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業界動向 2019.06.03

超高解像度VR/ARデバイス「XR-1」発表、トヨタで進むHoloLensの活用 ー 週刊VR/AR/MRニュース

「週間VR/AR/MRニュース」では、Mogura VR News / MoguLiveで掲載したニュースの中から見逃せない注目記事をピックアップ。読者の皆さんに、VR/AR/MRの最新情報をギュッと縮めてお届けします。

目次

1.Varjoが新VR/ARヘッドセット「XR-1」発表、人の目レベルの超高解像度×現実の風景も見られる(05.30)
2.メガネ型MRデバイス「nreal light」499ドルで2020年一般発売 開発者版は今年9月から提供(05.31)
3.ハンドトラッキングのLeap Motion、イギリスのハプティクス企業に買収か(05.31)
4.トヨタが自動車整備にMR活用、販売店にHoloLens 2を順次展開(05.29)
5.エンタープライズ向け裸眼立体視ディスプレイ「Looking Glass Pro」発表、5,500ドルで先行販売開始(05.29)
6.任天堂の「VR Kit」にUnityが対応 Switch向けVRゲーム制作が可能に(05.28)

Varjoが新VR/ARヘッドセット「XR-1」発表、人の目レベルの超高解像度×現実の風景も見られる(05.30)

フィンランドのVRヘッドセットメーカーVarjo(ヴァルヨ/ワルヨ)は、新型のVR/ARヘッドセット「XR-1」の開発者版を発表しました。

「XR-1」は前面に2基の高性能カメラを搭載し、高解像度で現実の風景を見る、ビデオシースルー型のAR機能が追加されています。本デイバスに関し、自動車メーカーのVolvoでテクニカルリーダーを務めるキャスパー・ウィットマン氏は、「世界で初めての、何が現実で何がバーチャルかが分からなくなるデバイス」と評しています。

【Topics】
・「XR-1」は2019年2月法人向け発売のVRヘッドセット「VR-1」を進化させたもの
・視野の中心部分は人の目レベルの高解像度(3,000ppi)

・ビデオシースルー型ARデバイスの課題だった「遅延」も人が気づかないレベルに
・自動車メーカーVolvoとの提携を発表、XR-1をつけたまま運転しデータ収集

メガネ型MRデバイス「nreal light」499ドルで2020年一般発売 開発者版は今年9月から提供(05.29)

中国のnreal社は、メガネ型MR(Mixed Reality/複合現実)デバイス「nreal light」の一般発売時期と価格などを発表しました。

nreal lightは、メガネ型の形状88gという軽量さが特長のMRデバイスです。スマートフォンやPCに接続して使用するタイプのMRデバイスであり、アプリケーションは専用のMRアプリのほか、スマートフォン向けのARアプリや通常のAndroidアプリも動作可能にするとのこと。

【Topics】
・nreal lightの価格や発売時期が発表
・開発者版は先行して2019年9月に提供
・Androidスマートフォンと有線接続で動作

ハンドトラッキングのLeap Motion、イギリスのハプティクス企業に買収か(05.29)

手を認識する“ハンドトラッキング”の技術で知られるLeap Motionが、イギリスのハプティクス企業UltraHapticsに買収されました。両社は「戦略的取引」としていますが、米ウォール・ストリート・ジャーナルは、今回の件がUltraHapticsによる買収であり、買収額を3000万ドル(約30億円)と報じています。

【Topics】
・高精度ハンドトラッキング技術企業として知られる
・アップルからの買収提案を二度に渡って断ったものの、別企業による買収
・UltraHapticsとは共同プロジェクトを6年間続けてきた

トヨタが自動車整備にMR活用、販売店にHoloLens 2を順次展開(05.29)

日本マイクロソフトは、開発者向けイベント「de:code 2019」にて、トヨタ自動車株式会社によるMR(Mixed Reality/複合現実)を活用した取り組みを発表しました。トヨタ自動車のサービス技術部におけるMRデバイス「HoloLens」の活用事例を紹介。点検やメンテナンスにおいて、担当者が直感的に手順を理解できることから、作業時間の削減に貢献しています。

トヨタは「新人や未経験の整備士でも短期間で質の高い作業が可能」としており、整備士の作業技術レベルの標準化や作業品質の維持確保も見込んでいます。

これまでにもトヨタは、MRを活用した取り組みを複数実施・検証しており、2018年11月には「塗装の膜厚検査での活用」「試作工場の設備移設での活用」を発表しています。

【Topics】
・トヨタ自動車におけるMR(Mixed Reality/複合現実)の業務活用事例
・新人整備士でも質の高い作業が可能、直観的な理解と速習の助けに
・販売店へマイクロソフトのMRデバイス「HoloLens 2」を順次導入予定

エンタープライズ向け裸眼立体視ディスプレイ「Looking Glass Pro」発表、5,500ドルで先行販売開始(05.29)

2019年5月29日、Looking Glass Factory社は、オールインワン型のホログラフ・ワークステーション「Looking Glass Pro(ルッキンググラス・プロ)」を発表しました。15.6インチのディスプレイにコンピュータが内蔵されており、PC接続なしの単体動作。ディスプレイの表面はタッチパネルで、表示された3Dモデルを指先で回転させるなど、直感的な操作が可能になっています。

同社は「Looking Glass Pro」を企業向けのエンタープライズモデルと位置づけており、従来の「Looking Glass」はスタンダード・ラージの2機種とも、開発者向けのディベロッパーズモデルとして今後も並行して販売していくとのことです。

価格は6,000ドル(約66万円)。企業など商用利用向けでの販売となります。

【Topics】
・2019年5月30日〜6月3日の期間限定で、5,500ドル(約60万円)で先行販売も
・Wi-Fiを内蔵しデータ移動も可能。UI用2Dディスプレイは、折り畳み、背面収納可
・外部入力デバイスとして、手の動きを認識できるLeap Motionコントローラも同梱
・「日本の開発コミュニティは世界で最もクリエイティブ」と期待
・コンシューマモデルの展開も検討。実現は数年先の見通し

任天堂の「VR Kit」にUnityが対応 Switch向けVRゲーム制作が可能に(05.28)

ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社は、ゲームエンジン「Unity」において、「Nintendo Labo Toy-Con 04: VR Kit」の「VRゴーグルToy-Con」をサポートすることを発表しました。これによりNintendo Switchの開発者は、VRゴーグルに対応したアプリケーションの開発にUnityを利用できるようになります。

発表に伴い、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンは「今回のVRゴーグル対応においても同様に、Unityで開発される多くのVRゲームがリリースされることを目指し、デベロッパーの皆様のサポート活動をしていく」とコメントしています。

【Topics】
・VR Kitでのゲーム/アプリ開発にUnityが対応
・Nintendo Developer Portalで開発者登録の必要あり

「Nintendo Labo: VR Kit」の開封・組み立てレポートや対応タイトルレビュー、ゲーム制作レポートはこちらから。


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