AR/MRニュース

1月も終わりを迎えつつある第4週もまた、多くのVR/AR/MR/VTuberに関するニュースが報じられました。今週は中でもVR業界内の提携や新デバイス等に注目が集まっています。

直近では日本でも稼働中のロケーションベースVR(施設型VR)を提供する、Zero Latency社とマイクロソフト・インテル・HPが提携。合同で次世代のロケーションベースVR向けデバイスの開発を行う旨が発表されています。また、VR/ARの標準化を目指す「OpenXR」についての人事的な入れ替わりがあり、3月のGDC(Game Developers Conference)にて新たな報告を行うことが告知されるなど、次世代のVR/ARなどを見据えた動きが継続的にあちこちで確認されています。

本記事では、先週Mogura VRで掲載したニュースから注目記事をピックアップ。VR/AR/MRの「いま」を、皆さんにギュッと縮めてお届けします。

施設型VR企業がマイクロソフト・インテル・HPと提携、次世代のVR体験を共同開発

2019年1月25日、ロケーションベースVR(施設型VR)を手がけるオーストラリアの企業Zero Latencyが、マイクロソフト、インテル、ヒューレット・パッカード(HP)との提携を発表しました。今回提携を締結した4社は、合同で次世代のロケーションベースVRデバイスの開発を行うとのこと。Zero Latencyのプレスリリースによれば、今回の提携による次世代ロケーションベースVRデバイス開発は、「Zero Latencyにとって初のIT系大企業との合同事業である」としています。

VR/ARの標準化を目指すOpenXR、3月のGDCで次の報告へ

GoogleやHTC、Intelなどを含むVR関連事業に携わる多くの企業が開発に参与する、VR/ARの新標準規格「OpenXR」。この開発プロジェクトの開発主任として、インテルのBrent Insko氏が新たに就任しました。Insko氏はインテルのVR部門で主任ソフトウェア開発者を務めており、OpenXRにはプロジェクトの始動当初から参加している人物です。2019年3月に何らかの報告が行われることになっており、標準化への進展に期待が寄せられます。

騒動続くARデバイス開発のMeta、CEO退任が判明

ARヘッドセットメーカーMeta社のCEO、Meron Gribetz氏の退任が判明しました。Meta社は2012年に創立、直近ではARヘッドセット「Meta2」を開発しています。2019年1月10日、複数のメディアがMeta社の破産を報じましたが、Meta社は倒産報道を否定するプレスリリースを発表。業務は継続中としており、注目を集めています。

cm単位の位置特定技術を開発中のARスタートアップ、約9億円を資金調達

イギリスのスタートアップ・Scape Technologiesが、800万ドル(約9億円)を資金調達しました。今回の出資には、シリコンバレーの投資ファンドMosaic Ventures、イギリスの投資ファンドLocalGlobe,の他、Fly VC、Entrepreneur Firstが参加しています。

Scape Technologiesは、都市環境における「最大でセンチメートル単位の精度を有する位置特定サービス」Visual Positioning Service(VPS)の開発を進めています。VPSは、複数のARデバイスが同時に接続可能となる「ARクラウド」への活用が期待されています。

高解像度VRを実現するシステム、グーグルも特許出願 各社の開発続く

Googleが米国特許商標庁に対して、フォービエイテッド・レンダリングにより描写された映像の圧縮を目的とした、圧縮システムの特許を出願していたことが判明しました。フォービエイテッド・レンダリングとは、VRヘッドセットに描画をする際、人の中心視野ほど高解像度で、視野の外側に行くに従って低解像度で描画する手法です。人間の視界に近い映像描写が可能な他、GPU負荷の軽減が可能です。

フォービエイテッド・レンダリングの技術はVRに注力するFacebookや、フィンランドの超高解像度VRヘッドセットを開発するスタートアップ・Varjoなども取り組んでいます。


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