例年5、6月はシリコンバレーを中心とするテック企業の開発者会議が相次いで開催され、ハードウェア・プラットフォームに関する大きな発表が続きます。
本記事では5,6月に開催される注目のイベントを紹介します。
F8(Facebook)4月30日〜5月1日
基調講演:太平洋時間4月30日午前10時(日本時間5月1日午前2時)から(ウェブ、VRでのストリーミングあり)
Facebookは、4月30日から2日間にわたって開発者イベントF8を開催します。4月30日午前10時(日本時間5月1日午前2時)から予定されている基調講演ではCEOのマーク・ザッカーバーグらが登壇し、Facebookの各サービスについて新発表を行います。
今回のF8の注目はVRを手がけるOculusの新型デバイスQuestの発売に関する情報です。Questは、PCやスマートフォンを使わない一体型のVRヘッドセット。体を動かしたり、手を動かし本格的なVR体験が可能なデバイスです。価格は399ドルから。
2018年のF8では、Facebookは一体型デバイスOculus Goを即日発売しました。Questも同様に即日発売になるのではないかと期待されています。(参考記事:2019年春発売予定「Oculus Quest」最新情報まとめ)
Questと同じく2019年春に発売とされていたPC向けのRift Sの発売に関する情報にも注目したいところです。(参考記事:Oculusが新VRヘッドセット「Rift S」発表 外部センサー不要、49,800円で今春発売)
ARに関しては、FacebookのカメラやInstagramにARでキャラクターやエフェクトを加えるSpark ARを展開しています。カメラ機能以外にもFacebookは、ARグラスを開発中とのことも認めており、何らかの情報が明らかになるのか期待したいところです。(参考記事:フェイスブック、ARグラス開発を認める 現在は初期プロトタイプ)
2日目となる5/1(日本時間5/2)の基調講演ではR&Dの進捗も明らかになるため、引き続き注目したいところです。
Build(Microsoft)5月6日〜8日
基調講演:太平洋時間5月6日午前8時半(日本時間5月7日午前0時半)から(ウェブでのストリーミングあり)
日本では連休明けとなる5月第2週、Microsoftは開発者イベントBuildを開催します。2月のMWCで発表されたHoloLens 2の続報、PC向けのWindows Mixed Realityヘッドセットの新発表(あれば)がポイントです。(参考記事:マイクロソフト、HoloLens 2発表 視野角2倍、視線追跡、全指操作など搭載)
Google I/O(Google)5月7日〜9日
基調講演:太平洋時間5月7日午前10時(日本時間5月8日午前2時)から(ウェブでのストリーミングあり)
MicrosoftのBuildと同時期にGoogleは開発者会議I/Oを開催します。例年、主にAndroidのアップデートが中心ですが、VR/AR関連の発表も行われています。VRに関しては2018年5月に発売された一体型のMirage Solo以降、新たな発表がなく、動向が気になります。
また、Androidスマートフォン向けに展開しているAR機能ARCoreやGoogle LensなどのAR関連の発表、またハードウェアの発表にも注目です。
WWDC(Apple)6月3日〜7日
基調講演:太平洋時間6月3日(日本時間6月4日)から(ウェブでのストリーミングあり)
Appleは毎年恒例の開発者イベントWWDCを6月に開催します。iOS向けに展開しているARkitのアップデートを毎年行っており、今年のアップデートについて期待したいところです。
2019年のアップデートに関してはすでにリークがあり、”ARデバイスへの対応”が含まれているとのこと。真偽は全く不明ですが、Appleが開発中と噂のARデバイスに関する何らかの情報が発表される可能性もあります。(参考記事:アップルのAR関連の発表は6月頭のWWDCに注目)
番外編:AWE 5月29日〜31日
最後に番外編として、個別企業のイベントではありませんが、5月29日から3日間にわたって開催されるAWEを紹介します。
シリコンバレーに位置する街サンタクララで開催されるVR/ARに特化した展示会です。2013年から開催されており、今年が7回目。年々規模を拡大しており、特に今年は出展企業数250社以上、スピーカー数300名以上、来場者は7,000名以上を見込んでいます。米国以外に、ドイツ、イスラエルでも開催されています。
主要企業の発表はありませんが、コンシューマー向け、エンタープライズ向け問わずVR/AR関連企業が一同に介するイベントとして存在感を増しています。