PC向けゲーム配信プラットフォームとして知られるSteamが、月例のハードウェア利用状況調査を発表しました。2020年3月の調査結果では、VRヘッドセットの月間接続台数が過去最高の170万台を突破したことが明らかにされています。
Steamは毎月ユーザーへの調査を行い、ゲームを遊んでいるPCのグラフィックボードなどのハードウェア、またOSなどのソフトウェアに関する統計を発表しています。2020年4月初旬、Valveは同調査で行われているVR関連の集計方法を改善すると発表。3月のデータに関してどのような変化が起こるのか注目が集まっていました。
(※調査はSteamでの利用に限るもので、任意参加となっています。他プラットフォームの公式ストアにおける利用数は含まれていないため、市場全体のシェア率を直接推定するには不十分なことに注意が必要です。)
使用率も増加、ここからさらに増える可能性も
今回の調査では、Steam総利用者のうち、1.29%がVRヘッドセットを使用していることが確認されました。2020年2月のデータと比較すると、使用者率は0.28%増加しています。この数値が実際の増加数を示しているのか、集計方法の変更が反映された結果なのかは不明ですが、一定程度の使用率は増加していると思われます。
なお、Valveは各調査を基本的に月初に行っており、3月23日(国内24日)に発売され、大ヒットを記録している「Half-Life: Alyx」の影響は、3月分の調査には反映されていません。
2021年には300万台に到達か
Road to VRは今回の調査から、2020年3月にSteamを通じて使用されたVRヘッドセットの総接続台数は、約170万台(177万台)と算出しています。接続台数の増加ペースは右肩上がりで上昇しており、同メディアはこのままのペースで接続数が増えた場合、2021年1月には、約300万台のVRヘッドセットがSteamに接続されていると解説しています。
各VRヘッドセットの使用率も大きく変動
2020年3月のSteam調査では、各VRヘッドセットの使用率(割合)などにも変化が起こりました。確認された主な変化は以下の通りです。なお今回の調査からは、先述した集計方法の変更によって、これまでデータに含まれていなかったVRヘッドセット(Oculus Quest、Pimax、PlayStation VRなど)の使用率も確認可能となっています。
・VALVE INDEX(バルブ・インデックス)の使用率は、Windows Mixed Reality系ヘッドセットすべてを合計した使用率よりも高い (VALVE INDEXは10.94%、Windows MRは8.28%)。
・Oculus Questの使用率は、VIVE Cosmosの使用率よりも高い (Oculus Questは2.89%、VIVE Cosmosは1.25%)。
・Oculus Rift SはSteamで一番使用されているVRヘッドセットに。HTC VIVEの使用率を上回る(27.05% vs. 26.67%)。
・Oculus Rift (CV1)の接続台数が過大に計上されていた問題が修正。Oculus系VRヘッドセットの使用率割合は以前の53.73%から45.50%に。
(参考)Road to VR
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