Home » 衛星データとAIで現実の街を3Dモデル化、スペースデータがクラウドファンディング実施


テック 2021.09.09

衛星データとAIで現実の街を3Dモデル化、スペースデータがクラウドファンディング実施

2021年9月8日、株式会社スペースデータは、「衛星データとAIを活用してバーチャル空間を自動生成するプロジェクト」のクラウドファンディングを開始しました

スペースデータは、AIによって自動生成された地球の様々な地域の3Dモデルを公開予定。2022年7月までに、3Dモデルをダウンロードできるサービスサイトを一般公開します。

スペースデータによれば、「今回のプロジェクトは長期にわたる継続的な研究開発が必要であり、短期での収益化を狙うようなビジネスではない」としています。そのため、日本国内の投資ファンドやベンチャーキャピタルの投資対象にはなりにくいと考えており、スペースデータのビジョンに共感を持つスポンサーを、直接クラウドファンディングで募集したいとのこと。

今回のプロジェクトを支援した場合のリターンとして、AIが自動生成するバーチャル世界にユーザーが希望のする仮想の看板を設置することができるとしています。

衛星データからバーチャル空間を自動生成するAI技術を開発

スペースデータは、宇宙とデータをテーマにした研究開発を行うスタートアップです。衛星データと3DCG技術を活用してバーチャル空間に「もう1つの世界」を自動生成するAIを開発。人工衛星から取得できる地上の静止画像と標高データで機械学習を行い、地上の構造物を自動で検出・分類・構造化。そのうえで、AIに地上の3Dモデルを自動生成させ、3DCG技術によって石・鉄・植物・ガラスなどの細かな材質も自動的に再現。物体に近づいても景観を劣化させずに表現することが可能としていました。

一人称視点に適した3Dモデルを自動生成、VRや映像制作に活用

スペースデータによれば、「Google Earth」などは俯瞰的な視点での地上を再現するには向く一方で、一人称視点では写真の解像度が足りず劣化してしまう問題があるとのこと。

スペースデータが今回開発したAIは、従来の3D地球儀が苦手とする一人称視点に適した3Dモデルを自動生成することを得意とし、近い距離でも景観が劣化しにくいためVRやゲームや映像制作といった三次元空間を人間の視点で動き回るような用途にも活用しやすいとしています。

(参考)プレスリリース


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード